対露制裁で、液化天然ガス(LNG)については、石炭や原油ほどには踏み切れていません。特に日本の岸田政権は、サハリン1, 2でロシアに翻弄されっぱなしなのに、しがみついて、英米の企業がロシアからは撤退しているのに、逆行していますね。
世界では、新規LNG投資が進んでいるのだそうですが、先行きは、見かけよりもどんよりとして不透明だと、WSJ。
液化天然ガス(LNG)のひっ迫した市場と高値にだまされてはいけない。新規LNG投資の先行きは、見かけよりもどんよりとして不透明だと、WSJ。
最近の機運の高まりを受け、LNG液化施設の建設に向けたプロジェクトが急増しており、コンサルタント会社ライスタッド・エナジーによると、今年は年産5000万トン以上の契約が締結されているのだそうです。
だが価格が下落すれば、スポット市場に利益増の期待をかけるLNG供給業者や販売業者の失望を招く可能性がある。欧州海域では現在荷揚げを待つLNG船が渋滞し、価格を押し下げ始めているとも。
長期的には、新プラント建設が本格化する数年の間に、高値の影響で供給だけでなく需要も変化するだろう。特にロシア産ガスが市場に戻ってくる場合はなおさらだと、WSJ。
欧州連合(EU)の政治家はさらなる競争激化が見込まれる来年に備え、価格抑制策を検討している。
それでも長年投資がほとんど集まらなかったLNGの新規プロジェクトは急増しているのだそうです。
発展途上国の成長と石炭からガスへの転換に加え、欧州の電力業界や産業界がロシア産ガスからの切り替えを目指しており、需要の高まりを予想する声は多いのだとも。
一方で、価格高騰は需要に影響を及ぼしている。国際エネルギー機関(IEA)は最近、世界ガス需要の中期的な伸び率予想を60%引き下げたと、WSJ。
大半の経済国はインフレに苦しみ、近づく景気後退の影におびえているのが原因。
また今年の価格高騰でLNGスポット市場に手が届かなくなり、ガスの利用を見直す動きがあるかもしれないと、WSJ。
欧州諸国も同様に、エネルギー安全保障を確立するため、ガス供給元の切り替えにとどまらず、さまざまな手を打とうとしている。1970年代のオイルショック後の燃費基準がそうだったように、効率性向上の取り組みによって、いずれは需要が低下するはずだとも。
欧州企業が数十年単位のLNG契約に後ろ向きなのは、エネルギー源を転換するつもりだということを示していると、WSJ。
さらに今年のエネルギー不足は、ロシアが供給を絞ったことだけが原因ではない。パイプライン経由のロシア産ガスが大幅に削減されたうえに、欧州の原発全体の年初来発電量は予定外の稼働停止があったために15%近く減少。水力発電所も干ばつのせいで発電量が20%減ったという、複合要因によるものだと。
新しいLNG施設が稼働し始めれば、世界は異なる様相を呈するだろう。再びガスが供給過剰に陥ることも十分にあり得ると、WSJ。
対露制裁で、非友好国に指定されている日本。にもかかわらず、サハリン1, 2で米英企業が制裁の為、撤退するのに逆行し、しがみつく岸田政権と、商工会議所や経団連のトップ!
創業時にもあったロシアのどんでん返しの再発に、懲りずにしがみつく。
他国の様に、脱露策の知恵の検討はせず、愚直な能無し政府といって過言ではないでしょう。支持率最低値を更新し続ける一因ですね。
# 冒頭の画像は、サハリン2 の遠望
この花の名前は、ヒメヒガンバナ
↓よろしかったら、お願いします。
遊爺さんの写真素材 - PIXTA
世界では、新規LNG投資が進んでいるのだそうですが、先行きは、見かけよりもどんよりとして不透明だと、WSJ。
ガス供給過剰、再び? 十分あり得る - WSJ
By Rochelle Toplensky (以下、WSJと呼称) 2022 年 10 月 25 日
新たなLNG施設への投資は膨らむが、状況次第では行き過ぎに
――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」
***
液化天然ガス(LNG)のひっ迫した市場と高値にだまされてはいけない。新規LNG投資の先行きは、見かけよりもどんよりとして不透明だ。
欧州に輸出された天然ガスのスポット価格は、今夏の高値水準からは下げているが、依然として1メガワット時当たり100ユーロ(約1万4700円)前後の水準にある。つい1年半前には数年来の供給過剰のため20ユーロ近辺で推移していた。最近の機運の高まりを受け、LNG液化施設の建設に向けたプロジェクトが急増しており、コンサルタント会社ライスタッド・エナジーによると、今年は年産5000万トン以上の契約が締結されている。
だが価格が下落すれば、スポット市場に利益増の期待をかけるLNG供給業者や販売業者の失望を招く可能性がある。欧州海域では現在荷揚げを待つLNG船が渋滞し、価格を押し下げ始めている。これは市場がいかに急変動しかねないかを暗示している。より長期的には、新プラント建設が本格化する数年の間に、高値の影響で供給だけでなく需要も変化するだろう。特にロシア産ガスが市場に戻ってくる場合はなおさらだ。
今夏、欧州のバイヤーたちはLNG価格を急騰させた。ガス貯蔵施設を満たすために互いに相手より高値を付けたためだ。多くのLNG生産者は長期契約でまとまった量を売るため、スポット価格高騰による押し上げ効果をあまり実感しなかった。だが、彼らの顧客は結局必要のなかった契約供給量を売りさばくことができた。仮に中国のゼロコロナ政策で同国の需要が制限されていなければ、価格はなお上昇していただろう。欧州連合(EU)の政治家はさらなる競争激化が見込まれる来年に備え、価格抑制策を検討している。
それでも長年投資がほとんど集まらなかったLNGの新規プロジェクトは急増している。2026年までに1億0500万トンの追加供給が始まる見通しで、2021年のLNG世界取引量が3億8000万トンだったことを考えると大幅な増加となる。一方、発展途上国の成長と石炭からガスへの転換に加え、欧州の電力業界や産業界がロシア産ガスからの切り替えを目指しており、需要の高まりを予想する声は多い。
だがそのガス生産をロシアは今のところまだ続けている。短期的には不要なガスを燃やすか、生産量に上限を設ける必要があるとみられるが、それではガス井にダメージを与えかねない。結局は7〜10年のうちに新しいパイプラインを通じ、シベリア西部から中国へと運ばれる可能性がある。中期的には、LNGが最も市場に出回る可能性が高い。ロシアは既に複数のLNG施設を持ち、さらに増設する予定だ。ただ西側諸国の技術や協力に対する制裁があるため、進ちょくが遅れる可能性もある。またガスが欧州に再び輸出され始めることも考えられる。
一方で、価格高騰は需要に影響を及ぼしている。国際エネルギー機関(IEA)は最近、世界ガス需要の中期的な伸び率予想を60%引き下げた。大半の経済国はインフレに苦しみ、近づく景気後退の影におびえている。LNGプロジェクトが当てにしている発展途上国の成長も行き詰まる恐れがある。多くの国々は重い債務を抱え、新型コロナウイルス流行の新たな波が国民を直撃している。多くの場合、国民の大半はワクチンを接種していない。また今年の価格高騰でLNGスポット市場に手が届かなくなり、ガスの利用を見直す動きがあるかもしれない。
欧州諸国も同様に、エネルギー安全保障を確立するため、ガス供給元の切り替えにとどまらず、さまざまな手を打とうとしている。1970年代のオイルショック後の燃費基準がそうだったように、効率性向上の取り組みによって、いずれは需要が低下するはずだ。また再生可能エネルギーと蓄電技術は加速している。ライスタッドによると、ドイツ、フランス、イタリア、英国の太陽光発電所は、足元の電力スポット価格ならば、12カ月以下で採算が取れるという。欧州企業が数十年単位のLNG契約に後ろ向きなのは、エネルギー源を転換するつもりだということを示している。
さらに今年のエネルギー不足は、ロシアが供給を絞ったことだけが原因ではない。ライスタッドによると、パイプライン経由のロシア産ガスが大幅に削減されたうえに、欧州の原発全体の年初来発電量は予定外の稼働停止があったために15%近く減少。水力発電所も干ばつのせいで発電量が20%減ったという。
ガスの高値を背景に、投資家は新規LNGプロジェクトを熱心に支援するが、それは別の変化も促している。新しいLNG施設が稼働し始めれば、世界は異なる様相を呈するだろう。再びガスが供給過剰に陥ることも十分にあり得る。
# 赤字強調部が多くなり、恐縮です。
By Rochelle Toplensky (以下、WSJと呼称) 2022 年 10 月 25 日
新たなLNG施設への投資は膨らむが、状況次第では行き過ぎに
――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」
***
液化天然ガス(LNG)のひっ迫した市場と高値にだまされてはいけない。新規LNG投資の先行きは、見かけよりもどんよりとして不透明だ。
欧州に輸出された天然ガスのスポット価格は、今夏の高値水準からは下げているが、依然として1メガワット時当たり100ユーロ(約1万4700円)前後の水準にある。つい1年半前には数年来の供給過剰のため20ユーロ近辺で推移していた。最近の機運の高まりを受け、LNG液化施設の建設に向けたプロジェクトが急増しており、コンサルタント会社ライスタッド・エナジーによると、今年は年産5000万トン以上の契約が締結されている。
だが価格が下落すれば、スポット市場に利益増の期待をかけるLNG供給業者や販売業者の失望を招く可能性がある。欧州海域では現在荷揚げを待つLNG船が渋滞し、価格を押し下げ始めている。これは市場がいかに急変動しかねないかを暗示している。より長期的には、新プラント建設が本格化する数年の間に、高値の影響で供給だけでなく需要も変化するだろう。特にロシア産ガスが市場に戻ってくる場合はなおさらだ。
今夏、欧州のバイヤーたちはLNG価格を急騰させた。ガス貯蔵施設を満たすために互いに相手より高値を付けたためだ。多くのLNG生産者は長期契約でまとまった量を売るため、スポット価格高騰による押し上げ効果をあまり実感しなかった。だが、彼らの顧客は結局必要のなかった契約供給量を売りさばくことができた。仮に中国のゼロコロナ政策で同国の需要が制限されていなければ、価格はなお上昇していただろう。欧州連合(EU)の政治家はさらなる競争激化が見込まれる来年に備え、価格抑制策を検討している。
それでも長年投資がほとんど集まらなかったLNGの新規プロジェクトは急増している。2026年までに1億0500万トンの追加供給が始まる見通しで、2021年のLNG世界取引量が3億8000万トンだったことを考えると大幅な増加となる。一方、発展途上国の成長と石炭からガスへの転換に加え、欧州の電力業界や産業界がロシア産ガスからの切り替えを目指しており、需要の高まりを予想する声は多い。
だがそのガス生産をロシアは今のところまだ続けている。短期的には不要なガスを燃やすか、生産量に上限を設ける必要があるとみられるが、それではガス井にダメージを与えかねない。結局は7〜10年のうちに新しいパイプラインを通じ、シベリア西部から中国へと運ばれる可能性がある。中期的には、LNGが最も市場に出回る可能性が高い。ロシアは既に複数のLNG施設を持ち、さらに増設する予定だ。ただ西側諸国の技術や協力に対する制裁があるため、進ちょくが遅れる可能性もある。またガスが欧州に再び輸出され始めることも考えられる。
一方で、価格高騰は需要に影響を及ぼしている。国際エネルギー機関(IEA)は最近、世界ガス需要の中期的な伸び率予想を60%引き下げた。大半の経済国はインフレに苦しみ、近づく景気後退の影におびえている。LNGプロジェクトが当てにしている発展途上国の成長も行き詰まる恐れがある。多くの国々は重い債務を抱え、新型コロナウイルス流行の新たな波が国民を直撃している。多くの場合、国民の大半はワクチンを接種していない。また今年の価格高騰でLNGスポット市場に手が届かなくなり、ガスの利用を見直す動きがあるかもしれない。
欧州諸国も同様に、エネルギー安全保障を確立するため、ガス供給元の切り替えにとどまらず、さまざまな手を打とうとしている。1970年代のオイルショック後の燃費基準がそうだったように、効率性向上の取り組みによって、いずれは需要が低下するはずだ。また再生可能エネルギーと蓄電技術は加速している。ライスタッドによると、ドイツ、フランス、イタリア、英国の太陽光発電所は、足元の電力スポット価格ならば、12カ月以下で採算が取れるという。欧州企業が数十年単位のLNG契約に後ろ向きなのは、エネルギー源を転換するつもりだということを示している。
さらに今年のエネルギー不足は、ロシアが供給を絞ったことだけが原因ではない。ライスタッドによると、パイプライン経由のロシア産ガスが大幅に削減されたうえに、欧州の原発全体の年初来発電量は予定外の稼働停止があったために15%近く減少。水力発電所も干ばつのせいで発電量が20%減ったという。
ガスの高値を背景に、投資家は新規LNGプロジェクトを熱心に支援するが、それは別の変化も促している。新しいLNG施設が稼働し始めれば、世界は異なる様相を呈するだろう。再びガスが供給過剰に陥ることも十分にあり得る。
# 赤字強調部が多くなり、恐縮です。
液化天然ガス(LNG)のひっ迫した市場と高値にだまされてはいけない。新規LNG投資の先行きは、見かけよりもどんよりとして不透明だと、WSJ。
最近の機運の高まりを受け、LNG液化施設の建設に向けたプロジェクトが急増しており、コンサルタント会社ライスタッド・エナジーによると、今年は年産5000万トン以上の契約が締結されているのだそうです。
だが価格が下落すれば、スポット市場に利益増の期待をかけるLNG供給業者や販売業者の失望を招く可能性がある。欧州海域では現在荷揚げを待つLNG船が渋滞し、価格を押し下げ始めているとも。
長期的には、新プラント建設が本格化する数年の間に、高値の影響で供給だけでなく需要も変化するだろう。特にロシア産ガスが市場に戻ってくる場合はなおさらだと、WSJ。
欧州連合(EU)の政治家はさらなる競争激化が見込まれる来年に備え、価格抑制策を検討している。
それでも長年投資がほとんど集まらなかったLNGの新規プロジェクトは急増しているのだそうです。
発展途上国の成長と石炭からガスへの転換に加え、欧州の電力業界や産業界がロシア産ガスからの切り替えを目指しており、需要の高まりを予想する声は多いのだとも。
一方で、価格高騰は需要に影響を及ぼしている。国際エネルギー機関(IEA)は最近、世界ガス需要の中期的な伸び率予想を60%引き下げたと、WSJ。
大半の経済国はインフレに苦しみ、近づく景気後退の影におびえているのが原因。
また今年の価格高騰でLNGスポット市場に手が届かなくなり、ガスの利用を見直す動きがあるかもしれないと、WSJ。
欧州諸国も同様に、エネルギー安全保障を確立するため、ガス供給元の切り替えにとどまらず、さまざまな手を打とうとしている。1970年代のオイルショック後の燃費基準がそうだったように、効率性向上の取り組みによって、いずれは需要が低下するはずだとも。
欧州企業が数十年単位のLNG契約に後ろ向きなのは、エネルギー源を転換するつもりだということを示していると、WSJ。
さらに今年のエネルギー不足は、ロシアが供給を絞ったことだけが原因ではない。パイプライン経由のロシア産ガスが大幅に削減されたうえに、欧州の原発全体の年初来発電量は予定外の稼働停止があったために15%近く減少。水力発電所も干ばつのせいで発電量が20%減ったという、複合要因によるものだと。
新しいLNG施設が稼働し始めれば、世界は異なる様相を呈するだろう。再びガスが供給過剰に陥ることも十分にあり得ると、WSJ。
対露制裁で、非友好国に指定されている日本。にもかかわらず、サハリン1, 2で米英企業が制裁の為、撤退するのに逆行し、しがみつく岸田政権と、商工会議所や経団連のトップ!
創業時にもあったロシアのどんでん返しの再発に、懲りずにしがみつく。
他国の様に、脱露策の知恵の検討はせず、愚直な能無し政府といって過言ではないでしょう。支持率最低値を更新し続ける一因ですね。
# 冒頭の画像は、サハリン2 の遠望
この花の名前は、ヒメヒガンバナ
↓よろしかったら、お願いします。
遊爺さんの写真素材 - PIXTA