遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

米・オバマ氏 インド接近猛アピール

2015-01-28 23:58:01 | EEZ 全般
 オバマ大統領が、インドを訪問していましたね。州首相時代のモディ氏は、米国からビザ発給拒否されていましたが、首相に就任し、オバマ大統領が招待し昨年9月に訪米し首脳会談が実現、関係修復がスタートされていました。
 今回のオバマ大統領の訪印では、更に米印関係の修復を進めるとともに、中国に次ぐ人口を有し、近いうちに中国凌ぐと言われる有望市場のインドに接近することが目的なのでした。
 と、同時に、覇権拡大を謀る中国への抑止力としての枠組み強化となる、日米印の連携強化も進められた様です。日米豪の三ヵ国関係、日米韓の三ヵ国関係と併せた、三つの三カ国関係の強化で、対中抑止力の推進というアジア平和の安定の新しい体制構築が始まったと期待されますね。
 

オバマ氏訪印終了 米インド取り込み躍起 中国けん制狙う (1/28 読売朝刊)

 【ニューデリ=今井隆、石田浩之】オバマ米大統領は25~27日のインド訪問で、モディ首相との信頼関係を深め、両国の戦略的協力関係を強化した。海洋進出を続ける中国を念頭に、インドを取り込むための猛アピールが目立った。一方のインドは、米国重視の姿勢を明確に示しつつ、経済的に依存する中国との関係維持にも努める構え
だ。

投資促進・海洋安保で協力
 
オバマ氏は27日、ニューデリーで演説し、米印両国が民主主義や多様性などの「価値観を共有している」と繰り返し、「米国はインドの最高のパートナーになれる」とラブコール
を送った。価値観の相違を指摘することがある米中関係とは対照的だ。
 オバマ政権の「リバランス(再均衡)政策」、モディ政権の「アクト・イースト(東方で活動する)」は、アジア太平洋地域を重視するそれぞれのキーワードだ。
アジアの経済成長を自国に取り込もうとする点でも、両政権は一致
している。
 アジアは今、
民主主義と国際ルールの順守を掲げる「米国モデル」と、権威主義の立場から秩序の書き換えを目指す「中国モデル」がせめぎ合っている。インドの立ち位置は勢力図に多大な影響を与えるため、米国はインドからの支持に期待
を寄せている。
 
モディ氏は25日の共同記者会見で「世界最大の二つの民主主義国として価値観を分かち合っている」と呼応
してみせた。
 インドは冷戦期、旧ソ連に近く米国とは疎遠だった。ブッシュ前政権で原子力協定締結など関係構築が進んだが、2013年にはインド外交官が米国で逮捕され、関係が悪化した。モディ氏は州首相時代の05年、宗教暴動を巡り米国から査証(ビザ)発給拒否を一受けた経緯があり、米国への反発を隠そうとしなかった時期もあった。
 こうしたことから、
オバマ氏にとって今回のモディ氏との信頼関係構築は、外交上の成果
と言える。
 首脳会談では、米メーカ一のインドでの原子力発電所建設を促進する枠組み構築のほか、米国からの投資促進など幅広い分野で進展があった。
 
安全保障面では、共同文書「アジア太平洋・インド洋地域の共同戦略ビジョン」を発表し、南シナ海における航行や飛行の自由の重要性を訴え、中国をけん制
した。中国はインド洋諸国で港湾施設などを確保する「真珠の首飾り」と称される戦略を進めているほか、インド洋での潜水艦の活動も活発化させており、インドは神経をとがらせている。首脳会談では米国がインドの空母建造を支援することも確認し、海洋安保での協力は大幅に進みそうだ。
 一方で
モディ氏は、昨年9月に日本、中国と立て続けに首脳会談を行い、相次いでインフラ支援を引き出した。実利重視で中国とも経済関係を維持する考えで、米一辺倒にはならない
ようだ。

対中国三つの「3か国協力」
* 日本常に重要な位置


 
オバマ政権がアジア太平洋地域で中国に対抗する枠組みとして重視しているのが、価値観を共有する同盟国・友好国と形成する3か国(トライラテラル)協力だ。日米韓、日米豪、日米印がその基軸となっている。
 25日発表の
共同声明では日米印3か国協力の重要性を明記
し、「共通の利益となるプロジェクトを特定し、早期に実現する」とうたった。
 現在は共同訓練などにとどまっている協力関係を、一段高めようとしたものだ。3か国外相会合の開催検討も記した。
 
日米韓は北朝鮮の脅威に関連する軍事情報の共有と同時に、日本に対する歴史問題での中韓の過度な接近を抑制する狙いがある。日米豪と日米印の基本は、海洋安全保障
における情報共有や連携の向上だ。
 
米国主導の3か国協力で日本が常に重要な位置を占めているのは、地域へにらみをきかせる第7艦隊や第3海兵遠征軍がいずれも拠点にしていることが大きい。

 モディ首相は、最初の外遊先を日本としていましたが、中国に配慮して、ブータンとしたことは諸兄がご承知の通りですが、中印の緩衝国のブータンを訪問したことも中国への牽制にもなっていたのでしたね。
 しかし、経済関係では中国との連携を保つといった、政経分離の実を重視する姿勢も堅持されています。
 
 輸出を増やして、国内経済の活性化と雇用の増加を計るオバマ政権の柱の政策。インドの成長市場に接近するのは、バブルの懸念が顕在化しつつある中国に替わる市場として、当然のことですね。
 原発建設(日本と競合しますが)、投資の拡大、空母建造での協力などの接近は、真珠の首飾り打破に苦慮するインドにもメリットのある話です。

 軍事力でも、GDPでも米国に追いつき追い越さんとする中国。現状の秩序をその力で変更し覇権拡大を目指している習近平。
 もはや、米国と言えども、一国の力で抑えるには限界が見え始めていますね。
 日米豪、日米韓の三ヵ国連携に、日米印を加えて、三つの三ヵ国連携が強固になり、さらにその三つが連携すれば、十分に中国への抑止力になります。
 三つの三ヵ国連携でのアジアの安全保障体制の確立が進むことに期待ですね。



 # 冒頭の画像は、インドの共和国記念式典に米国大統領として初めて出席したオバマ大統領




  この花の名前は、ヒマヤラギク




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