遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

中国経済に翻弄される世界経済 来年も中国から目が離せない

2016-12-31 23:48:08 | 中国 全般
 今年が暮れようとしています。1年を振り返る、10大ニュースが姦しいですが、夫々のかたに、夫々の10大ニュースがあるのですね。
 読売新聞が読者の投票とで選んだトップ3は、1位が「熊本地震、50人死亡」で、2位は「都知事に小池氏」、3位は「リオ五輪 メダル41個」と続いていましたが、遊爺は、トランプ次期大統領誕生をトップに挙げたいです。今年の漢字が「金」になりましたが、遊爺は「驚」に一票です。ブレグジット、リオ五輪での400mリレーの銀などと共に、驚くことが多かった1年でした。
 経済では、中国の株価暴落で始まった今年。世界同時株安のを招く直接の原因のひとつとなりましたし、原油需要の大幅減を通じて原油価格の下落を招き、オイルマネーの金融市場からの撤退も招くことで、中国経済の低迷は、株安の二重の原因ともなり、中国経済成長の低迷が、トップに来ると考えます。
 そしてこの中国経済成長の低迷は、来年もつづきそうで、チャイナセブンの改選で政局争いが頂点をむかえることと併せて、来年も中国が、経済でも、安全保障でも注目が必要な様子ですね。
 

大荒れ中国 なお波乱含み 今年 株12%・人民元6.6%下落 年明け 外貨準備高に注目 (12/31 読売朝刊)

 
【北京=鎌田秀男】中国の金融市場は30日、2016年の取引を終えた。株価、人民元相場とも値を下げ、世界の金融市場が混乱する一因となった。人民元相場は下落が続いており、来年年明けの「人民元ショック」再発を懸念する声もある。

■細る取引
 上海株式市場全体の値動きを示す
上海総合指数の終値は30日、前日比0.24%高の3103.64ポイントだった。15年末(3539ポイント)と比べ、1年間で12.3%下落
した。
 上海指数は今年1月、大暴落して始まった。株価が急変した時に取引を一時停止する「サーキットブレーカー」はこの月、2度も発動した。人民元相場の急落も重なって中国経済への悲観的な見方が強まり、世界同時株安につながった。
 上海指数は1月下旬に2700ポイントを割り込んだ後、政府の介入もあって徐々に値を戻し、3月には3000ポイントを回復した。
 ただ、
売買代金はピークだった15年6月と比べて8~9割も少ない水準に細ったままで、相場が反転する兆しは見えない投資マネーは株式市場から、不動産や海外の金融商品へ逃避している。ある個人投資家は、「富裕層はもはや株には関心を持っていない
」と切り捨てた。

■ショック再び?
 
人民元相場の下落も長期化
している。
 30日の上海外国為替市場の人民元相場は午後4時半、前日(午後4時半)比0.07%元高・ドル安の1ドル=6.9495元で大方の取引を終えた。
15年末と比べて6.6%、人民元安・ドル高が進んだ。みずほ証券によると、中国が元を切り下げた1994年以来の下落率
という。
 今年は年初だけでなく、6月に英国が国民投票で欧州連合(EU)離脱を決定した直後や、11月にドナルド・トランプ氏が米大統領選に勝利した直後にも急落に見舞われた。
中国経済の成長鈍化を背景に海外への資金流出は続いており、市場では、1ドル=7元の節目を超えるのも時間の問題
とみられている。
 
人民元相場の行方を占うとみられているのが、中国人民銀行(中央銀行)が年明けの1月7日に発表する2016年末の外貨準備高だ。11月末は3兆515億ドル(約357兆円)まで減少しており、11年2月以来約6年ぶりに3兆ドルを割るとの見方が強まっている。外貨準備が減ると、ドルを売って人民元を買い支えるのが難しくなる

 大和総研の斎藤尚登氏は、「
外貨準備が急減し『中国からの資本流出に歯止めが利かない』と市場が認識すれば、人民元ショックが再び起きるリスクが高い
」と指摘する。
 「金融機関は大口かつ疑わしい取引を報告する義務がある」
 人民銀は30日、国内の金融機関に対し、大口の現金取引や海外送金の報告義務を強化すると発表した。個人が1万ドル(約117万円)以上の外貨を取引した場合、銀行は当局に報告しなければならない。
 人民銀は「マネーロンダリングを防ぐため」と説明するが、海外への資金流出に神経をとがらせているのは明らかだ。
17年も中国市場は世界経済の波乱要因となる可能性がある

 首相の担当である経済政策も自らの権限に取り込み、もっぱら権力集中に尽力する習近平。経済政策は二の次ですから、当然経済の低迷が続くことになります。
 そこで、海外からの投資資本も、国内で蓄積された資金も、海外へ流出が止まらず、経済成長の低迷を招く、スパイラルに陥った現状が続くのですね。

 低成長の原因は、国営企業の旧態然とした体制とされ、その改革が必要とされていますが、国有商業銀行が大幅な人員削減策を進めているのだそうです。また、銀行のみならず、過剰生産問題に揺れる鉄鋼や石炭などの国有企業も、工場の統廃合などで数十万人の規模のリストラに踏み切りつつあるのだと。習近平が進めているのか、李克強首相がすすめているのか、各企業が独自に進めているのかは不明ですが、そうせざるをえないほどに、企業が行き詰まってきている証ですね。
 記事は、「17年も中国市場は世界経済の波乱要因となる可能性がある」と結んでいます。「トランプ相場」の右肩上がり状況が続き、世界経済の成長をリードしていただければとの期待もありますが、どうなるのでしょう。先ずは、1月7日に発表される2016年末の外貨準備高に注目ですね。

 
中国の外貨準備 2年半足らずで約25%減少 - 遊爺雑記帳
 中国の国有銀行が過去最大リストラ 3万6千人削減、収益悪化とネット金融拡大で - SankeiBiz(サンケイビズ)


 # 冒頭のグラフは、2016年の中国の株価と為替推移




  この花の名前は、ムラサキ


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