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オーストラリア総選挙の投票が行われ(11/24)、与党、保守連合(自由党、国民党)のジョン・ハワード首相(68)は退陣、労働党のケビン・ラッド党首(50)が次期首相に就任することとなりました。
しかも、ご本人の選挙区でも労働党が「刺客」として擁立した豪ABC放送の元人気女性キャスター、マキシン・マキュー候補に敗れ、78年ぶりの現職首相の落選ということで、政界を引退されるこになってしまいました。
「日豪安保共同宣言」で同盟関係を結ぶなど、日本にとっては忘れられない、数少ない理解者でした。
豪総選挙、ハワード首相が落選・現職首相で78年ぶり2回目/NIKKEI NET
苦戦は速くから予測されていましたが、失政はないと言われているハワード政権は、何故大敗して親中の野党への政権交代が実現したのでしょう?
最大の原因は、「イッツ・タイム症候群」だというのです。
資源国でもあるオーストラリアは、ハワード政権の経済政策とあいまって好景気に沸いているのだそうです。なら、現政権が継続して支持を得そうなものですが、1996年の発足以来5期目を迎える長期政権への理由なき"飽き"から「もうそろそろ政権交代の時期だ」という国民感情が広がっていたのだそうです。
頻繁に首相が替わる日本にとっては、なんとも羨ましい贅沢な話です。
そこへ、労働党右派で保守よりのラット氏は、基本政策を現政権と同じくするとPRし、若返りを全面に押し出した選挙戦術を展開したのだそうです。基本政策は踏襲するというところで、政権交代の不安を取り除いたのでした。
細かくは、景気拡大しすぎ対策の利上げによる、ローン金利の上昇(インフレで相殺されていない?)や、貧富の格差拡大、環境問題への取り組みの遅れ(京都議定書批准)などが上げられていますが、もう一つ、この記事で見逃せない大きな原因があります。
増え続ける移民票もマイナス要因となったというのです。
国民の4人に1人が国外出身者で、しかも中国系が増えているのだそうです。
私は折に触れ書かせて頂いていますが、中国の覇権拡大は、軍事力によるものや、ロビー活動等のお金のバラ撒きの他に、ひとりっこ政策にもかかわらず増えているヤミ人口を利用した、人口移植(うまい表現が見つからないのですが)と、ゲリラ活動と類似する国民の懐柔・洗脳(共産党員拡大の毛沢東時代からの戦略で、日本では多くの反日日本人を産み育ててきている。)を恐れています。
もともとが移民の立国によるオーストラリアですから、国民の4人に1人が国外出身者というか、米国同様に原住民意外は外国人でしょうと思うのですが、中国系の移民国民が増えていることは、国民の意見も中国系が増えますね。
人口減の欧州は移民受入でテロの危険を増大させ悩んでいます。先進国最大人口減少国の日本は、悩みを唱えるだけで何も対策を講じていません。厳しい移民政策を取ってきたハワード政権は、それなりの考えで厳しくされてきたのでしょうが、数が全ての投票という形で逆襲にあい、占領されかけてきたと懸念されます。
この政権交代は、日豪関係では180度の方向転換になる、逆風の可能性があります。
1.貿易相手としての中国重視への方針転換
ハワード政権も終盤、日本と共に中国も重視するといった姿勢でしたが、はっきり中国重視になる。
2.親中政権となれば、対中国を意識した日豪同盟は当然形骸化する。
3.このことから、アジア、太平洋の自由主義諸国への米国一辺倒が脱却する連携関係を築くとき、最も信頼できるパートナーと考えられますが、片思いで失恋しそうで、日本のパートナーが減る可能性がある。
4.ラット党首の労働党は、日本の捕鯨を強く批判し武力阻止も辞さないとしています。
J-CASTニュース : 日本の調査捕鯨がピンチ! 豪、労働党政権なら軍出動も
5.サハリンなどの不安定なガス資源に対し、オーストラリアに頼る資源は多数ありますが、中国に優先供給される懸念がある。
日本政府、外務省など、早急な新政権とのパイプの構築をお願いします。
また、ハワード首相には、これまでの親交に深くお礼を申し上げるとともに、今後も日豪の発展のため活躍して頂けるようお願いします。
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↓ よろしかったら、お願いします。
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しかも、ご本人の選挙区でも労働党が「刺客」として擁立した豪ABC放送の元人気女性キャスター、マキシン・マキュー候補に敗れ、78年ぶりの現職首相の落選ということで、政界を引退されるこになってしまいました。
「日豪安保共同宣言」で同盟関係を結ぶなど、日本にとっては忘れられない、数少ない理解者でした。
豪総選挙、ハワード首相が落選・現職首相で78年ぶり2回目/NIKKEI NET
苦戦は速くから予測されていましたが、失政はないと言われているハワード政権は、何故大敗して親中の野党への政権交代が実現したのでしょう?
豪総選挙、野党勝利 「失政なき政権」敗北 長期飽きられ好景気アダ (11/25 産経朝刊)
【シドニー=藤本欣也】オーストラリアで約11年ぶりに労働党政権が誕生することになった。「資源ブーム」を背景に好景気が続く中で行われた今回の総選挙では、有権者はハワード首相(68)の実績ではなく、ラッド労働党党首(50)のニューリーダーとしてのイメージに重きを置いた。“失政なきハワード政権”が敗北した理由を検証する。
≪実績強調も…≫
「ハワード政権の経済実績にはほとんど欠点がない。在任中の11年間、国内総生産(GDP)は成長を続け、失業率は33年ぶりの低さだ」
英紙フィナンシャル・タイムズは、ハワード政権を高く評価した。この見方は国内外で共通している。ではなぜ、票に結びつかなかったのか。
しばしば指摘されるのは、国内に蔓延しているという「イッツ・タイム症候群」だ。「もうそろそろ政権交代の時期だ」という、理由なき国民感情を指す。長期政権への“飽き”である。
そこに登場したのが弁舌さわやかで、清新なイメージのラッド党首だった。「歴史のページをめくるときがやってきた」と世代交代を掲げた。
ハワード首相は「わが国に必要なのは、新しいリーダーシップではなく、正しいリーダーシップだ」と実績を強調する戦略をとった。しかし現状維持志向が強いという豪州国民も、今回ばかりは野党に一票を投じた。
それを促した大きな要因の一つが金利の引き上げだ。景気の過熱を懸念した中央銀行によって、この3年間で6回も利上げが実施されていた。豪州では自宅を購入する若者の比率が高い。国民の3割が住宅ローンを組んでいるという。当然、利上げは懐を直撃する。
「経済成長の果実が庶民に行き渡っていない。だからこそ政権交代が必要なのだ」というラッド党首の論理が浸透していった。ハワード政権には景気拡大が逆にあだとなった格好である。
≪中国の影≫
豪州で増え続ける移民票もマイナス要因となった。厳しい移民政策を取ってきたハワード首相は移民層に人気がない。今や国民の4人に1人が国外出身者である。中国系が増えており、中国語を操るラッド党首に有利に働いたのは間違いない。
「豪州は他国に追随するばかりでなく、ときにはリードすべきだ。自らの声を持つべきなのだ」。ラッド党首はハワード政権の対米外交を念頭に、こうも訴えた。
独自外交の第一弾が京都議定書の批准となる。労働党政権下でも対米外交を重視する路線は不変だろうが、新政権で変わるのはアジア外交だ。
中国系移民が増え続ける中、中国が日本を抜いて豪州の貿易相手国のトップに躍り出た今年、対日外交を重視したハワード首相から、親中派のラッド党首に政権が交代するのは、豪州の新時代を象徴するものでもある。
【シドニー=藤本欣也】オーストラリアで約11年ぶりに労働党政権が誕生することになった。「資源ブーム」を背景に好景気が続く中で行われた今回の総選挙では、有権者はハワード首相(68)の実績ではなく、ラッド労働党党首(50)のニューリーダーとしてのイメージに重きを置いた。“失政なきハワード政権”が敗北した理由を検証する。
≪実績強調も…≫
「ハワード政権の経済実績にはほとんど欠点がない。在任中の11年間、国内総生産(GDP)は成長を続け、失業率は33年ぶりの低さだ」
英紙フィナンシャル・タイムズは、ハワード政権を高く評価した。この見方は国内外で共通している。ではなぜ、票に結びつかなかったのか。
しばしば指摘されるのは、国内に蔓延しているという「イッツ・タイム症候群」だ。「もうそろそろ政権交代の時期だ」という、理由なき国民感情を指す。長期政権への“飽き”である。
そこに登場したのが弁舌さわやかで、清新なイメージのラッド党首だった。「歴史のページをめくるときがやってきた」と世代交代を掲げた。
ハワード首相は「わが国に必要なのは、新しいリーダーシップではなく、正しいリーダーシップだ」と実績を強調する戦略をとった。しかし現状維持志向が強いという豪州国民も、今回ばかりは野党に一票を投じた。
それを促した大きな要因の一つが金利の引き上げだ。景気の過熱を懸念した中央銀行によって、この3年間で6回も利上げが実施されていた。豪州では自宅を購入する若者の比率が高い。国民の3割が住宅ローンを組んでいるという。当然、利上げは懐を直撃する。
「経済成長の果実が庶民に行き渡っていない。だからこそ政権交代が必要なのだ」というラッド党首の論理が浸透していった。ハワード政権には景気拡大が逆にあだとなった格好である。
≪中国の影≫
豪州で増え続ける移民票もマイナス要因となった。厳しい移民政策を取ってきたハワード首相は移民層に人気がない。今や国民の4人に1人が国外出身者である。中国系が増えており、中国語を操るラッド党首に有利に働いたのは間違いない。
「豪州は他国に追随するばかりでなく、ときにはリードすべきだ。自らの声を持つべきなのだ」。ラッド党首はハワード政権の対米外交を念頭に、こうも訴えた。
独自外交の第一弾が京都議定書の批准となる。労働党政権下でも対米外交を重視する路線は不変だろうが、新政権で変わるのはアジア外交だ。
中国系移民が増え続ける中、中国が日本を抜いて豪州の貿易相手国のトップに躍り出た今年、対日外交を重視したハワード首相から、親中派のラッド党首に政権が交代するのは、豪州の新時代を象徴するものでもある。
最大の原因は、「イッツ・タイム症候群」だというのです。
資源国でもあるオーストラリアは、ハワード政権の経済政策とあいまって好景気に沸いているのだそうです。なら、現政権が継続して支持を得そうなものですが、1996年の発足以来5期目を迎える長期政権への理由なき"飽き"から「もうそろそろ政権交代の時期だ」という国民感情が広がっていたのだそうです。
頻繁に首相が替わる日本にとっては、なんとも羨ましい贅沢な話です。
そこへ、労働党右派で保守よりのラット氏は、基本政策を現政権と同じくするとPRし、若返りを全面に押し出した選挙戦術を展開したのだそうです。基本政策は踏襲するというところで、政権交代の不安を取り除いたのでした。
細かくは、景気拡大しすぎ対策の利上げによる、ローン金利の上昇(インフレで相殺されていない?)や、貧富の格差拡大、環境問題への取り組みの遅れ(京都議定書批准)などが上げられていますが、もう一つ、この記事で見逃せない大きな原因があります。
増え続ける移民票もマイナス要因となったというのです。
国民の4人に1人が国外出身者で、しかも中国系が増えているのだそうです。
私は折に触れ書かせて頂いていますが、中国の覇権拡大は、軍事力によるものや、ロビー活動等のお金のバラ撒きの他に、ひとりっこ政策にもかかわらず増えているヤミ人口を利用した、人口移植(うまい表現が見つからないのですが)と、ゲリラ活動と類似する国民の懐柔・洗脳(共産党員拡大の毛沢東時代からの戦略で、日本では多くの反日日本人を産み育ててきている。)を恐れています。
もともとが移民の立国によるオーストラリアですから、国民の4人に1人が国外出身者というか、米国同様に原住民意外は外国人でしょうと思うのですが、中国系の移民国民が増えていることは、国民の意見も中国系が増えますね。
人口減の欧州は移民受入でテロの危険を増大させ悩んでいます。先進国最大人口減少国の日本は、悩みを唱えるだけで何も対策を講じていません。厳しい移民政策を取ってきたハワード政権は、それなりの考えで厳しくされてきたのでしょうが、数が全ての投票という形で逆襲にあい、占領されかけてきたと懸念されます。
この政権交代は、日豪関係では180度の方向転換になる、逆風の可能性があります。
1.貿易相手としての中国重視への方針転換
ハワード政権も終盤、日本と共に中国も重視するといった姿勢でしたが、はっきり中国重視になる。
2.親中政権となれば、対中国を意識した日豪同盟は当然形骸化する。
3.このことから、アジア、太平洋の自由主義諸国への米国一辺倒が脱却する連携関係を築くとき、最も信頼できるパートナーと考えられますが、片思いで失恋しそうで、日本のパートナーが減る可能性がある。
4.ラット党首の労働党は、日本の捕鯨を強く批判し武力阻止も辞さないとしています。
J-CASTニュース : 日本の調査捕鯨がピンチ! 豪、労働党政権なら軍出動も
5.サハリンなどの不安定なガス資源に対し、オーストラリアに頼る資源は多数ありますが、中国に優先供給される懸念がある。
日本政府、外務省など、早急な新政権とのパイプの構築をお願いします。
また、ハワード首相には、これまでの親交に深くお礼を申し上げるとともに、今後も日豪の発展のため活躍して頂けるようお願いします。
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↓ よろしかったら、お願いします。
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ハワード首相は排外主義者、移民の受け入れに厳しすぎました。
日本人にもオーストラリアの市民権を望む人がたくさんいるのに市民権取得の条件が厳しすぎ、まさに高値の花。
オーストラリアの市民権を望む日本人すべてに市民権を与えてくれることを新政権に望みます。
> とりわけ理念の無い、足りない福田政権がもっとも危険
多くの自由主義陣営の国で政権交代がおこり、世情が不安定で流動化しています。ロシア、中国といった独裁者社会や一党独裁国が元気で、この機を利用し覇権を拡大しています。
政権を担う人が、主義、主張の軸を持ち機敏に動かなければ、その国は置いてきぼりになりますね。
政権交代が、覇権拡大の移民戦略によりその国の属国になってしまう政権交代にまで発展しないことを願っています。
定年退職後は、オーストラリアで年金消化暮らしの人気が高く、私も選択肢のひとつに考えていましたが、親日がひとつの理由でした。政権交代で様子見ですね。
豪・ハワード首相が敗退した事は残念です。しかも労働党のケビン・ラッド党首は中国に大分関心を持っているようで、折角日本豪、印の軍事同盟構想もこの後は緩やかな提携しかできないと思います。
中国人はどこでも移民が増え手それらの人達が尖兵役で活動しているようで、まるでトロカの木馬のような感じを抱きます。
東南アジアでも今影の支配者は華僑達だと聞きます。世界一の人口を抱えている中国人がでこでも出て行き、同胞が固まってその地で小中国の世界を展開します。
これではいずれ世界のいたるところに中国人だらけでそれらの国の裏社会や経済を梃子に経済界を支配してしまいそうで怖いですネ・・・
ことでしょう。