Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

シャッターアイランド

2010-12-03 | 外国映画(さ行)
★★★☆ 2010年/アメリカ 監督/マーティン・スコセッシ

「既視感」


私は何でも騙されるクチ、という実に扱いやすい観客なんですけど、そんな私でもオチが読めた。トホホ。「インセプション」にも似ているし、幻想場面の少女のシークエンスなんかは、キューブリックの「シャイニング」じゃないでしょうかねえ。どうも、どこかで見たような感じです。オレにもホラーは撮れる!ってスコセッシが示したかったんでしょうか。精神病棟を要するシャッターアイランドそのものの描写は悪くないです。禍々しいムードに満ちていて、大きなスクリーンで見ると迫力あるだろうなと思う。でも、ディカプリオの暑苦しさにちょっと疲れた。延々苦しみもがき続けるディカプリオにおまえは役所広司か!と突っ込んじゃったよ。

そして、意味深なエンディング。まあ、いいんですけどね。最後にあれ?と観客に思わせるというね。うん、これまた「インセプション」に酷似。このラストに別の意味や作品の深さを感じる人もいるだろうし、それはそれでいいと思う。でも、私はひねくれ者なので、ラストのセリフは途中で見破っちゃった観客を再び煙に巻いてやろうってな、せこい作戦に見えてしまうんだな。どうも、スコセッシと相性悪いんかな。「タクシードライバー」は大好きなんだけど。