Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

シェルブールの雨傘

2011-02-06 | 外国映画(さ行)
★★★★ 1963年/フランス 監督/ジャック・ドゥミ
「ひねくれ者ですいやせん」

カラフル、カラフル。
ビビッドなピンク、鮮やかなブルー、爽やかなグリーンがスクリーンを満たし、心躍る。色とりどりに滅法弱い私は、この配色の楽しさは大満足。

全編、セリフは音楽に載せて。ミュージカル嫌いの私だけど、何とかがんばって最後まで観ましたよ。

んでもさあ、傑作と絶賛が多い中気が引けるけど。ちょっとオツムが弱いの?とツッコミたくなるようなジュヌヴィエーブちゃん。戦争に行った彼からちゃあんと手紙は届いているけど、やっぱり不安でお金持ちに鞍替え。おいおい。「私って、弱いオンナ」を気取っておいて、ちゃっかりしてやがるぜ。ドヌーブがあまりにも美しいから許しちゃうけどさ、彼女じゃなかったらただの薄情女だぜ。

しかも、あんなに好き、好きってラブラブモード全開で歌ってたじゃないかよー。いんや、冒頭のあの時から、こりゃあ若さゆえの浮ついた恋でさあな、と思ってたわい。彼しか見えなーい♪ってねえ、アンタ頭冷やしなさいよ。いやあ、イカンイカン。これ以上書くと映画ファンから総スカンを食うかもしれん。

ロマンチックなお話にどっぷり浸りきれない、超現実主義のオバハンになってしまった自分が悲しかったりするのであった。