Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

サバイバルファミリー

2018-01-20 | 日本映画(さ行)
★★★★ 2017年/日本 監督/矢口史靖

(WOWOW)

日本でエンタメを撮る監督は「3.11」は避けては通れない。
矢口監督は腹をくくって真摯に向き合い、本作を生み出したことがうかがえる。
それは「東京で電気が使えなくなったら」をリアルに追求した生々しさ。
ペットボトルが1本2000円とか、ゲスいことホントにいっぱいありそうでぞっとする。
また、日本を縦断して九州まで向かうロードムービーでもあり、
そこでの様々な出会いと別れにより家族が成長していく物語としても非常によくできた作品と思う。
意識高い系の紀香様御一行(キャスティングが絶妙)を筆頭に
災害時の人々の意識や行動に対するアンチテーゼが様々なカタチで示され、考えさせられた。
「せっかくだからこの状況を楽しまなくちゃ」の紀香のセリフのしらじらしさには心底笑った。