Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

バーニング

2020-12-04 | 外国映画(は行)
★★★★★ 2019年/韓国 監督/イ・チャンドン

孤独な青年イジョンス。愛する女ヘミはアフリカ旅行から謎の男ベンと共に帰国。貧乏地方青年と大金持ち。孤独な魂が共鳴する。ビニールハウスを焼く。イジョンスもまたその言葉に取り憑かれる。しかし、書くことでかろうじて止まる。虚無の果てに生きることを選ぶのだ。傑作。

整形し、世界の果てを旅したヘミは解放の象徴のように思える。夕闇の中、服を脱ぎ捨て踊るシークエンス。その儚さと美しさ。しかしそんな彼女が消えてしまう無常。救いのない社会。決して埋められることのない貧富の差。だからイジョンスは書く。闇に埋もれてその先を書くしかないのだ。