Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

Red

2020-12-11 | 日本映画(や・ら・わ行)
★★★★ 2020年/日本 監督/三島有紀子

商社マンの夫、可愛い娘。何不自由ない暮らしの主婦が昔の男と再会する。手垢のついたネタである。安い不倫映画になりそうなものだが、全編吹きすさぶような寂寥感を漂わせ、孤独な男女の逃避行として魅力ある作品になっている。不倫のゲスさを極限まで削ぎ落とした三島監督の手腕が光る。

再会シーンの妻夫木聡の色気がすごいよ。ふわっとカーテンの隙間から現れて。あれはエロい妻夫木をお見せします!という宣言だ。無愛想でミステリアス。SEXシーンもリアル。妻夫木聡、惚れ直した。同僚を演じる柄本佑、夫を演じる間宮祥太朗。演技巧者が抑えた演技で作品の質をさらに高めている。