Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

半世界

2021-02-26 | 日本映画(は行)
★★★★ 2019年/日本 監督/阪本順治

田舎の片隅で炭作りをして暮らす男、世界の果ての紛争地で辛い体験をした男。与えられた場所でもがいて、つまづいて、それでも人は生きるしかない。田舎の閉塞さに止まらず、緩やかに世界は繋がっていることを示してくれる。欠点だらけの3人の中年男たちが愛おしい。秀作。

波止場

2021-02-26 | 外国映画(は行)
★★★☆ 1954年/アメリカ 監督/エリア・カザン

マフィアに中抜きされて波止場で働く男、マーロンブランドが己の自尊心を取り戻すため立ち上がる。なんのこたない、今の社会と同じ構造ではないか。やりきれないね。

エリアカザンは赤狩りで密告行為を行った後に本作を撮った。裏切られた仲間たちは、一体どんな気持ちでこれを見たのだろうか。非常にねじれた映画だ。