Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

すばらしき世界

2021-03-02 | 日本映画(さ行)
★★★★☆ 2021年/日本 監督/西川美和

正義を声高に叫べば生き難く、しかし我慢の積み重ねもまた心を蝕む。この世界には寛容と不寛容があふれている。さあ、あなたはどう生きるかと突きつけてくる。ほんの少しの優しさが生きる道しるべになるのなら、私はそちらの側にいたい。文字通り世界はすばらしいと私は受け止めた。

脇役陣みなすばらしい演技だが、私が一番印象に残ったのは六角精児。親父が同郷という親近感であれこれ世話を焼いてくれる。まっすぐで人のいいおじさんぶり、こういう存在がどれほど大事か。クセはあるが時に可愛らしく見える元ヤクザを演じる役所広司はさすがの一言。新たな代表作の誕生ですね。