★★★★ 2020年/インド・アメリカ 監督/ラミン・バーラニ
インド製ポップチューンに載せテンポよく進むエンタメ感は楽しく、一発下克上のノリに前のめりになる。しかし、立ちはだかるカースト制の実情はあまりに厳しく呑気に見てるとビンタを食らう。染み付いた「使用人根性」の絶望感。パラサイトにも通じる現代インドの格差映画。
本当に今でもインドこんななの?と驚くことの連続。超高級マンションの地下駐車場にはお抱えドライバーたちが暗闇と湿気の中で日々を過ごしている。誰もがそれを当然と思っている恐ろしさ。そして、どこまでもまとわりついてくる家族という地獄。ヘビィな内容だが娯楽作として見応え十分。