★★★★ 1984年/アメリカ 監督/ジョナサン・デミ
一台のラジカセからリズムが流れる。1人また1人とメンバーが現れ、やがて狂おしいほどに見る者を高揚させる凄まじいグルーブ。デビッドバーンのパフォーマーとしての天才性をとことん見せつける。なぜ人は音楽を聴くのか。その理由がここにある。ライブ映画の金字塔。
リアル世代だが当時の私はトーキングヘッズに対してはその哲学的で抽象的な詩の世界やビジュアルイメージも相まって、スカしたバンドというイメージがあった。しかし本作公開時にその先入観は打ち砕かれた。久しぶりに見直したがあの時よりもエモいこの感情はなんだ。2021の今、バーンの詩が胸に来る。