Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

アメリカン・スリープオーバー

2021-08-24 | 外国映画(あ行)
視線の映画だ。高校生たちの一夜の群像劇を視線と余白で物語る。アメリカンとタイトルについているが、まるでヨーロッパ映画のような佇まい。しかもスクールカーストから全く解放された世界観。手を繋ぎたい、キスしたい。若者たちの甘やかな願望が夜の狭間に潜めく。

原題は「The Myth of the American Sleepover」。Mythに込められた意味は何だろうと想像してしまう。一目惚れの女性を探す少年、双子女子が好きな大学生…etc。まるで真夏の夜の夢のようにくっついたり離れたり。「今日はいろいろあったからキスはもういいわ」。16歳の粋なセリフに痺れた。

本作で感心したこと。それは少年たちが必ず「手を握ってもいい?」「キスしてもいいかな?」と聞くことだ。監督の願望込みの脚本か、それともこれが今の米国のリアルなのか。いずれにしろ、意図的な演出と思われ。ブックスマートのノリノリ感とは違うがワンナイトパーティを扱った秀作には違いない。




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