【わんちゃんの独り言】

毎日の生活の中で見たこと、聞いたこと、感じたこと、思いついたこと等々書き留めています
(コメント大歓迎デス・・・・・)

マツムラソウ、キレンゲショウマ:2013.9.22

2013-10-13 | 折々の花~植物園~

マツムラソウ (松村草) イワタバコ科
 

京都府立植物園(京都市左京区)で、環境省が絶滅の恐れの極めて高い絶滅危惧ⅠA類に分類する希少種、マツムラソウがかれんな釣り鐘状の花を咲かせている。南国に生息する植物で、冬に根が凍結することから京で地植え栽培は難しいとされたが、試験的な栽培を経てようやく公開にめどがつき、同園は今年から本格的な公開を決めた。
マツムラソウは、イワタバコ科の多年草で、沖縄県の西表島や石垣島、台湾、中国南部に生息する。植物園は数年前から、国内の植物を生息地に近い環境で紹介する「植物生態園」付近で1株を植え、試験的な栽培に取り組み始めた。一角にはせせらぎがあり、常に水が流れている環境のため根の凍結が防げると職員が考えたからだ。2011年冬から2年連続で越冬し、無事に花をつけたため来園者に見てもらおうと今年7月にバックヤードで育てた約40株を植えた。
9月中旬から、釣り鐘状の黄色い花をつけ始めている。1株に多いと20~30もの花をつけることもあるという。
府立植物園の担当職員は「せせらぎ付近は来園者を引きつける植物が少ない場所だった。南国情緒あふれる花で新たな魅力が作り出せれば」と話している。10月下旬まで見られるという。
2013.9.25 京都新聞

キレンゲショウマ(黄蓮華升麻)アジサイ科

2013.9.22 撮影

キレンゲショウマは紀伊半島、四国、九州などに分布する珍しい山草ですが、絶滅危惧II類に分類され絶滅の恐れが増大している種に指定されています。
自生地では7~8月に咲きますが京都ではこの時期(9月)になりました。
低地での栽培は、自生地には生息していない害虫のクロウリハムシの食害により蕾のうちにダメになるそうです。京都府立植物園でも地植え株の開花は開園以来、初めてではないかともいわれています。

京都府立植物園では大事に大事にされてます




わんちゃんが初めてキレンゲショウマに出合ったのは六甲高山植物園ででした、その前に、宮尾登美子さんの小説「天涯の花」でキレンゲショウマが登場でした。主人公の珠子役を田中美里さんが演じておられて剣山のキレンゲショウマに会いに行くシーンは印象的でした

もう一度温室へ
カカオ アオギリ科


コレみ~んな花です、おそらく何千ッと花が咲いてるでしょう、こんだけ花が咲くんやけど実になるのは、おそらく2~3個、物凄く効率の悪い花なんです、あんな大きな実が生るのに花はこんな小さな花、花も近づいてみると結構面白い形をしてる?・・・




2012.10.22 撮影

ネペンテスウツボカズラ ラヤ ウツボカズラ科




の写真の二つのウツボカズラは日本ではおそらくここでしか見れない、スゴク珍しい植物です、ボルネオ(熱帯)の標高の高いところ2000㍍~3000㍍の高山にあります、日本の夏のように30℃を超えるところは苦手です、20℃くらいのところで生育しています、ラヤっというのは、マレーシア辺りで王を意味する言葉でネペンテスの王さまっと・・・昔ネズミの死がいが入っていたという話があるんですがソレってこの花のことです、日本でこんな袋が付くっていうことはまず、無いんです。業者さんから買ったモンなんですが、生かしておくだけでも難しい植物、それぐらい貴重なモンです。(園長さん談)

ヤドリコケモモ ツツジ科


奄美大島にも今、10個体?いやそれ以下かな?ぐらいしかないと思います、絶滅危惧種の特定種になってて作ったらアカン移動させてもアカン、非常に厳しく保護されています、奄美大島に行ってもこんなに大きなヤドリコケモモはありません、世界最大のヤドリコケモモがコレです。(園長さん談)

アアソウカイ(亜阿相界)キョウチクトウ科

原産地:マダガスカル

(日本)植物園に来たときはここ(幹のプクッと膨れている所)までしかなかった、2000年だったかな?日本では水分が多くて光も足りないからドンドンドンドン上に伸びて行ってマダカスカルのように乾燥してて光の強いところに居るとズングリムックリになるんです、ここんところで明らかに違う、性質じゃなくって生育地が違ったから、来た時はここ(幹のプクッと膨れている所)までだけで多分2~30年経ってる、来た時から10年とちょっと経ってこんな形にホントはよくないんですが仕方がないですね(園長さん談)

バオバブ アオイ科


マダガスカルには9種か10種のバオバブがあります、それ以外にアフリカ大陸にはアフリカバオバブが1種あり、もう一つオーストラリア大陸にオーストラリアバオバブが1種あります、つまりほとんどのバオバブはマダガスカルに集中しててそれ以外の種はアフリカ大陸とオーストラリア大陸に1種づつあるっということになりますね。
「星の王子さま」の中に出て来るのがこのアフリカバオバブなんです、コレは1991年にこの植物園にやってきました。花が咲くんですよ、花が咲くほど大きな木は日本にはなくって、なかなか珍しい植物です。コレも夜に咲く花です、昼夜学転室に持ち込むと花が咲いてるのが見れるんですが大きくなっててちょっとムリ、見れないのは仕方がないですね、ただ、ここは10時にオープンします朝一番に来てもらえると咲いているのが見てもらえるかもしれない(今年はもう全部咲き終わってしまいました):園長さん談

サルオガセモドキ パイナップル科 

アナナスの仲間です

この仲間の特徴は土に植えちゃいけない、土に植えると育たない、根っこが土の中に入って湿ってしまうことを嫌う植物です。
エアープランツといいます、フツーにほったらかしといて空中にぶら下げる、コレは中南米の植物です例えばメキシコだったら電線にぶら下がってる、地面では絶対に育たない、小さな花を咲かせます、そういう乾燥地の植物です、コレを部屋で作ろうと思ったらそんだけ湿度が無いとアカンわけですから部屋の中カビってしまいますね、人間と一緒にはなかなか住みにくい植物です(園長さん談)

温室を出ると







【お知らせ】
うさこさんから「奈良市虚空蔵町弘仁寺の紫苑」の花だよりが届きました

高山植物室(京都府立植物園観覧温室)~園長の園内ガイド~

2013-10-06 | 折々の花~植物園~
「園長の園内ガイド」の日、昼夜逆転室で日頃見れない夜に咲く花たちを観察しました ⇒こちら
続いて「高山植物室」に・・・
ここは京都に居ながらにして世界中の高山植物が観察できる・・・っと。
山ってずっと晴れてないですよね、すぐに霧がでたり雲がでたり・・・つまり高山植物は温度が低くって湿度が高いところが好きなんです、京都の夏ってどこよりも暑いです
そんな京都のこの場所で高山植物を、っとクーラーで温度を下げて涼しい部屋を作り同時に湿度をあげようと頭上では霧(ドライミスト)が出ています、
「そんな難しいことをせんでもええやんか」っという人もいると思います、けど、自分の足で山の上まで歩けない人もおられる、世界中の現場に行こうと思ったらもの凄いお金がかかる、ソレが200円で観れるっと、ここ(高山植物室)はそういうところです。っと、園長さん談

イズノシマウメバチソウ  ユキノシタ科

別名:コウズシマウメバチソウ
ウメバチソウの仲間でイズノシマウメバチソウという日本固有種。

イワシャジン(岩沙参)キキョウ科

山地の湿った岩場に生える、岩場に生える釣鐘人参の仲間という意味。

ツクシイワシャジン (筑紫岩沙参)キキョウ科
 

コケモモ(苔桃)ツツジ科


ゴゼンタチバナ(御前橘)ミズキ科

ハナミズキの仲間
フツーこの仲間は木になるんですが草になるのはこのゴゼンタチバナだけです。

シラタマノキ(白玉の木 )ツツジ科

ツツジの仲間、ブルーベリーのようなモノ。食べられると思います

シロバナトリカブト(白花鳥兜)キンポウゲ科

トリカブトの仲間は毒草として知られており、全草に毒が含まれるが、根が最も毒の含有率が高いといわれる。
「鳥兜」の名前は、上にかぶさるガク片が烏帽子に似ることから

タイカカラマツ(大花唐松)キンポウゲ科

中国(甘粛省、四川省)原産の多年草

ソナレノギク(磯馴野菊)キク科


ポリゴナツム・アクイネ


トロファギア・サキシフラガ・アルバ
 


高山植物室は「日本の高山植物」と「海外の高山植物」っと分かれてましたが写真を撮ってるうちに、ごっちゃになってしまってます。

次回は、もう少し温室をぶらりっとしてから北山門出口に向かいました・・・

【お知らせ】
うさこさんからひがんばなの里~穴太寺界隈~ぶらり散策のお便りが届きました

昼夜逆転室(京都府立植物園観覧温室)~園長の園内ガイド~

2013-09-29 | 折々の花~植物園~

9月22日(日)の京都府立植物園
1時から長澤園長さんが園内をガイドされます。

参加してまいりました。

京都府立植物園内観覧温室の昼夜逆転室は2013年8月3日にオープンしました。
昼夜逆転室の入口にはイエライシャンが・・・
イエライシャン(夜来香)ガガイモ科




イエライシャンっと言えば?
昔、李香蘭という人が♪夜来香♪という歌を歌って有名になりました、けど、本物のイエライシャンという植物はその当時日本には無かったんです。違う植物をイエライシャンだと、みんな思ってました、コレが本物のイエライシャンだと1980年代にやっと日本に入ってきました。
それなりに良い匂いがします、コレも夜に咲きだして夜だけじゃなくって昼も咲いて、夜に香りが強くなります。
植物はみ~んな昼にだけ咲いてるわけじゃ無いンです、夜に咲いてる植物もあります。ソレは植物が花粉を媒介してもらうパートナーを何にするか?っと。フツーの昼間に動いている昆虫に花粉を媒介してもらおうと思ったら昼咲かないとアカンのですが、夜に飛ぶ昆虫に花粉を媒介してもらおうと思ったら、花は夜に咲かないとアキマセン、つまり蛾ですね、蛾なんかに花粉を媒介してもらおうと思ったら夜に咲かないとアカンのです、夜咲きの特徴は花が白いということ、ちょっとでも白い方が目立つでしょ、赤かったら目立たない、白やったら目立つし、しかも一個一個の花が大きい、大きい方が目立ちやすい、ゲッカビジンやヨルガオですね。
もう一つは匂い、匂いを出して昆虫を集める、目立つように黄色くはないし大きくはないけど、匂いで昆虫を集めてるっというのもありますっと、長澤園長さん談

そういう予備知識を持って、暗~い部屋に入っていきました
虫の声やフクロウが遠くの方で鳴いてるようなのが聞えてました

ゲッカビジン(月下美人)サボテン科




ヨルガオ(夜顔)ヒルガオ科


ヘビウリ(蛇瓜)ウリ科


ツキミソウ(月見草)アカバナ科


サガリバナ(下がり花)サガリバナ科


ケチョウセンアサガオ ナス科 
別名:アメリカチョウセンアサガオ



オシロイバナ(白粉花)オシロイバナ科

昼夜逆転室での写真撮影はフラッシュ使用禁止です


夜の間は、ずっと電気をつけてます、温室がオープンする10時ごろには電気を消します、つまり朝の10時ごろにこの部屋を夜にします、温室が閉まる夕方には電気をつけて昼にします、つまり昼と夜を逆さまにします。
ずっと電気はつけてなアカンし今の時季、冷房も入れなアカンし、ちょっとコストが高くつく、しかし普段見れない珍しい花が見てもらえる・・・っと、園長さん談

植物の体内時計
植物の体内時計の存在は、古くから知られていました。
アサガオが朝に、ヒルガオが昼に、そしてヨルガオが夜に咲くのはこのためです。
開花だけでなく、気孔の開閉や茎葉の伸張、光合成の活性といった現象も体内時計の制御を受けているといわれています。
牧野富太郎博士は、著書「続・植物記」で植物に体内時計があることを、このように紹介されています。
『アサガオ、ハスなどは夜明け方に花を開きオオマツヨイグサ、マツヨイグサ、ツキミソウ、ヨルガオなどは夕暮れに花を開く~中略~また外囲の状況によって開花時刻は大略一定しているので、それを一昼夜の時に当てはめて楽しむのも興味のあることである』
近年、植物の体内時計のしくみについて、関与する遺伝子やタンパク質などについて解明されつつあり、今後の研究が期待されます。
↑ 昼夜逆転室の入り口近くでの説明板

レンゲショウマ~京都府立植物園:植物生態園~

2013-08-11 | 折々の花~植物園~
京都府立植物園に行ったなら植物生態園は素通りできないです・・・

レンゲショウマ(蓮華升麻)キンポウゲ科

日本特産の1属1種の花。
初めてレンゲショウマに会ったのは2008年の夏のこと六甲高山植物園ででした ⇒こちら



ウバユリ(姥百合)ユリ科
花はユリに似てるけど、緑白色で細長いですね。
花が満開になる頃には葉が枯れてくる事が多いため、歯(葉)のない「姥」にたとえて名づけられた。
カノコユリ(鹿の子百合)ユリ科
別名:ドヨウユリ(土用百合)、タナバタユリ(七夕百合)。

ヒオウギ(檜扇)アヤメ科


日本、台湾、中国、インド北部など、東アジアの広い範囲に分布する植物です。主に山野の湿り気のある木陰に好んで自生します。日本では古くから親しまれており、生花材料として栽培されてきました。京都では祇園祭には欠かせない花で、時期が来ると軒先などにヒオウギが飾られます。



エゾミソハギ(蝦夷禊萩) ミソハギ科
ミソハギ(禊萩)に似ていますが,茎や葉などに毛が生えているところや,葉が茎を抱くところが違います。和名に蝦夷とついていますが、日本では北海道から九州までに分布します。水辺の湿地に生えます。
オトギリソウ(弟切草)オトギリソウ科
オトギリソウにはタンニンが多く含まれており、全草を乾燥させたものを小連翹(しょうれんぎょう)と称して生薬として用いる。
和名のゆかり:この草を原料にした秘薬の秘密を漏らした弟を兄が切り殺したという平安時代の伝説によるものである。
この不吉な伝説のため、付けられた花言葉も「怨み」「秘密」

キキョウ(桔梗)キキョウ科

「娘よ」   山本太郎

娘よ
ちいさな庭の片隅に
桔梗が咲いた
ストロベリーの銀紙を
無心にひき裂く娘よ
父のそばにきて
よくみよや
あれが花 とばない蝶々
こんなにてばなしのもろいいのちが
地上にあるということの
大きな救いを
お前もいつの日知るだろう
ほら風に
りんりんと鳴る桔梗ひとむら
父の膝の上で
ちりちりと銀紙を裂く娘よ

道草さんより

萩の花 尾花葛花(をばなくずはな) なでしこが花 をみなへし 
また藤袴(ふぢはかま) 朝顔(あさがほ)が花

(山上憶良 万葉集 巻八 一五三八)
万葉集のなかで秋の七草と歌われている「朝顔が花」はキキョウであると言われている。
絶滅危惧種



キンミズヒキ(金水引)バラ科
詳しくは➱こちら
トウテイラン (洞庭藍) オオバコ科
トウテイランの名前の由来は、中国湖南省にある洞庭湖(ドウテイコ)の美しい水の色にちなんで呼ばれている名称。
ランとつくが蘭の仲間ではなく藍(青い)からきているようです。日本固有の植物で、絶滅危惧種にもなっているようです

フシグロセンノウ(節黒仙翁).ナデシコ科

茎の節が名前のとおり赤黒っぽい、ナルホド!

マツムシソウ(松虫草)マツムシソウ科


日本のスカビオサ(Scabiosa)は、 ラテン語の 「scabiea (疥癬(かいせん):かゆみの病気)」が 語源。
松虫草が、 皮膚病に効く薬草として 使われていたことから



ハマユウ(浜木綿)ヒガンバナ科
別名:ハマオモト、肉厚で長い葉がオモト(万年青)に似ることから
ミツバハマゴウ(三つ葉浜栲)クマツヅラ科
青紫色をした唇形の花をたくさんつけていましたが、一日花と教えていただきました。
実を乾燥させたものを生薬で蔓荊子(まんけいし)といい、滋養強壮、解熱、消炎などの薬効がある。

ヤマユリ(山百合)ユリ科

別名:「鳳来寺百合(ほうらいじゆり)」
愛知県の鳳来寺山に自生するところから。

ナツズイセン(夏水仙)ヒガンバナ科

中国原産
葉は早春に出て、長さ20~30㎝、幅18~25mm、
白みをおびた緑色で夏に枯れ、その後まもなく花茎をのばす。
ヒガンバナの仲間、ナルホドです。

カリガネソウ(雁草属)クマツヅラ科

この花の匂いについて
①良い匂い
②まぁまぁ許せる匂い
③匂いたくない匂い
匂いには個人差がありますので・・・

可愛いレンゲショウマ引き返して、もう一度撮りに行きました


猛暑日をさらりと受けて夏の花。(道草さんより)



園長・副園長の園内ガイド~京都府立植物園~

2013-08-07 | 折々の花~植物園~
京都府立植物園では奇数月には『園長・副園長の園内ガイド』
偶数月には『松谷名誉園長さんと気まぐれ散歩』があります、7月28日にですね、
『園長・副園長の園内ガイド』に参加してまいりました。
その日は副園長さんでした。

ウバメガシ(姥目樫)ブナ科


御所の生垣にありますが植物園の周辺では自生はしてないそうです
太平洋側和歌山では直径1mにもなるようなのがあるとか・・・
「この木は日本で一番重たい木です、生木だったら水に沈んでしまいます、土佐備長炭、紀州備長炭などは必ずウバメガシで炭を焼くんですよ」
副園長さんは趣味で炭焼き体験をされたことがあったということで、白炭、黒炭の製造工程などのお話をされました。
ご自宅の冷蔵庫の中とか、ご飯を炊くときは炭を入れて、床下には500㌔の炭を置いてはるそうです。
いろんな効果を期待して・・・っとおっしゃってました。
ついでのことに
日本で一番重たい木がウバメガシ
日本で一番軽い木は?「キリ」
世界で一番軽い木は?「バルサ」⇒模型飛行機の材料など。

ニンジンボク(人参木)クマツヅラ科

中国原産。

果実は球形で黒く熟しますが、これを漢方では牡荊子(ぼけいし)と呼んで風邪薬に用いられます。
名前は、葉のかたちが「チョウセンニンジン」に似ていることから。

クスノキ(樟、楠)クスノキ科


三行脈(さんこうみゃく)の基部の所に虫えい(虫こぶ)、フシダニがここに住んでいる、フシダニを住まわすことによって他の悪いダニを来ないようにしている、クスノキの生き抜くための戦略➱【おまけ①欄へ】

もう一つクスノキは枯れ枝だけじゃなくって生枝も落とします、台風などが来ると無駄な抵抗をしない!自ら抵抗になる枝を全部落としていく?そうです。自分が倒れないために枝を落としていく・・・なんと。

クスノキにまつわるスサノオノミコトについて、お話しされました。
日本書紀の頃、スサノオノミコトが樹木の荒れ果てた大地を見て、ひげを抜いて放つと杉の木に、胸毛を抜いて放つとヒノキ(檜)に、尻毛はマキ(槙)に、眉毛はクスノキ(樟)になった・・・と。

ウチに帰ってネット検索してみました。
「檜は宮殿を造るのに、槙は現世の国民の棺を造るのによい、杉と樟は、船を造るのによい。たくさんの木の種を播こう」素戔男(スサノオ)尊は木の神・・・遺跡ではクスノキの丸木舟など出土するそうです、ナルホドです。
またクスノキは樟脳の原材料です、枯れた落葉を匂ってみました、良い匂いがします、枯れてもなおです。

クスノキにフウラン

クスノキに着生、花が咲いてました
(ちなみにこのフウランは職員さんの手で着生されたモノやそうです)

トチュウ(杜仲)トチュウ科

中国原産の落葉高木。
あの杜仲茶のトチュウです。

副園長さんが葉っぱをちぎってひっぱられて何か?されてました。
グッタペルカって説明されました
グッタペルカって何?
生の葉をちぎると白い糸を引きます。


写真はクリックすると拡大します
これは、グッタペルカというトチュウ独自の繊維です。
虫の口にからまるため、これを嫌って寄り付かないといいます。
これにより無農薬の有機栽培が可能なんです。

シダレエンジュ(枝垂れ槐)マメ科


樹の中に入って観察、外芽は伸びていって内芽は剪定してるとか、中国の方ではこの姿、龍が天に昇る枝振りが幸運開運の木ということで庭木としてよく植えられいるそうです。
京都府立植物園第二代目園長さんが昭和9年に中国から持ち帰り日本のエンジュの木に接ぎ木して生まれたのがこの樹です、もう少しすれば咲いた花が見れるそうです。花は毎年咲くのではなく1年おきか2~3年おきのように咲くそうです
ところで、実が実る木々は毎年実りませんね理由があるんですよ、山のクリやドングリでも毎年豊作ではありません、実っというのは動物の餌になります、だから、ある時は食べきれないほど実が生り余ったのが発芽する、そしてある時は不作にする、そしたら動物が増えない・・・と、いうワケがあるっと。

半木(なからぎ)神社

上賀茂神社の末社

織物の神様と言われています。
ご利益は?今では試験の合格とか、縁結びとか何でもきいてもらえるそうです。
西賀茂の森から洪水で流されてきたから「流木(ながれぎ)神社」と称したが、上賀茂と下鴨の間に位置することから「半木(なからぎ)神社」となった。

ここ半木の森は植栽されたものではなく自然林です。ここに在る古木は200年とか250年とかの古いもの、ここは手を入れずに自然に任せてあります。
つまりここは大温帯林なんで、一般的には苔から始まり草になり、茨が生えて明るいとこにはアカマツまた明るいところが好きな落葉広葉樹が生えてだんだんと椎とか樫が育って、最終的にはシイ、カシ、タブノキっと極相林(【おまけ②】欄へ)というんですけど、東山とか嵐山とかは今、椎の木が生い茂っています、コレは自然の流れ。と・・・
昔、松の木が生い茂ってたのが不自然なんですよ、明治~昭和の初期は非常に貧しく山にあるモノはほとんど搾取されました、それで最初に生えるのが松の木、だからその頃はマッタケも大発生してました、昭和の30数年頃に京都府内でのマッタケの生産量は140トン~150トンありました、今、0.6トン多い時で1トンと、お話しされて
「私が独身の頃、知人からリュックサックにいっぱいのマッタケをいただいて晩御飯が焼きマッタケだけということが一回だけあった」っと。

ここでいきなりクイズが出題されました(答え言っちゃいます)
樹木の高さ比べ
京都府立植物園で一番は?:センベルセコイア37m
京都府立植物園で二番目は?:カツラ33.55m
京都府立植物園で三番目は?:ヒマラヤシーダ33m
世界で一番は?:センベルセコイア115m
日本で一番は?:杉58m(秋田県)
樹高成長は土地の肥沃度に影響されます、土地が肥沃でしたら上に伸びますし、お日さんが当たって光合成する養分は横に肥大成長するのに使われます。同じ樹種で立地条件が同じ場所ならだいたい同じ木の高さになりますね(個体差はありますが)

ケヤキ(欅)ニレ科

名前の由来は「けやけし尊ぶ木」

この木の特徴は植物園ではこの木は元気良く育たないですね、スギよりももっと肥沃に富んだところにシッカリと育っていく樹木です。材木としても非常に高値で取引されています、赤ケヤキ、青ケヤキとか言う言い方なんですけど、切ってみなければわからないですが、材の色が赤っぽいのが赤ケヤキでそれが高価に取引されてます、高値の時は木材市場で1㎥ン十万とか100万とかで取引されます、今、スギなんかは1㎥1万円いくかいかないかです、1本だと2000円とか、そういう面でもケヤキは貴重な木です。
ここでケヤキは環孔材 (かんこうざい)であってスギ、ヒノキなどとの違いを説明されましたがわんちゃんにはちょっと難しかったです。
「植物園の正門までのアプローチロードのケヤキ並木も非常に美しいです。そういう木、私の大好きな木なんです・・・」と言われてました。
ここで副園長さんとの観察会は終了。

この日の観察会は樹木、樹木、樹木・・・他にも
レバノンシーダ(祖国レバノンでは絶滅の危機。ノアの方舟はこの木で作ったとか・・・)
タイサンボク、ヒマラヤスギ、イロハモミジ、ヤツデ、ホルトノキ、エノキ、ハリギリ、シリブカガシ、ハリモミ等々。

「ほろびないもの」   坂村真民

わたしのなかに
生き続けている
一本の木

わたしのなかに
咲き続けている
一輪の花

わたしのなかに
燃え続けている
一筋の火

↑道草さんからいただきました


【おまけ①】
クスノキの葉は、葉の中央を通る主脈の根本近くから左右に太い側脈が出ていますが、通常フシダニによるダニ室は、その側脈の分岐点にできます。

ダニ室の写真2枚(葉の表からと裏から)を添付しておきます。



裏から見ると、出入り口に敵の侵入を防ぐ毛が生えています。
解説・写真提供:そよかぜさん
クスノキの葉のダニ、もっと詳しく ⇒こちら

【おまけ②】
極相林とは?
コケ→一年生の草→多年生の草→低木(アオキ等)→高木(タブノキ等)というように,植生は自然のまま放置しておくと,群落として生活のパターンをつぎつぎに発達させます。そして最後は,適度の湿り気をもった豊かな土壌の上の木の群落(森林)に落ち着きます。このように生活パターンを変えていく,いわゆる「遷移」(サクセッション)の最終段階のことを,極相(クライマックス)といい,この段階に到達した森林は一応自然の完成した姿といえ,極相林と呼ばれます。➱weblio参照

【トピックス】京都府立植物園HPより

観覧温室について

★高山植物室では、世界や日本の高山植物や京都の希少植物を展示しています。
★昼夜逆転室(ナイトフラワーガーデン)では、昼に夜の空間を創り出し、夜に咲く花を展示しています。

年間パスポート発売
★平成25年4月1日(月曜)より、年間パスポートの発売を開始します。
1年間、何度でもご利用いただけるお得なチケットです!
お友達へのプレゼント用にもしていただけます。
★大人 1,000円  高校生 750円
※入園門でご購入いただけます。
※温室観覧料は別途必要となります。

入園料等を改訂します
★平成25年4月1日(月曜)より、小・中学生は、入園料・温室観覧料が無料です。
★平成25年7月1日(月曜)より、70歳以上の方は、入園料・温室観覧料が無料です。



花の回廊「早春の草花展」:京都府立植物園

2013-03-15 | 折々の花~植物園~
花の回廊「早春の草花展」が京都府立植物園で開催されています
会期は2013年2月15日(金)~3月20日(火)
大芝生地特設会場にて(特設会場の 入室は午前10時から午後4時まで)
延べ約100種200品種10,000株を展示・・・と聞きました。

寒い寒い日でしたけど、中は春真っ盛り・・・(2月25日)


ムラサキハナナ アブラナ科

別名:オオアラセイトウ(大紫羅欄花)、ハナダイコン(花大根)
ショカッサイ(諸葛菜)➱三国志の諸葛孔明(しょかつこうめい)が出陣のさきざきでこの種子をまき、兵士の食糧となるよう栽培したことから。

アスペルラ アカネ科
 

別名:タマクルマバソウ(茎を中心として細長い葉が放射状に広がる姿からクルマバソウ)
原産地:小アジア(トルコ共和国) コーカサス地方
秋にタネをまいて翌年の初夏に花を楽しみ、夏頃に枯れます(耐寒性一年草)

エリカ ファイヤーヒース ピンク ツツジ科

原産国:南アフリカ
チクチクとした棒状の葉の先端にタコ足のような鮮やかな花をつける奇妙な・・・
エリカと同じ科で見た目よく似ている近縁種【カルーナ】も仲間です。
ちなみにファイヤーヒースの名前は山火事の後によく生えるからだとか?

カナリナ カナリエンシス キキョウ科
 

冬~春に開花、そのまま夏まで生育期。夏から秋にかけて(25℃以上になると)休眠し、水遣りは休眠期だけは控えめにして、あとは多めです。秋が深くなると復活してきて、冬~春に開花。

クリスマスローズ キンポウゲ科


セイヨウオダマキ(西洋苧環)キンポウゲ科



原産地:北アメリカ、ヨーロッパ。
耐寒性多年草、
咲き始めは俯き加減に、次第に横向き,最後に上を向き種を付けます。交配しやすく種も良くつきこぼれ種で増えますっと、教えていただきました。

チューリップ ユリ科


 

和名は鬱金香(うこんこう、うっこんこう)
中近東ではラーレと呼ばれる。
アナトリア、イランからパミール高原、ヒンドゥークシュ山脈、カザフスタンのステップ地帯が原産。

ナスタチューム・ホワリーバード ノウゼンハレン科
キンレンカ(金蓮花)

花言葉: 愛国心・困難に打ち勝つ

ネメシア・シューティングスター ゴマノハグサ科

別名:ネメシアマスカレード
シューティングスターは流れ星、マスカレードは仮面舞踏会
ナルホド、尾を引いた流星にも?ちょっとコミカルな仮面にも?

 
↑左:ヒメキンギョソウ・イエローグッピー ゴマノハグサ科
右:ヒメキンギョソウ・パープルヘロン ゴマノハグサ科


ヒメサボンソウ ナデシコ科
 

耐寒性強。ほとんど病虫害なし。
生育旺盛で横に広がる。地植え向きで鉢植えには向かないと思う・・・っと。
こんな可愛いお花が地面いっぱいに咲いたら・・・

ヘリオフィラ アブラナ科
 


原産地:南アフリカ西部
秋にタネをまいて、春に花を楽しみその後枯れる秋まき一年草
なんと言っても目の覚めるような美しいブルーの花・・・

ラッセルルピナス マメ科
 

原産地:南ヨーロッパ・アメリカ
別名:ノボリフジ(昇り藤)ハウチワマメ(羽団扇豆)タチフジ(立ち藤)

アイスランドポピー ケシ科

和名:シベリアヒナゲシ(西比利亜雛罌粟)
シベリアや中国北部に自生、ケシ科ケシ属ですよ、有毒?

左:ローダンセ(ヒロハノハナカンザシ)・ドワーフローズ キク科
右:ローダンセ(ヒロハノハナカンザシ)・マクラタロゼア 
 

ドライフラワーにもなる花です。花弁のように見えるのは総苞片でかさかさしています。そして、キク科の花では普通に見られる舌状花がなく、管状花だけがあります、っと教えていただきました。

マーガレット・マギーパステルイエロー キク科

原産地:西アフリカのカナリア諸島およびマデイラ諸島
マーガレットは、ギリシャ語で「真珠」を意味する「マルガリーテス」に由来します。
マーガレットの歴史は古く、17世紀に欧州に渡り、おもにフランスで品種改良されました。日本には明治末期頃に導入され、フランス菊、木春菊(モクシュンギク)などの名前で親しまれてきました。

ミスミソウ(ユキワリソウ) キンポウゲ科


 

 
花言葉:自信、内緒
花弁のように見えるのは萼片
清楚なミスミソウ何枚も何枚も撮ってました



「やよひのうた」 中島広足
あはれいかに、かくおもしろき
あはれいかに、かくおもしろき
名にしおふ、春のやよひは
いろいろの、小草もえ出で
さまざまの、花も咲きそひ
木々は皆、若葉さしつつ
のどかなる、風吹きわたり
あげまきの、うたふ末野の
ひつじさへ、たかくなくなり
あはれいかに、かくおもしろき
あはれいかに、かくおもしろき
花のやよひは

道草さんからいただきました。

いっぱいのお花の写真をご覧いただきアリガトウございました。

外から見ると・・・


松谷名誉園長さんと気まぐれ散歩(京都府立植物園):2013.2.24(日)

2013-03-06 | 折々の花~植物園~
 植物の生き抜く戦略 

ジュラシック・ツリー ナンヨウスギ科
世界共通名: Wollemi Pine(ウォレマイ ・パイン) 

この枝振りと葉っぱは?
上の方の枝は上に向いてるし、下の方の枝は完全に下を向いてる、

恐竜と同じ時代に生きていた木、1994年にオーストラリアのシドニーから西方に200km離れたウォレマイ国立公園内の渓谷で発見されました。
アメリカで挿し木苗が養成されました。
京都府立植物園に植栽の個体は日本植物園教会を通じてオーストラリア・クイーンズ州政府森林局から送られたものです



上から見ると360°枝が重ならないようになっている・・・重なってるとしても下の方の極々小さい枝、

枝を横から見ると葉っぱが枝に対してこんな具合、



太陽の光をもらおうと工夫してますねぇ、重なってません

この株は日本では物凄く珍しいモンです、世界でも20年前にやっと見つかったんですから・・・
オーストラリアのシドニーのウォレマイ国立公園のどっかにあるんです、見つかった場所はもの凄い渓谷のホントの谷底のところで、地元の保護官が研究散策していた時に見つけたそうです。今ではそこの現場に行くには研究者といえども目隠しをしないとアカンそうです。
恐竜と同じ時代に生きていたモノ、現地では個体が100本ほどという貴重なモノです、シドニーの植物園では植木鉢でこの木の挿し木をS,M,Lと売ってるんですよ、こんな貴重なモンを何で売ってるの?ソレは売った会社が利益を追求するんじゃなくってこの樹木を保護するための基金になるように売っている、んだそうです。現場の個体を守っていくように世界中の人に関心をもってもらうようにと言う意図もアリです。これからグングン大きくなっていきます、ちょこっと珍しい木なんで皆さんに関心を持ってもらいたいですねぇ。
ちなみにこれまで最古とされてきた第三紀(約6000万年前~)のメタセコイアより、更に古く現存する最古の種子植物(1億5千万年前~)で、希少種であるとされます。

ジュラ紀にも銀杏の黄葉輝けリ恐龍たちの街路樹として―安部尚子
↑ 道草さんよりいただきました。

ハリモミ(針樅)マツ科別名:バラモミ


葉っぱが針のようになってるんで針モミ、触って薔薇のように痛いンで薔薇モミとも・・・
日本固有種(日本だけにしかありません)
富士山には樹林があって天然記念物に指定されてます
近畿では大台ケ原。
京都府立植物園でのハリモミは世界一というお墨付きをもらっている、そうです。
山に行くといっぱいあって、隣同士キュウキュウになってて下の方の枝なんかには太陽が当たらないんで枝が落ちてしまってる、このハリモミは回りにさえぎるモンが無いので十分に太陽の光を受けてて下の方の枝はグ~ンと垂れ下がってまた上の方へ伸びている、コレがこの木本来の姿です
木も草も太陽の光が一番生きる源、太陽の光をもらうために物凄い戦略を持っています、ちなみにこのハリモミの葉っぱを見てください。葉っぱ(針葉樹)の付き方は枝という枝に付いている、葉っぱの付き方がどんな角度かと言うと、いろんなところから出てる、まんべんなく太陽の光が当たるようにね。

マツボックリ


この木は枝の先に松ぼっくりが付いてて下向いてます。
アカマツ、クロマツはどんなところに付いててどっち向いてるのかな?ソレは宿題に・・・

モリンダトウヒ(モリンダ唐檜) マツ科

別名:ヒマラヤ唐檜

葉っぱの付き方は長い枝があってそれにカーテンみたいに下向けに細い枝があります細い枝に葉っぱがいっぱいついてます、そういう付き方をして太陽の光をいっぱいもらおうという戦略ですね。

コウヨウザン スギ科
中国南部、台湾原産の常緑高木

葉っぱの先にスギボックリが付いている


3年ぐらいの枝から細い葉っぱが付いている、ず~っと元の方へ辿っていくと、古い枝になって太くなります、その辺りには太陽の光は当たらないので葉っぱを出す必要が無い、出しても光合成しません、外に向かって伸びる枝には全部葉っぱを付けてちょっとでも光をもらおうと・・・
枝の先の葉っぱをジックリと見ましょう、ナルホドな葉っぱの付き方。

それぞれの落葉樹たち、今は葉っぱは無いけれど、無ければ無いなりに枝の姿が美しい、木々の種類によって太陽の光を取ろうとする戦略が違ってくるのですが、基本的には太陽の光を十分にもらって光合成をして大きくなってゆく、ソレが戦略です。
夏には葉が茂ってて枝振りの観察は難しい、落葉してる今の時季が枝振りの観察にはもってこい、と言いながらエノキの下で。

エノキ(榎)ニレ科
 
エノキの枝ぶりどうですか?キレイでしょ?

いっぱいいっぱい他の木と重なってない独立木なんで、十分に枝ぶりを伸ばすことができる、そうすることによって太陽の光をもらうという枝の出し方をしてますねぇ
木の種類によって枝の出し方が違うんですが、針葉樹なんかはゴッツイ枝で細い枝はあんまりありません、このエノキ(落葉樹)は枝の先まで細い枝がいっぱい、細い枝ということはその先につく葉っぱは小さい

【おまけ】
松谷名誉園長さんの言葉


無茶苦茶寒い日も無茶苦茶暑い日もものすごく楽しい!!
何でかと言うと、お客さんが少ない、こんな広くって静かな空気のいいところを独り占めできるから・・・
寒い寒い日も暑い暑い日も植物は動いている、場所を移動すると言うのではなく、動いているのが確実に解る、例えばチューリップの芽が出かかってる
1週間後に来て下さいチューリップは確実に動いてます、植物園はちょっと間隔をあけて来ていただくと確実に動いてるなっていう感覚がすごく解りますよ。

植物園の基本は植物なんで植物を見にきて欲しいなと思います。
園長(金子)も私も1ヶ月交替で、また職員は毎週土曜日にミニミニガイドやってます、植物園の関係者が植物の持ってるメッセージを伝えるということをやってるんだなということです、それって、教科書や図鑑に載ってないこともたくさんいろいろと話をすることと思います、それがおもろいなぁとか楽しいなぁとか不思議やなぁとかいっぱいありますしぜひ植物園に足を運んで下さい。

京都府立植物園~園内から植物生態園へ~

2013-02-16 | 折々の花~植物園~
京都府立植物園での土曜ミニミニガイドは毎週土曜日の午後1時から始まります。
先週土曜日のミニミニガイドは観覧温室でした ⇒こちら
その日、ちょっと早めに植物園に行きましてブラブラ散策、葉っぱが落ちた木々に黄色の花々が目を引きました。

梅林の向こうの方に黄色い塊が・・・
ロウバイ(蝋梅)ロウバイ科

中央部が暗紫色です




桜林の方へ行くと
ソシンロウバイ(素心蝋梅) ロウバイ科



ろう細工のような花です。
花全体が黄色で中央部の色の変化のないものはソシンロウバイ(素心蝋梅)です。

シナマンサク(支那満作)マンサク科




クスノキ並木では、シナマンサクの黄色い花が開花しました。
「まず咲く」がなまってマンサクという名がついたといわれるこの花は、ロウバイやツバキなどとともに春一番に開花する花木です。
↑京都府立植物園オフィシャルブログ2013.2.07最新情報より

早春の野山を歩いていても黄色い花が目につきますね、それは?
「花は虫を呼ぶために咲くわけで、樹木の葉の茂らない広々とした空間では黄色がよく目立つし・・・」って教えていただいたことがありました。

ミニミニガイドまで、もうちょっと時間がアリで、植物生態園の方へも。
葉っぱの落ちた木々の根元でちっちゃなちっちゃなお花たちが・・・

セツブンソウ(節分草)キンポウゲ科

スプリング・エフェメラル⇔春の妖精


バイカオウレン(梅花黄蓮)キンポウゲ科

セリバオウレン(芹葉黄連)キンポウゲ科

ミスミソウ(三角草)キンポウゲ科

ホントに可愛いお花たち

カワイイ小鳥に出合いました(植物生態園にて)



アオジ♀



土曜ミニミニガイド~京都府立植物園:観覧温室~

2013-02-13 | 折々の花~植物園~
“四季折々に変わる園内の、その日の見ごろの植物をタイムリーに紹介して解説いたします。
季節の植物をお楽しみいただくことは勿論、御来園いただいた価値を十分に感じて満足いただけるガイド内容です。”と、パンフレットに・・・
毎週土曜日に京都府立植物園技術課の職員さんがその日の見ごろの植物を案内してくれはります。
植物園のどの辺りを案内されるのかその日のお楽しみ・・・のようです。
先週の土曜日に参加してまいりました。

「寒い日が続きますが温室の中は温かいですから」と始まりました。
ツンベルギア・マイソレンシス キツネノマゴ科

温室に入るとまずぶら下がって咲いているのが目に入ります。

ルエリア・コロラタ キツネノマゴ科 ペルー、エクアドル、コロンビア

花と見えるのは「苞」

ブラケア・グラキリス ノボタン科 コスタリカ




ノボタンの仲間です、葉っぱにノボタンの仲間の特徴があるそうです、蕾はクルンと真ん丸
茎のいたるところから根っこが出ててくっついてからみついて(着生)伸びていき現地(コスタリカ)では12mくらいまで伸びあがる。

ムッサエンダ・プベスケンス アカネ科 中国南部

この白い花に見えるのは萼(ガク)花は黄色い部分、筒状で花弁は無いです。

ロスマニア・ロンギフロラ アカネ科 アフリカ西部の熱帯地域

クチナシ(アカネ科)の仲間ですが香りは無いです。

マネッチア(アラゲカエンソウ:粗毛火焔草)アカネ科 南アフリカ


ファイヤークラッカー・ヴァイン(爆竹つる草)という英名は、離れてこの花を見ると、火がついてパチパチはじける爆竹を連想する・・・
つる性で筒状の花は赤く、口元だけが黄色という配色。

ケショウボク トウダイグサ科 メキシコ

ピンクの花に見えるのは苞。


ボーモンティア・ムルティフロラ キョウチクトウ科 インドネシア

香りは夜に良い香りがして、昼間はちょっとおとなしい香り、この時季にしか咲かない、非常に性質が強くてツルが伸びて伸びて・・・


オオベニゴウカン・シロバナ マメ科 ボリビア



オオベニゴウカン・アカバナ マメ科 ボリビア




ビグノニア マグニフィカ ノウゼンカズラ科 コロンビア

非常に生育が旺盛です。葉っぱが3枚あるんですが真ん中の葉っぱがツル状になって巻き付いてゆく(ここが面白いそうです)
美しい花を咲かせるので、熱帯、亜熱帯地方では公園、庭園など観賞用として栽培されています


フレイキネティア ムルティフロラ タコノキ科 フィリピン


石垣島や西表島に分布している、
ツルになって伸びるのでクライミングパンダナスとも。オレンジ色から朱色に変っていく花びらに見えるのは苞。この花は雌雄あってコレは雄株です。

サラカ・タイピンゲンシス マメ科 マレー半島



ムユウジュ(無憂樹)の仲間、花のように見える黄色いのはガク、花弁が無い。

ヘリコニア オルトトリカ“トリカラー” オウムバナ科 園芸種


花のように見えるんは苞、花びらは苞の中からちょっと伸び出てるモノ。
ハワイではホテルなんかでデコレーションされているそうです。

スティフティア・クリサンタ キク科 ブラジル

最初、咲いているのは筒状の花から、
日にちが経ってボール状になるのですがこのほうが長く観賞できる。


ブラウネア グランディケプス マメ科 ベネズエラ

「あれが新芽です」

熱帯地方は光線が強い、身を守るため新芽の柔らかい時に焼けてしまうので色を付けている。うす赤い新芽から白に変り緑になっていきます。


和名はオオホウカンボク(大宝冠木)で、英名はローズオブベネズエラ(Rose of Venezuela)。

ゴレンシ(五歛子):スターフルーツ カタバミ科 マレー半島



輪切りにすると星の形になる。

マンゴー ウルシ科 北部インド~マレーシア


こんなにいっぱい咲いてるのに、なかなか実が付かないそうです。
仏教の三大聖樹はサラノキ(沙羅の木)、ムユウジュ(無憂樹)、インドボダイジュ(菩提樹)、コレにマンゴー(檬果、芒果)とエンジュ(槐樹)を合わせて五大聖樹と言われている。
マンゴーは“たくさん花が咲くのに実を結ぶのが少ない”という仏教の教えから・・・

コーヒーノキ アカネ科 熱帯アフリカ~マダガスカル島
チェリービーンズ

鉢植えで実がたくさん生ってました。

天日乾燥にして焙煎するとコーヒーになります。

カナリナ・カナリエンシス キキョウ科 カナリア諸島

ちょっと暑さに弱い、25℃以上になると休眠する、水をやると腐ります。
球根でキキョウの仲間。黄色い実が生り食べられるそうです。

カランセ・ウェスティタ ラン科 熱帯アジア

エビネの仲間、落葉性のエビネ、花が咲くときには葉っぱが無いです。


カメリア・ハイドゥン ツバキ科 ベトナム



花も葉っぱもちょっと肉厚でボテッとしたカンジ。ベトナムの王宮で守られていたという。
花の色が日本的なカンジやなって思いました。

キンカチャ ツバキ科 中国

ベトナムから中国の間に30種類ほどの黄色いツバキが発見されてるそうです。

オンシディウム ラン科 園芸品種

別名:シャーリィ ベイビースィート フレグランス
“チョコレートの匂いがします”とカードがぶら下がってました、
また再び鼻を近づけて・・・ハイ確かに。

レースソウ レースソウ科 マダガスカル原産


水中の草、葉脈は格子状で レースのカーテンみたい。水が流れているところで育つ、水の流れの抵抗を少なくするためと教えていただきました。この日ふたつ花が咲いてました、いつも咲いているわけじゃないそうです、ふたつの花に出合えるのは珍しいそうです。

ネマタンサス イワタバコ科 別名:金魚の木

金魚みたいなお花ですねぇ。

カクチョウラン(鶴頂蘭)ラン科


東南アジアから東太平洋弧に沿って、ジャワ、パプアニューギニア、オーストラリアにまで及ぶ。
日本では、種子島・屋久島以南に分布する我が国最大サイズの蘭。
自生地のひとつ奄美大島では、端午の節句をはさんで4月下旬から5月中旬にかけて開花期を迎え、花が終わると梅雨入りになる。

電気代を惜しむ先生の温室はデンドロビウムまだ花咲かず(後藤直二)
↑ 道草さんより。

京都府立植物園観覧温室でのたくさんのお花を見ていただいてアリガトウございます。
次回は京都府立植物園の園内でちょこっと春をカンジて・・・➱こちら

京都府立植物園:観覧温室

2013-01-22 | 折々の花~植物園~
毎日寒い日が続きますね、こんな時は植物園の温室に行くのも・・・いいかも。
京都府立植物園に行く楽しみの一つが観覧温室です。ここには、他では見る事が出来ない世界各地の植物を見る事が出来ます、わんちゃんにとっては、どれも珍しいんですが、特に珍しいなと思ったのは

カカオ アオギリ科
原産地:中南米、東南アジア、西アフリカ
カカオの樹は赤道の南北緯20度以内、平均気温27度の高温多湿な地域で栽培されており、成長すると約7~10m、樹の直径は10~20cm、その葉はとても大きいです。

これはカカオの花、なんと、幹から直接咲くンですね、


そして、幹に直接果実(幹生果)が生るんですね、実の大きさは長さ12cmから25cm、直径は15cmほどです。その形はひと言でいえば、まさにラグビーボール。自然条件では結実しないため、京都府立植物園では人工交配をして結実させています、実の中には30~40粒ほどの種がある、これがカカオ豆です。
カカオ豆を炒って粉末にして砂糖、香料等を混ぜ、圧して固めたものがチョコレートで、粉末を圧搾して脂分を除いたものがココアです。


カカオの実は緑色から黄色へ熟すと暗赤色に変わります。

バナナ バショウ科


野生系統は東南アジアからマレーシア熱帯西部まで広く分布し、栽培される果物用バナナの原種となった。バナナの栽培の歴史は古く、紀元前5000年以来とされ、人類が最初に栽培した植物とも言われている。

ソーセージノキ ノウゼンカズラ科 
原産地:アフリカ西部


大きいのになると、長さ30から50センチ、直径10センチのソーセージにそっくりの果実を垂らすことからソーセージノキと名付けられています。果肉は硬く繊維質で食用にはなりませんが、種子は食用にされることもあります。ゾウ、サイなど大型の哺乳動物が果実を食べて種子を散布します。花は8㎝程度で、花弁の内側が暗赤色、夜行性のコウモリや蛾が花粉を媒介するので、花は夜開き、翌朝には落下する(と、なると花の観察はムリっぽい?)京都府立植物園ではこれまで結実していなかったが、人工授粉と果実の成長促進を行ない、初めて結実させた・・・と。
お花の写真は京都府立植物園オフィシャルブログへ ⇒こちら


京都府立植物園:観覧温室



暖かい温室で色鮮やかな花々を ながめているとキモチも温かく明るくなる・・・という単純なわんちゃんです。
南国気分を十分に味わうことが出来ました、京都に居ながら・・・

スライドショウの花たち
(お花の傍の名札が頼みのツナ)
アマゾンユリ
アリストロキア・ギガンテア
エビデンドルム・プリストマカルプ
グロクシニア・シルウァティカ
コリトプレックス・スペキオスス
サリタエア・マグニフィカ
シャムソケイ
ツンベルギア・ウォグリアナ
ツンベルギア・マイソレンシス
ドムベヤセミノール
フラグミペディウム
ヘリコニア
ヘリコニア・マリエ
ヘリコニア・プシッタコルム
ベンガルヤハズカズラ
ホルムショルティア・サングイネ
ユメレア・サギタタ
リロンコスティリス・ギガンテア
リンコソフロ・カトレヤ
ノランテア
ピレアペペロミオイデス
ウナズキヒメフヨウ
オンシンディウム
カエンカズラ
ストロビランテス・アニソフィルス
タチハナアナナス
ハエトリグサ
ブーゲンビリア・ミセスバット
ベニヒモノキ
マツカサジンジャー
メディニラ・スコルテキニィ
ムクナ・ベネッティ





植物の生き抜く戦略~冬の樹木:冬だからこそ~

2012-12-17 | 折々の花~植物園~

【松谷名誉園長さんと気まぐれ散歩】
2012.12.9(日) 

アメリカヤマボウシ 別名:ハナミズキ(花水木)ミズキ科 


幹の表面の特徴はサメ肌のよう、この木は5~60年経ってます、鹿の角のように枝分かれしているのがこの木の特徴⇒仮軸分枝(主軸の先端部が伸長を停止し、次の年は腋芽が替わって主軸として伸長していくこと。)



枝の先端を観察すると2種類の芽があるって解りました、
①橋の欄干の擬宝珠(ぎぼし)のような丸いのと
②細くシュッと尖がってるのと・・・
①は花芽、②は葉芽、花がたくさん咲いた年の秋には赤い実がたくさん生ります、毎年そうなんかって言うとそうじゃないんですね、たくさんの花が咲くのは隔年ごとって法則があるようです。
G/Wの頃には花が咲きますね。秋の紅葉もキレイです、紅葉が早く始まるのがコレです。ヤマモミジとかのモミジ類よりも早いそうです。
花の色は2種類、赤系と白、赤系の葉っぱは真っ赤に紅葉します、春に花を観察して秋に葉っぱの紅葉を観察して確かめる、樹木は1年を通して観察しましょう・・・

ヒマラヤスギ(ヒマラヤ杉)マツ科

大正6年ごろからここ京都府立植物園に在ったという。


下に落ちてる毛虫のようなモノ?ヒマラヤスギの雄花、摘まんでポンポンとすると花粉が出ます
ヒマラヤスギに花が咲くんですか?何月頃に咲くんですか?
11月の中下旬頃に咲きます、それが証拠に雄花が落ちてます、花が咲かないのは仕方がないですね、裸子植物だから・・・花の咲かない木はアリマセン。

シリブカガシ(尻深樫)ブナ科
名前の由来はドングリのお尻がちょっとへっこんでるソレが深いので。
 

ドングリは白い粉が吹いたようになってる(右側の写真の右のドングリ)
布でこするとピッカピカに光った(右側の写真の左のドングリ)



ドングリの仲間で実が生ってない時にどうして見分けるのですか?
葉っぱで見分けるんですが、シリブカガシは常緑樹なんで年中葉っぱを付けてます、この葉っぱの特徴は裏側が灰色でちょっと輝いてますね。花の咲く時期は9~10月、翌年にドングリが生ります、その時期には花と実が同時に観察できるというのが特徴です。
他のドングリはほとんどが春に花が咲きます。
ドングリの生る木は日本で10種類あるとか・・・そのほとんどが京都府立植物園内にはあるそうです。



クヌギ(椚)ブナ科
クヌギの肌はボコッ、ボコッとなってます、コレはコルク質なんですね、触ってみたら肌自体は固いんだけど、柔らかいカンジがする?
縦に深い溝があるのが特徴

クスノキ(樟、楠)クスノキ科
縦皺ですね、ワリと鋭い縦皺さっきのクヌギとはまた模様が違ってますね。

イチョウ(銀杏)イチョウ科


両横に若い木が育ってます、色が白い若い肌と、歳取った肌と、やっぱり歳をとるとシワが・・・
葉っぱが付いてる時はすぐイチョウとわかるけど、葉っぱが落ちててもイチョウとすぐ分かる見分け方は?
イチョウは枝ぶりに大きな特徴があります、長い枝があってその枝から中長の枝があってその枝から短い枝(短枝)が出てる、コレがイチョウの木の特徴。
短枝もよく見ると枝の先の方と付け根とでは短枝の長さが違ってます、付け根の方の短枝が長いコレって年輪と一緒なんです、先の方の短いのって1年目の枝、手前の方と大きな枝に近い方が年輪を重ねているということやそうです。
その先に葉っぱがどこに付くかというとコレです。



葉柄の長さが全部違ってきます、なんで差ができるかは?
ソレは生き抜く戦略、光合成をするため太陽の光を個体全体で全部摂ってやろうという戦略、みんな同じ長さだと?・・・

トウジュロ(唐棕櫚) ヤシ科


非常に特殊、コレの肌はケムクジャラ!!
コレで棕櫚縄(シュロ縄)を編みます、シュロにもトウジュロとワジュロと2種類あります、トウジュロは葉っぱが真っ直ぐピンと伸びてる、ワジュロの方はもうちょっと長くてほとんどの葉っぱの先がお辞儀してる、見分け方のコツですね。

ムクノキ(椋の木)ニレ科


この肌を見て、カサカサでフケが落ちる寸前のようなカンジ、この木の仲間にはエノキがありますがエノキはこんなにカサカサしてない・・・
ムクノキのカサカサ度は年中こんなモンです。

イイギリ(飯桐)イイギリ科




この木は雌雄異株です。
松谷名誉園長さん談話
「私がここへ来たときは樹木係の係長でした、初めは何もわからずいろいろ勉強して、種から育てることが非常に大事なことだとわかりました。最初はこの木(イイギリ)だったんですが、なかなか実が生らないなぁと思ってたんです、雌雄異株と知らんかって雄株だったんですね、大阪府の交野にある大阪市大理学部植物園に行ったとき赤い実がいっぱい生ってたんですね、コレ、凄いなぁって、私のずっと先輩と二人で実をもらいに行って種を蒔いといて大きくなったんがコレ!無茶苦茶ウレシイです、雄株が圧倒的に多くって雌株はわずかなんですよ、けど雌株は実が生るんでゼッタイ観賞価値もあるんで・・・やっと実が生って本当にうれしく思います」

ロウヤガキ(老鴉柿)カキノキ科


ツクバネガキ(衝羽根柿)がわかりやすいですね。
お正月につく羽根に似てる、羽根が4枚(萼片)ですね、最近では盆栽で人気があります。

センダン(栴檀)センダン科


肌を触ってみると、ゴツゴツ感、コレがセンダン独特のモノ、この木は連合軍に接収される前からここに居たそうです



枝の先に実が生ります、落葉しても1月~2月まで実が残ります「栴檀坊主(せんだんぼうず)」と呼びます。この実の果肉を洗って種で作ったのがコレ(数珠)です。



ここで、松谷名誉園長さんとの京都府立植物園にての観察会は終わりです
他にストランバエシア・ダビディアナ、モッコク、カクレミノ、エキウム・ウィルドプレッティ、ホソバイヌビワなど観察の上、解説していただきました。

「ねぇ、わんちゃん、もう樹木の名前バッチリでしょ?」って言わないでね・・・
だって、1時間ちょっとの間にこれだけのモン教えていただいて、アタマの中パニック・・・なんだから。

松谷名誉園長お薦めのNo.1ビューポイント


「皆さん、ここで回れ右してください、京都府立植物園から見える比叡山のNo.1ビューポイントです、もう一か所バラ園から見える比叡山もNo.1ビューポイント、どちらも甲乙つけがたいので、またつけたくもないので、どちらもNo.1ビューポイント、ナンバーワンが二つあります。見えてるところからちょっと右に寄りますと大文字山になります、雪が降った翌日、見に来て下さいホンマにスバラシイ、向こうに赤く見えてるのはヌマスギ・・・」

京都府立植物園ぶらり散歩、まだまだ続きます

【重要なお知らせ】
わんちゃんとは絵手紙繋がりのMさんからいつも季節の花だよりをいただいてます。
【わんちゃんの独り言】のなかの【おまけ】として紹介させていただくのは、ちょともったいない気がします
それで【折々の花だより】として新しくblogを起ち上げました ➱こちら
更新はその都度お知らせいたしますので、ぜひぜひご覧になってください、ヨロシクです。

コスモス(秋桜)キク科

2012-10-25 | 折々の花~植物園~
ちょうど今の時季、京都府立植物園の北山門を入るとコスモスの群生が目に飛び込んできます。


「こすもす」    八木重吉
こすもすは
やさしいうでをのばしている
そのひとつひとつのうでのさきには
ひとのこころをなごむるものをもっている
やわらかなあきぞらのもとに
うすももいろのまるいものらよ

↑ 道草さんより・・・

大きめのプランターにコスモスが植えてあって迷路遊びが出来るように約100鉢置かれています。
コスモスに蜂や蝶々たちが遊びに来てました。

セイヨウミツバチ

セイヨウミツバチの脚にくっついてるプックリ丸いモンは花粉団子です。


アシブトハナアブ♀かな?


クマバチ


ツマグロヒョウモン♂


ツマグロヒョウモン♀



【花だより】
絵手紙繋がりのMさんより花便りをいただきました。

Mさんより
宇治田原方面の観察会 ➱こちらクモランはじめ、知らない草花がいっぱいです。
センブリの花があんなに可愛くて綺麗だとは・・・
エリマキツチグリは家で見たことがあります。
恭仁京あたりも、まだまだレトロな感じで良いですね。保存維持がきちんとされているんでしょうね。

先日、見頃だと言う事で、般若寺へコスモスを見に行ってきました、近くなのに初めてでした。
日本最古のコスモスの名所だとか。
コスモスの中に国宝、重文・・・が建ち並んでるようでした。句碑、歌碑なども建てられています。
この日は特別拝観で秘仏「白鳳阿弥陀如来」の公開もありました。





秋桜に誘われて行く知らぬ道。 (道草)

★ ちなみに般若寺のコスモスは
①初夏咲き:5月下旬~7月上旬、5万本
②秋咲き:9月中旬~11月中旬、20種類10万本と、公開されてます。

Re:わんちゃん
blogを読んでくださり有難うございます。とても励みになります。
    
いつも季節の花便りアリガトウ、blogがとっても明るくなりウレシイです。
奈良市般若寺へは会社勤めの帰りに寄ったことがあるんですよ。コスモスの背丈がとても高くビックリの記憶があります。その頃は写真など撮ってなかったんで、ぜひとも、もういっぺん訪れてみたいなぁと思ってます。
そうそう、般若寺のそばに大きな桜の樹が二本、個人のお宅なんだけど、通勤の途中で桜の頃はとても楽しみに眺めながら通り過ぎてました。ソメイヨシノのようですが、それはそれは見事ですよ。


観察会~神戸市立森林植物園~

2012-10-04 | 折々の花~植物園~
9月の中旬に神戸市立森林植物園に行ってきました。ここは2008年8月 ➱こちらと翌2009年2月 ➱こちらに訪れてます

園内の長谷池ではアサザ゛が見事に群生中、

アサザ(浅沙・阿佐佐)ミツガシワ科
アサザを横目に見ながら鯉が優雅に泳ぐ姿が。




凛としたカキツバタも・・・


カイノキ(楷樹)ウルシ科 


別名:ランシンボク(爛心木)、ナンバンハゼ(南蛮櫨)、クシノキ(孔子の木)
中国の孔子廟に植栽されているところから学問の聖木とされ、日本には大正時代にもたらされた。

ナナコバナ(七子花)スイカズラ科 別名:オータムライラック


秋にライラックに似た花を咲かせることからこの名がついたようです。
中国に自生する低木で、中国名は「七子花」。
花は甘いバニラのような香りがする。
開花後にガク片が肥大して濃い紅色になる。
アベリアやウツギの近縁種で国内ではまだ流通が少ない注目品種です。
↑植木屋さんのラベルに・・・


マメヅタ(豆蔦)ウラボシ科



マメヅタは樹木や岩の上などに茎をはわせる着生のシダ植物で、丸い葉は光合成をする栄養葉、細長い葉は胞子を散布するための胞子葉です。
栄養葉は樹木や岩の表面にくっついていますね、胞子葉は細長い葉の裏にはたくさんの胞子のうをつけ、胞子が風に乗って遠くまで散布されるよう、葉を持ち上げています。

ユーカリ フトモモ科

 

園内を歩きながら出合った植物を順番に撮っていく・・・
そんなカンジでした。

チチコグサ(父子草)キク科




ツリフネソウ(釣船草、吊舟草)ツリフネソウ科
花が帆掛け船を釣り下げたような形をしていることや花器の釣舟に似ていることが名前の由来と考えられています。

ヤブタバコ(藪煙草) キク科
低地のやぶかげなどに生える2年草。根生葉はとくに大きく、長さ25㎝以上にもなるのでタバコの葉に見たててヤブタバコといわれてます。⇒検索入門野草図鑑

ボントクタデ(凡篤蓼) タデ科


「蓼食う虫も好きずき」 という諺は有名ですよね、そのタデとは、本蓼のことで、ヤナギタデと言うそうです。
ヤナギタデに似て穂先が垂れ下がる。ヤナギタデは香辛料に使われますが、このボントクタデは、葉に辛みがなく役に立たないことが名前になったとか・・・
凡篤とは「おろかな」という意味だそうです。

オオオナモミ(大耳)キク科


同じ株に雄頭花、雌頭花があります。
北アメリカ原産の帰化植物。果実にかぎ状のとげがあり、人間や動物にくっついて広がっていく。長さが2㎝ほどになるイガのくっつき方は強力で、犬の毛につくとからまってとりのぞくことができないほどです。これがマジックテープの発想のもとになったそうです。

虫たちも・・・
マユタテアカネ


ノシメトンボ


ハラビロカマキリ


ヒメカマキリ


トゲカメムシ


コオロギ幼虫


アシグロツユムシ







ツチアケビ・キンミズヒキ

2012-09-28 | 折々の花~植物園~

ツチアケビ(土木通)ラン科



 ↑2012.6.17 大阪市立大学理学部付属植物園

薄暗い林の中でひっそりとで咲いてました、名札がしてあり丁寧に囲ってありました。
お花はいっぱい付いてますが葉っぱは?見当たりません。
「葉緑素を持たない菌従属栄養植物で、きのこのナラタケに寄生します」と教えていただいてもチンプンカンプンのわんちゃんなんですけど・・・
そして、秋に生る実がスゴイそうです、地上から突き出た赤褐色の枝に、赤い大きな実をたくさんぶら下げる・・・そうです。
ぜひぜひツチアケビの生の実を見てみたいと思うわんちゃんです。

念願かなってツチアケビの実を見に行くことができました。

2012.9.22

ナルホド、スゴ~イ!!

キンミズヒキ(金水引)バラ科

学名 Agrimonia pilosa
Agrimonia : キンミズヒキ属
pilosa : 軟毛のある、毛で被われた 。

草丈は50~130㎝、全体に長い軟毛が生える。
黄色の小花が細長い穂に咲く様子を、金色の水引に見立てて、キンミズヒキと・・・
果実の上縁には長さ3mm程度の棘がたくさんでき、これが衣服についたり動物等にひっついて散布される。ひっつき虫のひとつです。
えっ!!?どんな形のひっつき虫なんですか?ということでキンミズヒキの実を撮ってきました。



ノダケ(野竹)セリ科


セリ科の仲間は白い花が多いように思ってました、ノダケはセリ科なんですね、このような色って?珍しいと思いました。

ヤブマメ(薮豆)マメ科 

 撮影:9月16日 神戸市立森林植物園

ヌスビトハギ(盗人萩)マメ科

↑2012.9.16撮影


2012.9.01撮影  


金子園長さんと季節を歩く~ハス~

2012-08-13 | 折々の花~植物園~
7月15日の京都府立植物園は暑かったです
「金子園長さんと季節を歩く」はハスのお話でした

【請所の本紅:うけしょのほんべに】


京都郊外の小椋池から種を拾い出して発芽され育成・・・
請所の本紅(うけしょのほんべに)は二日目になっても開ききらないのが特徴「咲いてないの?」とは違います、花びらはだいたい100枚前後。

【舞妃蓮:まいひれん】


舞妃蓮(マイヒレン)は、日本の大賀ハス(大賀一郎博士が縄文時代に咲いていた古代ハスの種3粒を発見し、そのうちの一粒の開花に成功した蓮)と、アメリカの黄花種系の王子蓮(今の天皇が皇太子殿下の時アメリカ訪問された際に親善のためにもらって帰られた蓮)を交配させて作り出した蓮で、 当時皇太子妃だった美智子皇后にちなんで名付けられたそうです。
黄色に紅が合わさったような色をしてます。

ハスの花をちょっと分解


ハスの花は花びらが25枚以下で一重、25枚以上50枚以下で半八重、50枚以上で八重・・・妙蓮(みょうれん)は数千枚にもなります。
花びらがありまして、真ん中に花托、雄しべが通常200~400本。
ハスの花は4日間開閉を繰り返します、4日目の朝に散っていくと言われてます。

この日の観察会は午後1時からだったんで、どのハスもあんまり元気がなかったように思いました。
やっぱり、ハスの花観察は朝限定のような気がします。
京都府立植物園では早朝開園実施中です
8月19日(日)まで 開園:午前7時30分 閉園:午後5時



奈良の当麻寺の中将姫はこの蓮糸から曼荼羅を織ったと言われてます。
蓮糸は蓮の茎100㌔ぐらいあったとしてもピピッとしか取れないそうです、果たして一晩で・・・と言うのは不思議??

【蓮酒】






蓮の葉っぱの中心に穴を開けます、葉っぱの真ん中は中くらいの穴2、大の穴2とあるので大の穴をねらって穴を開ける、どこにあるかは葉っぱの主脈側にあります。慎重に開けないと、それるとパキッと横に穴が開いてしまいア~~ァ・・・
茎を通して蓮酒を楽しみます、まず水が通るか試してみましょう、ハイOK・・・



葉っぱにお酒を注いで茎の端からストローの要領で蓮酒を楽しみます、本来ならですが・・・お酒はアリマセン。
蓮酒ってどんなお味がするのでしょうか?

2012 7 15京都府立植物園生態園PhotoStory1

アリマウマノスズクサ(有馬馬の鈴草) ウマノスズクサ科
イヌゴマ(犬胡麻)シソ科
オウゴンオニユリ(黄金鬼百合)ユリ科
オトギリソウ(弟切草) オトギリソウ科
カリガネソウ(雁草、雁金草)クマツヅラ科(APG分類ではシソ科)
キキョウ(桔梗)キキョウ科
ジンジャーミント:シソ科
スズカケソウ ( 鈴懸草 ) ゴマノハグサ 科.
ソライロアサガオ(ヘブンリーブルー)ヒルガオ科   
タケニグサ(竹似草)ケシ科
タマアジサイ(玉紫陽花 )アジサイ科
ハナイカダ(花筏)ミズキ科
ヒメユリ(姫百合) ユリ科
ホウチャクソウ(宝鐸草)ユリ科(APG植物分類体系ではイヌサフラン科)
ヤマアジサイ(山紫陽花)ユキノシタ科
ヤマホタルブクロ(山蛍袋) キキョウ科
ヤマユリ(山百合)ユリ科