『ザ・ミッション 非情の掟』
<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=htsmknm-22&o=9&p=8&l=as1&asins=B00005USOM&fc1=000000&IS2=1<1=_blank&lc1=0000FF&bc1=000000&bg1=FFFFFF&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>
黒社会のボス・文(高雄エディー・コウ)が何者かに命を狙われる。弟の南は(任達華サイモン・ヤム)は組織から使い手の5人(黄秋生アンソニー・ウォン、呉鎮宇ン・ジャンユー、張耀揚ロイ・チョン、呂頌賢ジャッキー・ロイ、林雪ラム・シュ)を集めて兄の警護を任せる一方、刺客の依頼主を探し始める。
1999年の杜[王其]峰(ジョニー・トー)監督作品。原題『鎗火』。
例によって極端に台詞が少なく、登場人物も状況も限定された非常にシンプルなハードボイルド。監督自ら云ってる通り黒澤明の作風に似たところもあるし、ガンアクションが多いからパッと見は北野武映画にも似てる(北野武は黒澤明の弟子だから似てて当り前なんだけど)。
こういう映画はストーリーが面白いとか、派手な見どころがあるとか、そーゆー分りやすい表現で良さを説明するのがすごい難しいです。イヤ、面白いのよ。すっごく。それはハッキリしとります。
ぐりはねー、オープニングの音楽でもうしびれたね。エレクトーンよ。今どき。そんでラテンなの。渋いよ。そのノリでぐいいいいいいっと物語の世界にひっぱりこまれる。
台詞が少ないから最初はどこで何が起きてるのか、誰が何者なのかよく分からない。でも観てるとちゃんと分かって来る。なんにも説明がないのに。ストーリーがシンプルだから。
ほんとに余計なものが何もない。必要最低限の舞台、人物、台詞だけで映画の世界観が完璧に完成されてる。世界観の完成度があまりにも高くてむちゃくちゃリアルに感じるんだけど、よぶんな要素が少ないから純粋なフィクションとしてもしっかり成り立ってるし、迫力は充分だけど無駄に残酷過ぎないから、観終わったらすっきりと現実世界に戻って来れる。だから誰でも気軽に楽しめる大人の娯楽映画になっている。ヤクザ映画ったってそこが東映仁侠映画と違うんだな。べたべたしたとこが全然なくて、かと云ってあっさりしてるワケでもない。こーゆーのをまさに「ばりっとしてる」ってゆーのかなー?
監督は「この映画には脚本がないし役者にはストーリーを教えなかった。だから誰が演じても結局同じ」と云ってたけど、いやいやそんなことありませんですよ。だってみんなセクシーだもん。魅力的だもん。彼らのパーソナリティによって観客は心をつかまれ、映画の世界に連れて行かれる。
ぐりが個人的に面白かったのは組織を引退して美容師になった鬼を演じた黄秋生。むっすりと静かなんだけど常に冷静で無駄なことは決してやらない。やんなきゃいけないことだけきっちりやる、それもちゃんと自分のやりたいようにやる、と云う一見分かりにくいキャラクターをナチュラルに演じてます。観てて安心してられる役者ってのはこーゆーのを云うんだよね。ほんと上手いです。マジ上手い。
みんなの兄貴分・来役のジャンユーはいつも通りでしたねー。いつものジャンユー。かっこいいよー。ステキー。マイク役の張耀揚はぐりは『インファナル・アフェア 無間序曲』しか観たことなかったんだけど、アレは一言も台詞がない役だったよね。今回いちばん台詞がないのは肥役の林雪。なにかっつーと食ってばっか(笑)。話しかけられてもろくに返事もしない。
しかしこれほどまでにそれぞれがそれぞれらしく、かつ男前に映ってる映画ってスゴイです(女は今回ひとりしかいない)。キャストだって役者冥利に尽きるでしょー。
ぐりが作中でいちばん面白いと思ったのは、文の社長室の前で警護してる5人が、紙屑でサッカーの真似事をするところ。
たとえヤクザでも、いい年をしたオトナでも、男のひとってこういう子どもみたいなとこがあるからチャーミングなんだよね。ゲーセンでちょー真剣にゲームやってたり。タバコにマッチ仕込んだりさ(バカ)。
かわいかったです。
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黒社会のボス・文(高雄エディー・コウ)が何者かに命を狙われる。弟の南は(任達華サイモン・ヤム)は組織から使い手の5人(黄秋生アンソニー・ウォン、呉鎮宇ン・ジャンユー、張耀揚ロイ・チョン、呂頌賢ジャッキー・ロイ、林雪ラム・シュ)を集めて兄の警護を任せる一方、刺客の依頼主を探し始める。
1999年の杜[王其]峰(ジョニー・トー)監督作品。原題『鎗火』。
例によって極端に台詞が少なく、登場人物も状況も限定された非常にシンプルなハードボイルド。監督自ら云ってる通り黒澤明の作風に似たところもあるし、ガンアクションが多いからパッと見は北野武映画にも似てる(北野武は黒澤明の弟子だから似てて当り前なんだけど)。
こういう映画はストーリーが面白いとか、派手な見どころがあるとか、そーゆー分りやすい表現で良さを説明するのがすごい難しいです。イヤ、面白いのよ。すっごく。それはハッキリしとります。
ぐりはねー、オープニングの音楽でもうしびれたね。エレクトーンよ。今どき。そんでラテンなの。渋いよ。そのノリでぐいいいいいいっと物語の世界にひっぱりこまれる。
台詞が少ないから最初はどこで何が起きてるのか、誰が何者なのかよく分からない。でも観てるとちゃんと分かって来る。なんにも説明がないのに。ストーリーがシンプルだから。
ほんとに余計なものが何もない。必要最低限の舞台、人物、台詞だけで映画の世界観が完璧に完成されてる。世界観の完成度があまりにも高くてむちゃくちゃリアルに感じるんだけど、よぶんな要素が少ないから純粋なフィクションとしてもしっかり成り立ってるし、迫力は充分だけど無駄に残酷過ぎないから、観終わったらすっきりと現実世界に戻って来れる。だから誰でも気軽に楽しめる大人の娯楽映画になっている。ヤクザ映画ったってそこが東映仁侠映画と違うんだな。べたべたしたとこが全然なくて、かと云ってあっさりしてるワケでもない。こーゆーのをまさに「ばりっとしてる」ってゆーのかなー?
監督は「この映画には脚本がないし役者にはストーリーを教えなかった。だから誰が演じても結局同じ」と云ってたけど、いやいやそんなことありませんですよ。だってみんなセクシーだもん。魅力的だもん。彼らのパーソナリティによって観客は心をつかまれ、映画の世界に連れて行かれる。
ぐりが個人的に面白かったのは組織を引退して美容師になった鬼を演じた黄秋生。むっすりと静かなんだけど常に冷静で無駄なことは決してやらない。やんなきゃいけないことだけきっちりやる、それもちゃんと自分のやりたいようにやる、と云う一見分かりにくいキャラクターをナチュラルに演じてます。観てて安心してられる役者ってのはこーゆーのを云うんだよね。ほんと上手いです。マジ上手い。
みんなの兄貴分・来役のジャンユーはいつも通りでしたねー。いつものジャンユー。かっこいいよー。ステキー。マイク役の張耀揚はぐりは『インファナル・アフェア 無間序曲』しか観たことなかったんだけど、アレは一言も台詞がない役だったよね。今回いちばん台詞がないのは肥役の林雪。なにかっつーと食ってばっか(笑)。話しかけられてもろくに返事もしない。
しかしこれほどまでにそれぞれがそれぞれらしく、かつ男前に映ってる映画ってスゴイです(女は今回ひとりしかいない)。キャストだって役者冥利に尽きるでしょー。
ぐりが作中でいちばん面白いと思ったのは、文の社長室の前で警護してる5人が、紙屑でサッカーの真似事をするところ。
たとえヤクザでも、いい年をしたオトナでも、男のひとってこういう子どもみたいなとこがあるからチャーミングなんだよね。ゲーセンでちょー真剣にゲームやってたり。タバコにマッチ仕込んだりさ(バカ)。
かわいかったです。