goo blog サービス終了のお知らせ 

落穂日記

映画や本などの感想を主に書いてます。人権問題、ボランティア活動などについてもたまに。

くるくるどっかん

2007年12月26日 | movie
『俺たちフィギュアスケーター』
<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=htsmknm-22&o=9&p=8&l=as1&asins=B0012ZN6YE&fc1=000000&IS2=1&lt1=_blank&lc1=0000FF&bc1=000000&bg1=FFFFFF&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>

あーおかしかった。アホすぎるー。
同点優勝したフィギュア男子シングルの王者同士が表彰式で乱闘騒ぎを起こして永久追放になり、数年後に前代未聞の男子ペアとして返り咲く、とゆースポーツコメディ。ちなみに実際にはフィギュアの公式戦では同性ペアは認められていない。
ありえない。馬鹿馬鹿しさの極致。
ハリウッド映画でスポーツコメディといえば『リンガー! 替え玉★選手権』も爆笑モノだったけど、『俺フィギ』はその上をいっちゃってます。だって現実には絶対にあり得ないシチュエーションが、ただただ観客を笑わせるためだけにこれでもかこれでもかとくり出される。ぐりはフィギュアにはまったく詳しくないんだけど、そんな素人でも「なワケねーだろ!!」とゆーギャグの暴走の連続で、観客に考えさせる隙をいっさい与えないのだ。

この映画の原題は『BLADES OF GLORY』、ブレードといえばスケートシューズの底の金具の部分のことだけど、つまりはあれって刃なんだよね。
よく考えたら、そんな危険極まりないモノを履いて、硬い氷の上で跳んだりはねたり人を投げたり、フィギュアってものすごくアブナいスポーツだ。それもひらひらしたミョーな衣裳を着て、どぎつい化粧までして。おかしいよね。でもこれが世界中で大人気、とくにアメリカでは国民的スポーツにまでなっている。
この映画は、みんなが大好きなフィギュアスケートというスポーツの奇妙奇天烈な部分を極端にデフォルメした上で、選手たちが観客の見えないところでしている努力を具体的にコメディに織り込んでいる。たとえば競技のために金持ちの養子になったり、赤の他人同士が無理に仲良くしたり、ライバルをスパイしたり。でもそれでリアリティをおしつけたりはしていない。あくまでも映画の中の一要素として、さりげにギャグにすり替えてあって、基本は爆笑コメディに徹している。その姿勢が潔い。よーするに『少林サッカー』のフィギュア版・『スキージャンプ・ペア』風実況付きってことか。

スポーツものだけにSFXもがっつりと駆使されていて、つくってる方は相当に真面目にやってたんだろーなと思える力作でもあります。衣裳や音楽には遊びがたっぷりあって、同時にすごく楽しんでつくってる感じでもある。
こんなアホ映画をここまで力いっぱい真剣につくれるってとこに、いつもハリウッドの懐の深さを思い知らされる。やっぱハリウッドってスゴイわ(違)。
ところでこの映画館、前から気になってたんだけど画面のトリミング幅デカ過ぎません?少なく見積っても10%以上切ってるよね?切り過ぎじゃない?(※映画館のスクリーンには映画の映像が100%全て映写されているわけではなく、画面の外側の数%がスクリーンの枠外に写っている。つまりその枠外数%は観客からは見えない)
観てて映像がみょーにちんまりしてしまってるよーな気がするんですけど・・・。