落穂日記

映画や本などの感想を主に書いてます。人権問題、ボランティア活動などについてもたまに。

刑務所生活の思い出

2009年03月06日 | diary
中学丸刈り:県弁護士会、人権侵害と廃止勧告 「伝統理由にならぬ」‐‐鹿児島・奄美

ぐりが中学生だったのはかれこれ20年以上前のことだけど、当時は校内暴力とイジメが深刻に社会問題化していて、なかでも保守的で日本全国からみても独特の教育風土をもった地元の中学は、どこでもかなりキツイ校則で子どもをぎゅうぎゅうに管理してました。
ぐりの母校もごたぶんにもれず男子は丸刈り、女子は肩に触れない長さのおかっぱと髪型は決められていて、ゴムやピンなどのヘアアクセサリーはいっさいがっさい禁止、あのころぶんぶんに大流行していた聖子ちゃんカット(“段カット”とかいってたな)もNGだった。
規制されてたのは髪型だけではない。ソックスは白でワンポイントも禁止、女子はくるぶしのところで折り曲げて履かなくてはいけない。冬場の手袋は白の軍手のみ、マフラーは禁止、タイツもストッキングも禁止。夏場はセーラー服の下に白のTシャツか体操着かタンクトップを着る。それ以外のものは着てはいけないし、素肌にセーラー服を着るのも禁止。
持ち物ではシャープペンシルの持ち込みが禁止。理由は武器になるから。柄つきの下敷きやノートも禁止。気が散って授業の邪魔になるからである。

ほんとうはまだまだまだまだ禁止項目は果てしなく続くんだけど、これ以上はきりがないので書かない。しかしもうここまでいったらもはやこれは学校じゃないですね。刑務所です。
実際教師は男も女も体罰のし放題だったし、子ども心に「これだけたくさんの(1学年に600人近く生徒がいて学校がパンク寸前だった)子どもにスポーツを教えて全国大会に連れていったり、受験させて進学校にいれたりするのは大変なんだろうな」とも思ったものである。今の先生たちも大変だろうけど、あのころのぐりの母校のカオスは正直あまり思い出したくないくらいである。ぐり自身も教師にぶたれたりはしてたけど(理由は今も当時もまったくの不明)、イジメに遭ってた被害者の立場からみれば、教師の苦労もまったく理解できないわけではなかった。
それでも「こんな刑務所のようなところからは一刻も早く逃げ出したい」と卒業の日を指折り数えて心待ちにしていたのも事実である。卒業式の日は「もうここへ来なくていい」という感激で泣いた。心から嬉しかった。教師の顔も同級生の顔も二度とみなくていいと思うと、嬉しくて嬉しくて涙が出た。

というわけでぐりには中学生活に対するノスタルジーのようなものは微塵もない。あの3年間のことは全部忘れました。
ただひとつ中学に感謝すべきことがあるとするなら、あの疑似刑務所生活のおかげで必死に受験勉強をして、難関の人気校に入学できたことである。
ぐりの高校受験の時代は校区の高校が偏差値で上から輪切りになっていて、ぐりの成績では上から二番目の高校が妥当であろうということだったのだが、模試での合格率は完璧とはいえず、万全を期すならば三番めにおとすのもよかろうというレベルでもあった。
冗談じゃない、と思った。二番めの学校は自宅からいちばん近くて、明治時代に創設されたという伝統があり校風も自由で誰もが憧れる高校だが、三番めは新設校で自宅からはいちばん遠く、進学校を目指して生徒をぎちぎちに管理しているといわれていた。3年も刑務所暮らしだったのにこれ以上こんな生活まっぴらごめんである。
そこで一念発起して塾をスパルタなところに替え、一日十時間勉強する生活に切り替え、その成果として春にはめでたく二番めの高校に入学できたという訳である。おかげさまで高校生活は夢のように楽しかった。これまでの人生でいちばん幸せだった時期といっても過言ではない。遊んでばっかりでなんにもしなかったけどね。

それもこれも中学が刑務所だったからです。子どもの人権侵害も意外に役にたつもんです(爆)。
なんてことをいうと真剣に怒る人もいるかもしれませんが、ぐりは個人的には厳しい校則や教師の体罰が全部いけないとは思わない。
なんだってそうだけど、規則やルールはそれを使う側に責任がある。子どもの人権は確かに尊重されるべきものではあるけど、管理教育の現場にはほんとうに必要なルールもあるはずだ。それがイヤなら私立に子どもをいれればいいんじゃないの?
ってのも極論なんだろーね。きっと。ごめんなさい。


京都、浄瑠璃寺の門前の土産物屋。
店内は暗かったので画像は撮らなかったけど、そういえば昔の商店てどこも薄暗かったよね。べつにそれで不便ってこともなかったはず。
今のコンビニの灯りとか異常だと思う。そら電力の無駄とかいわれてもしょーがないよ。

昼夜逆転生活は身体に悪いという研究結果 : Gizmodo Japan
これはぐり自身が10年前に体験したことなので、今ごろになってという気もする研究結果。
20代の半ば、異動で新しい部署でそれまでとは違う勤務形態になったとたん、右肩上がりに体重が増加し始めた。食生活はそれまでとほとんど変わらないのに。健診の問診では「油物が好きか」「間食をしてないか」と根掘り葉掘り聞かれ、「絶対にこの女は嘘をついている。何も変わらないのにこんなに太るはずがない」という目でみられて非常に心外だった。
そのころすでにアメリカの科学雑誌では「不眠は肥満の原因」とする説がちょこちょこ見られるようになっていたので、「今の仕事場では徹夜作業が多いので(毎月時間外勤務が300時間を超えていた)、そのせいだと思います」と答えると、「夜中に間食してるでしょう」と決めつけてかかる。そんなことするわけないでしょーが。アホか。
まあ組合の健保の医者なんてそんなものかもしれないけど、一般人が読む程度の論文くらい読んでろっての。
そんなわけでぐりは大抵の医者のいうことは信用しません。かかりつけの医師でもです。ヤな患者でごめん。