落穂日記

映画や本などの感想を主に書いてます。人権問題、ボランティア活動などについてもたまに。

ベッドの友だち

2009年03月07日 | book
こないだ十代後半〜二十代半ばのころ、村上春樹にハマってたーという話を書きましたが。
でもここしばらくはそんなに読んでなくて家にある本も全部ほったらかしになってたんですが。てゆーか最近全然本自体読んでないですね。ちょっとそーゆー精神的余裕がなくて。読みたい本はあるんだけど。

それでここ数日寝込んだので、ついで?みたいな感じで村上氏のエッセイを数冊ひっぱりだして来て再読しました。
読んだ順番では『遠い太鼓』『村上朝日堂はいかにして鍛えられたか』『うずまき猫のみつけかた』『やがて哀しき外国語』『日出る国の工場』『‘THE SCRAP’―懐かしの一九八〇年代』の6冊。
書かれた時期では1982〜1997年の15年くらいか?『工場』と『SCRAP』はヨーロッパに行く前の著作で、『遠い太鼓』はヨーロッパで『ノルウェイの森』や『ダンス・ダンス・ダンス』を書いたころの旅行記、『うずまき猫』『やがて哀しき』は一度帰国してそのあとすぐにアメリカに移住(プリンストン大学とタフツ大学で教鞭をとっていた)した時期のエッセイ。『村上朝日堂〜』は日本に帰って来て『アンダーグラウンド』のために地下鉄サリン事件の被害者に取材をしていた時期のものです。

こーやってまとめて読むのは初めて?じゃないかな?前にあったとしても相当昔だと思う。
まーこの人のエッセイてホントに中身ないんだよね(笑)。そこがいいんだけど。スカスカなんだけど読んでて気持ちいいスカスカ感とゆーか。気楽なの。病気で寝てるときなんか最適ですね。まさに。
あとこーして15年にもまたがってる文章を読むと、意外とこの人あんまし変わってない?という感じもして。自分では文体がどんどん変わってってるみたいなこといってるけど、エッセイではそんなに変わってない。ぐり自身があんまりころころスタイルを変える人を信用しないタイプなので、こういう人はなんか好感もてますね。人は人、ワタシはワタシ、みたいなさ。まーそーゆーゴーイングマイウェイなスタイルは傍目にみるより貫くのは大変なんだけどね。無駄に敵も多くなるしね。

ひさびさに読んでてひとつ発見。
ぐりは若いうちに村上氏にハマり過ぎたせいなのか、この人の文章を読んでて妙にシンパシーを感じてしまうことがよくあるんだけど、ぐりと村上氏に共通点があることを発見しました。
人にいわれたことはやりたがらないのに、自分でみつけたことは徹底してやる。
これはぐりが子どものころから周りの人にいっつもいわれてた欠点です。学校の勉強は嫌いで授業中は寝るか他所事を妄想するかして教師の話は全然聞いてなかったり、親に押しつけられた習い事はとことんサボりまくってたくせに、自分でこれがやりたいとみつけて来たものは周りが怒りだすまでしつこく熱中しまくる。損得勘定なんかこれっぽっちも考えてない。
村上氏は作家として成功して、こういう性向もきっと著作活動にはかなり役に立ってると思うんだけど、ぐりの場合は今のところクソの役にも立ってません。
困ったなあ。

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