百島百話 メルヘンと禅 百会倶楽部 百々物語

100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

本間宗久

2006年12月26日 | 千伝。
山形県庄内平野の日本一の豪商だった本間一族は、終戦で農地解放の際、あっさり従ったという史実がある。
本間家の家訓が、体制に逆らわず従うとのことからであった。
 
その意味するところは、本間家の始祖宗久は、大阪船場の米相場で財をなしたので、上がるものは逆らわず買い、下がるものは売るという自然の流れに従わねば、溺れてしまうことを身にしみて会得していたからに違いない。
 
ところが、それが分かっていながら、人間は業なもので一旦買いつくと、値が下がってもなかなか損切り出来ずに深手を負ってしまう。

そして、殆んどが損を取り返そうとして返り討ちにあってしまう。
 
つまり、どんな商売も、時代の流れ、すなわち流行を読み、流行りそうなものを機敏に手に入れ、さばける眼力を持ちさえすれば成功といえる。多くの人は、アメリカを見て日本を占った。

周りを見渡せる高い場所に、自分を運んで行けば、高い見識が出来るし、見通しがきくというものである。

高い見識とは、これだと思うことをドンドン研究し、誰にも負けないその物に対する知識である。

すべては知識から始まり、知識が世界を征服するといっても良いと思う。