ふくい、Tokyo、ヒロシマ、百島物語

100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

蟹の横歩き

2008年06月27日 | 千伝。
80年昔、小林多喜二の書いた小説「蟹工船」が、最近よく売れている(読まれている)というニュースがあります。

「どっちみち金満家が喰らう蟹缶だから、石でも詰めておけ」という書き方で、小林多喜二は不敬罪になりました。

現在は、労働者ではなく、経営者が率先して、腐りかけの肉を混ぜて食わす業者もあります。

100年昔、「働けど働けど暮しは楽にならず、磯の小島に泣きぬれて蟹とたわむる」
・・ 啄木の時代に逆戻りかもしれません。

今日、とある病院の介護正職員の1ヶ月分の給与明細書を見ることができました。
月1回の夜勤手当を含めて、手取り13万円前後でした。

介護されている豊かな寝ったきり老人の年金受領金額の半分にも満たない可能性もあります。

働かざる者、食うべからず・・は遠い昔のようです。

ブルジョワジーなニートも増え、プロレタリアなワーキングプアも増え、ノンポリな寝たきり老人も増える・・どうも何か変な不可解な日本社会です。

近い将来の日本は、蟹さえ喰えない貧困層が、社会を左方向に大きく変えるかもしれません。