百島百話 メルヘンと禅 百会倶楽部 百々物語

100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

百島神話

2012年01月22日 | 百伝。
NHKの大河ドラマ「平清盛」も始まりました。

平清盛と言えば、宮島の厳島神社です。



百島の泊地区にも、厳島神社があります。

不思議なことに、本村地区には、八幡神社があります。

福田地区には、貴船神社があります。

本村の氏子によって創建された八幡神社は、源氏の守り神です。

それに対抗したかのような・・泊の氏子によって創建された厳島神社は、平氏の守り神です。



百島に、その双方の神社があるというのは、特筆すべきことでしょう。

さらに、泊の厳島神社の裏手には、「日御碕大神」を刻んだ石碑が立っています。

大正九年(1920年)の文字が刻まれています。

大正九年より・・日本全国の入学式は、桜咲く春に変更となりました。



日御碕とは、出雲の日沈宮(ひしずみのみや)を意味します。

陽は、伊勢から上り、天照大神が「日の本の昼」を護ります。

そして、陽沈む「日の本の夜」を護るのが、日御碕大神であります。

おそらく、当時、出雲地方方面に出稼ぎに行っていた泊の氏子有志一党が日御碕大神の石碑を建てたのだと考えられます。

およそ九十年昔・・百島の先達者の勢いを感じました。

あの当時、百年先の百島の未来は、明るく繁栄するのに違いない・・と考えたことなのでしょう。

故郷は、神話を求めているのかもしれません。