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蛍の光。

2015年03月18日 | 百伝。
昨日の全国トップニュースは、福井県の美浜原発1号機、2号機の廃炉が決定したというものでした。

45年前、大阪万博開催、「原子力の光」という未来のエネルギーとして、関西地方へ電気を送ったのが、美浜原発でした。

そして、その前、ぼくが小学生の頃、美浜原発の重要な資材を運ぶ第一船となったのが、父の乗った貨物船でした。

その入港セレモニー会場で、船長だった父に、原発やら福井県関係者、ミス福井?から花束を贈呈されている写真を見て、子供心に誇りに思ったものです。

あれから、およそ50年が経ちました。

当時、福井がどこにあるのか分からなかった自分が、まさか福井県人になるとは・・未来というのは予測不能、不可解です。

あの頃、もてはやされた未来のエネルギーであった原子力も、今では、非常に危険なエネルギーという烙印が押されてしまいました。

平和利用のエネルギーという目的使用があっての原子力開発です。

されど、「もんじゅ=文殊様」でも「ふげん=普賢様」でも、手に負えない脅威、リスクとしての原子力開発の分野なのでしょうか?

もっと怖いのは、核兵器まで準備用意製造できる軍事産業では?

戦艦、戦闘機、戦車、ミサイル、機関銃・・すべて敵を殺傷できる武器をビジネスとする「死の商人」では?

人類の脅威って・・何だろうと考えてしまいます。

今日、とあるコラムに「ゴキブリが殺されても喜ぶが、ホタルが死ぬと悲しむ」と書いてありました。

昨日の美浜原発1号機、2号機の廃炉ニュースは、心に「蛍の光」が流れてしまう個人的な感傷となる時間でした。