ふくい、Tokyo、ヒロシマ、百島物語

100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

百万長者。

2022年05月28日 | 百伝。

18世紀、道徳感情論と国富論を著したスコットランド人のアダム・スミス。

「嫌われるよりも、見下されて舐められる方が心外だ」と。

「人間として恥じる事なく公の場で他人と共に生活する能力である」と。

アダム・スミスは、18世紀スコットランドにおいて、既に自尊心と人権の保障を説いているのです。

当時の日本は、士農工商の身分制度のある江戸時代。

19世紀の英国で産業革命が起きる以前に生きたアダム・スミスの洞察力は、その後の大英帝国の底辺社会まで大きな影響を及ぼしています。

しかしながら、英国の階級社会、その格差は拡がり続けました。

アダムスミスの国富論から、約3世紀。

「21世紀の資本」を著した若き高名な現在の経済学者トマ・ピケティ。

20世紀は19世紀の格差を引き継いだが、2度の世界大戦によって、格差は大幅に縮小したと言います。

しかしながら、今はさらに大きな格差社会が生じているとの事。

資本とは不動産、株、それらを所有しているのが、資本家。

教育格差、経済格差、過去300年間を遡って、ピケティは、「格差が生まれる仕組み」を突き詰めています。

働いても働いても貧しく、豊かにならない格差社会は、何故か?

その要因は、政治の仕組みだとの事。

富の分配が、何故うまくいかないのか?

私有財産という呪縛という弊害、資本主義の限界なのでは?

日本国の岸田首相も「新しい資本主義」を提言しています。

ドイツや北欧のように、経営者や政治家ヘの報酬額を抑えて、従業員が自社に投資する割合を高くするなど学ぶべき事が多いとの事。

ピケティは、一般市民の庶民階級に社会実現の努力を求めるならば、富裕層階級には、最低でも同じ努力を求める証拠を示すのが、政治の役割。

私的私有財産という呪縛、宗教にも似た蓄財という正当化が、富裕層の仕組み。

要は、国家の経済成長よりも社会の貧困層の生活水準を上げる事。

貧富格差を確実に縮小するべきであるとの事。

簡単に言うと、スーパービリオネア(超億万長者)を無くすという事。

ピケティが殊更強く主張するのは、「万人の遺産相続、私有財産に時限爆弾を」と繰り返し掲げています。

僕の個人的な理解力ですが、この世界的な高名な経済学者トマ・ピケティさんの意図する見解です。

「社会には億万長者ビリオネアの存在は必要なく、百万長者ミリオンネアで十二分だ」と、言いたいのかなと考えました。

お金に賞味期限、使用期限を❗

今日は、1970年制作、イタリア映画「ひまわり」を観て参りました。