■悲しきロンリーガール / 高田みづえ (ユニオン / テイチク)
人気女性アイドルが意外な有名人と結婚する例は少なくありませんが、それにしても高田みづえが、昭和60(1985)年に当時の人気力士だった大関若嶋津と婚約し、芸能界から去って後は相撲部屋のおかみさんになろうとはっ!?!
いゃ~、本当に世間は吃驚させられたというか、その祝福騒動(?)はテレビの特別番組が放送されたほどで、もちろん引退する彼女が歌番組に登場すれば、デビュー以来のスペシャルヒットメドレーが企画されたり、当然ながら若嶋津本人とのツーショット出演もあったのですから、めでたさも目一杯でありました。
そしてそれから幾年月、その人気大関が今では二所ノ関親方として弟子の育成や相撲協会の仕事に邁進していた中にあっての突然の事故……。
原因は何であれ、二所ノ関親方本人が重篤な闘病中であれば、いよいよ開催が近づく九州場所を前に、高田みづえ夫人も心が休まらないはずと……。
しかし、彼女にはトップアイドルとして芸能界を生き抜いた根性とパワーが絶対にあるはずですから、決して挫けるはずはないと、サイケおやじは思うばかりです。
さて、そこで掲載したのは、その高田みづえが昭和60(1985)年1月に発売したシングル盤で、つまりは引退するラス前の作品として、ちょいと微妙な1枚になるでしょうか。
と書いたのも、作詞:篠原仁志&作曲:鈴木キサブローが提供したA面「悲しきロンリーガール」が如何にも軽いタッチのオールディズ歌謡であって、なんとも軽薄な感じさえ滲む言葉が多様された歌詞、どっかで聞いたことがあるようなメロディや曲展開は、既に芸能界からの引退が既定の事実になっていた人気アイドルには、それほど相応しいとは思えないんですが、いかがなものでしょう。
しかし、裏を返せば、その点を気にしなければ、これはなかなか調子良い歌謡曲ですからねぇ~~♪
酒席のカラオケで歌ってみれば、懐かしさも程々にウケるんじゃ~なかろうか!?
なぁ~んて事を漠然と思っていたところに、二所ノ関親方の事故の報道があっては、例え応援歌という言い訳を用いたところで、こんなお気楽な歌はちょっと憚られるような……。
う~ん、人世に苦楽は付き物ではありますが、なんとか良い方向へ進んで欲しいものです。