■愛のエピローグ / ローレン中野 (キングレコード)
掲載したのはローレン中野が昭和52(1977)年に出したシングル盤で、サイケおやじにとっては彼女関連のコレクションで、ようやく2枚目の獲物だったんですが、これは以前から欲しかったブツであり、それは収録A面曲「愛のエピローグ」がベンチャーズ歌謡に他ならないという真相(?)があるからです (^^)
それはベンチャーズが1977年に、おそらくは日本優先に制作発売したとされる「Amanda's Theme」を原曲としており、ベンチャーズ盤の制作クレジットは「Wilson - Bogle - Edwards」とされていますので、確かにオンタイムのベンチャーズであったことから、このローレン中野の「愛のエピローグ」は作詞:有馬三恵子&作曲:The Ventures であっても、偽りは無いわけなんですが……。
しかし、実際に針を落として、いきなり鳴り出すのが一瞬、ジェフ・ベックの「哀しみの恋人達 / Cause We've Endes As Lovers」を想起させられずにはいられない、ミディアムテンポの泣きのギターであり、ちょっぴりヘヴィなリズムアレンジも、あえて「ベンチャーズ歌謡」とはズレた雰囲気ではありますが、楽曲主旋律は哀愁たっぷりのドラマチックな歌謡メロディであり、このあたりの編曲は馬飼野俊一の確信犯的手腕の冴えと思うばかりなんですが、いかがなものでしょう。
もちろん、ローレン中野の素晴らしい歌唱力が楽曲の良さを相互作用的に引き立てていることは言わずもがな、ジャケットスリーブ裏面には当時のベンチャーズが来日時の中のサンプラザにおける記念撮影のカットが掲載されているところから、おそらくはベンチャーズのライブステージにも出演していたのかもしれません。
う~ん、実はサイケおやじは、この昭和52(1977)年のベンチャーズ来日公演には全く接しておりませんでしたので、今となっては悔しさが…… (^^;
それほど、ここでのローレン中野の歌いっぷりはニクイばかりというわけです。
ちなみに件の裏ジャケットの楽曲クレジットには作曲が「The Bentures」と表記されているのは、ご愛敬としても噴飯物でしょうねぇ~~ (^^;
ということで、当時のベンチャーズはノーキー・エドワーズ(g)、ドン・ウィルソン(g)、ボブ・ボーグル(b)、そしてジョー・バリル(ds) という面々で、本国アメリカでの所属レコード会社は「United Artists」だったんですが、日本においては、その契約発売元が東芝からキングレコードに移っていたという内情も影響したのでしょうか、個人的には、この時期に制作されたベンチャーズ本隊のレコードにイマイチ、冴えを感じていないんですが、だからこそ、ここにローレン中野が歌った「Amanda's Theme = 愛のエピローグ」の素晴らしさに心が揺れてしまうのでしょうか……。
正直、ベンチャーズのオリジナルバージョンはアナログシングルでしか聴いていませんが、それに比べてもという繰り言は、これを最後にしたく思います。
うむ、ベンチャーズ歌謡の魔力は失せることは無いっ!
それを信じているのでした (^^)