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サイケおやじの生活と音楽

この時期のカラオケ定番・其の弐:パールカラーにゆれて

2020-11-06 16:29:30 | 歌謡曲

パールカラーにゆれて / 山口百恵 (CBSソニー)

今も昔も、カラオケで歌われる事が多い山口百恵のヒット曲の中でも、本日掲載のシングル盤A面収録「パールカラーにゆれて」は、易しそうで難しく、それでいて、音程やリズムに多少のハズシがあったとしても、それなりの安心感が伝わって来るという、なかなか懐の深い楽曲じゃ~ないでしょうか。

それゆえに大ヒットしていたリアルタイムの昭和51(1976)年晩秋から年末という、所謂宴会シーズンには、ちょうど飲食店をメインに普及し始めたカラオケでも、圧倒的に演歌やムード歌謡が多い中、この「パールカラーにゆれて」がきっちり入っていた事もあり、若い客層にはウケが良かったという記憶があるんですが、いかがなものでしょう。

もちろん、当時の山口百恵は連続主演していたテレビドラマ「赤い」シリーズの高視聴率、さらには歌手としてもヒットを連発して、いよいよ全盛期に入った頃ですから、今に至るも「山口百恵」は不滅のカラオケ定番に違いありませんが、その頃のシングル曲を聴き直してみても、「パールカラーにゆれて」は声質がデビュー期よりはソフトになり、歌唱力そのものにも安定感が明確になっているあたりも、カラオケ向きなのかもしれません。

しかし、作詞:千家和也&作曲:佐瀬寿一、そして編曲:船山基紀という制作スタッフが、まさかカラオケでの二次使用まで考えての仕事だったとは思えませんから、とにかく「売れセン」と「歌手のイメージ」を優先した結果が「パールカラーにゆれて」だと、サイケおやじは思いたいです。

実際、イントロから中華~中近東モードのメロディに支配されたマイナーキーの楽曲の印象は、正統派歌謡曲でもあり、台頭し始めたニューミュージックの様でもあり、無国籍な懐古趣味も滲ませながらリスナーを虜にしてしまう魅力に満ちているんですよねぇ~~♪

当然ながら、そこにはシンプルなメロディと強くて覚えやすいサビの対比がきっちりと用意されているわけです。

このあたりの流行(?)は、翌年に大ヒットする「わかれうた / 中島みゆき」や昭和54(1979)のメガヒット「異邦人 / 久保田早紀」にも受け継がれているばかりか、そのルーツも遺伝子も我が国の歌謡曲の中には夥しく存在・潜在しているわけで、これまた自然に刷り込まれて来た感性が刺激されたと言えば短絡的ではありますが、用いられているコード、あるいはモードは「4度」系だというのがポイントでしょうか。

ということで、例によって理屈っぽい屁理屈満点の文章になってしまいましたが、カラオケなんてのは、歌っているのが一番に楽しいわけで、つまるところは自己満足優先システムかもしれません (^^;

ですから、やり過ぎると、その場は時として険悪になったり、シラケたりする事は言わずもがな、そんなこんなを解消するのも、所謂「仲間意識」に他ならないと思うばかりです。

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