■酒場にて / 江利チエミ (キングレコード)
いゃ~、それにしても昨夜連れていかれた飲み屋に居合わせた酔客の度胸には、驚かされました。
それは、もはや暴言の類とかではなく、ひとつの演説でもあり、憂さ晴らしの戯言でもあったのでしょうが、現職代議士の実名を挙げて様々な裏の所業を暴露しているだけに留まらず、その信憑性を云々する以前にターゲットにしたセンセーの過去や人間性、及び人間関係等々、よくもまあ、そこまで知っているもんだなぁ~~!?
率直に申し上げて、呆れるほど詳らかに喋っているとはいえ、周囲は誰も相手にしていないという状況は、ありがちな酒場の風景でありましょう。
しかし、それがエスカレートし、ついには奴を殺せの何と言い放ち始めては、流石にたまりかねたのか、おそらくは連れの面々でしょう、店外へと引き出されて行ったのは至極当然の成り行きだったんですが……。
なんとっ!
路上でも同様の主張を声高に!?
ということで、その場に警察官までやって来たという顛末は、なんとも人騒がせな御仁でした。
ただし、件の酔客の話の内容は決して蔑ろに出来るものばかりじゃ~なくて、サイケおやじには正直に感銘共感される部分も多々ありました。
中でも、今もって全く反省の色さえもない代議士・丸山某に関しては、それこそケチョンケチョンで、店内には拍手さえも沸き上がったのですから、なかなか侮れない人物と思いましたですねぇ~~。
もちろん、日々のストレスや鬱憤を抑えきれなかったであろう事は推察に易いところです。
ということで、本日掲載したのは、そんなこんなの様々な情景が連日繰り広げられる酒場に因んだ名曲として、江利チエミが昭和49(1974)年にヒットさせた「酒場にて」を取り出しました。
皆様ご存知のとおり、作詞:山上路夫&作曲:鈴木邦彦、そして編曲:高田弘というヒットメーカートリオが提供の「酒場にて」は、今や歌謡曲のスタンダードとしてカバーバージョンも多数制作され、またカラオケの定番としても親しまれて名曲ですから、あれやこれやとサイケおやじが書き連ねる必要もないでしょう。
それでも本日、久々に江利チエミのオリジナルバージョンを聴いてみたら、エレキベースの硬質なノリや疎外感さえ滲むエレピ、ニューソウルっぽいストリングス等々、どうにも演奏パートに歌謡曲保守本流の味が薄い様な気がしつつも、江利チエミの節回しにグッと情念が入っている感じで結果オ~ライ!?
なんとなく違和感を覚えるのは、ど~してなのかは解せませんが、やはり昭和歌謡曲の底力を堪能させてくれる名曲名唱と思うばかりです。
さて、いよいよ今年も最終盤、サイケおやじは断捨離作業を強要されてはおりますが、それが出来るぐらいなら、とっくの昔にやってますよぉ~~~、と居直るばかり……。
それゆえに自宅に居辛い様な雰囲気で、しょ~がないので、とりあえずのブツを纏め、借りているトランクルームへ明日は向かいます。
でも、そこもねぇ……。
好きな物に囲まれて生活出来る環境が、本当に欲しいと願っているのでした。