OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

12吋でビートをキメる八神純子

2023-10-28 16:41:35 | Singer Song Writer

黄昏のBay City (Special Midnight Version) / 八神純子 (Discomate =Promotion 12吋)

今は懐かしい記憶として、1980年代の大衆音楽業界では「12インチシングル」と称されたアナログレコード盤が流行りました。

それは名前が示すとおり「12吋」、つまりはLPと同じサイズのアナログ盤に「7吋」、つまりはシングル盤と同じ「45回転」仕様のトラックを刻んだレコードで、それゆえにカッティングレベルの高い音質で長時間のトラックを収録出来るというメリットから、それまで存在していた音源に恣意的なリミックスを施したり、意図して引き延ばしたかの様なロングバージョンがウリの商品だったわけですが、それがパーティやディスコ等々、とにかく集いの場では人気を呼び、だからこそ作られたディスコバージョンが収められる場合が普通になっていました。

まあ……、このあたりは1970年代後半から続いていたディスコブームとの相関性もあるわけですが、これが好きなミュージシャンやシンガー、そしてバンドやグループの蒐集対象のブツとしては極めて価値が高かった側面は否定出来ません。

逆に言えば当時、そんなこんなの「12インチシングル」を出す事が人気の証明になっていたほどでした。

さて、そこで本日掲載したのは、八神純子が昭和58(1983)年に出したシングル曲「黄昏のBAY CITY」のプロモーション用12吋シングル盤で、もちろん作詞作曲は八神純子、そしてアレンジは瀬尾一三という、それだけでは歌謡フォーク ~ ニューミュージックの印象も強い制作姿勢を裏切るかの様な、これは強いビートを前面に押し出したディスコアレンジがイケているんですねぇ~~ (^^♪

実は告白すれば、件のシングル曲「黄昏のBAY CITY」は元々強いビートを伴った勝負曲(?)だったのかもしれませんが、サイケおやじの感性からすれば、幾分彼女らしさに冴えが感じられない凡作という印象……。

しかし、こっちの「Special Midnight Version」と称されたディスコバージョンを耳にした瞬間、目からウロコというよりも、耳から脳天を直撃されたグルーヴのキャッチーさに歓喜悶絶!?!

それは某レコード屋の店頭での邂逅だった事で、直ぐに同盤を買い求めようとしてみれば、それは既に述べたとおりの「プロモ盤」でしたから、尚更に愕然とさせられ、以降必死(?)になって各方面の伝手を頼りつつ、なんとか入手出来たのが本日の掲載盤というわけです (^^;

もちろん、現在ではCD化もされているので、簡単に聴く事が出来るのは僥倖ではありますが、やっぱりリアルタイムでは入手そのものの困難さがありましたので、尚更に好きな八神純子の名曲名唱になっております (^^)

ということで、本日のお題「12インチシングル」はCDの登場によってブームも去った感もありますし、それが流行の最中には、ほとんど意味の無い、例えば通常のシングル盤やLP収録曲のトラックを普通に収録したブツまでもが、そのレコード盤のサイズや別ジャケットの魅力をウリにしての発売が散見される様になっては、いやはやなんとも…… (^^;

ところが、そんなブツに限って、不思議と中古市場では高値安定の商品になっているんですから、世の中は分かりません (^^;

それも奥の細道の名物なのかもしれませんねぇ~~~♪


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