OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

みゆき VS 祐子 = ニクイ仕上がり

2024-10-07 16:28:22 | 歌謡曲

煙草 / 古手川祐子 (CBSソニー)

掲載したのは中島みゆきが作詞作曲した「煙草」をA面に入れた古手川祐子のシングル盤なんですが、もちろん楽曲内容は中島みゆきが十八番の自虐的な失恋歌ですから、それを古手川祐子みたいな「華がある」スタア女優に歌わせてしまうという、そのプロデュースには賛否両論があったかもしれません。

なにしろ、これが発売された昭和57(1982)年と云えば、正に彼女の絶頂期であり、映画やテレビドラマばかりか、CM業界からの注目度も高く、さらには後に結婚する俳優・田中健との交際を自ら明らかにする等々、とにかく最高にノッていた時期でしたからねぇ~~!?

しかし、以下は全くサイケおやじの独断と偏見、そして妄想ではありますが、中島みゆきの書く作品は基本的に決して華やかな人物を主人公にしているとは思えず、だからこそ、作者以外の例えば研ナオコあたりが歌った「中島みゆき節」がヒットするのは当然の帰結ながら、スタア歌手街道がド真ん中であった桜田淳子でさえも、中島みゆきの世界に引き入れてしまうエネルギーの源こそは、天邪鬼な倒錯性をも含む中島みゆきの天才性かもしれません。

そのあたりは前述の研ナオコであれば、「あばよ」「かもめはかもめ」、そして桜田淳子ならば、「しあわせ芝居」あたりを聴いていただくまでもない、実に確固としたキャリアでありましょうか……。

さて、そこで古手川祐子の「煙草」は既に述べたとおり、こんな自虐は周囲にミエミエの同情を求めんばかりのロストラブソングであり、ミディアムテンポの典型的な「中島みゆき節」に附した船山基紀のアレンジには歌謡フォーク伝来のリズムとビートに得意のゴージャス(?)なストリングスが用いられていますから、比較的朴訥な古手川祐子の歌唱力を素直に引き出す事に成功していると思うんですが、いかがなものでしょう。

う~ん、それにしても中島みゆき!

本当にニクイばかりの歌詞を書きますねぇ~~!

しかも、それを歌うのが美人女優の古手川祐子なんですから、たまりませんよ (^^♪

雰囲気満点のジャケ写ポートレートも秀逸ですし、これはシングル盤で持っていたいレコードです、サイケおやじにとっては (^^)

ということで、そ~いえば……、古手川祐子は近年、全く表舞台から姿を消してしまった印象なんですが、ど~されているんでしょうか……。

個人的には確か……、昭和60(1985)年頃、彼女がヌードを披露しているとして大きく喧伝された映画「春の鐘」を劇場鑑賞して肩透かしというのが最後の思い入れだったとはいえ、なんらかの役を得て、再起を望んでいるところであります。


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