■カボシャール / 田中好子 (invitation / ビクター)
掲載したのはキャンディーズ解散後、普通の女の子に戻っていたはずのスーちゃん＝田中好子が様々な事情から芸能界復帰後の昭和59(1984)年、久々の歌手活動として出したシングル盤です。
もちろん、ここまでの経緯は皆様ご存じのとおり、前述したキャンディーズ解散から約２年後の昭和55(1980)年に女優として活動を再開してはいたものの、ど～せなら（？）、もう一度、歌って欲しい願うファンの気持ちは複雑だったかもしれません。
告白すれば、サイケおやじは、まあ……、ど～でもよかったんですよ、失礼ながら (^^;
しかし、彼女の新曲が出るらしい、それも「AKAGUY」との共演でっ！？！
う～ん、そんな情報が入ってしまえば、心穏やかではいられなかったんですよ、実は。
なにしろ、件の「AKAGUY」とは当時、セッションプレイヤーとして売れっ子だった斉藤ノブ(per,vo) と松原正樹(g,vo) を中心に長岡道夫(b,vo)、島村英二(ds,vo)、新川博(key,vo)等々の他にも幾多のミュージシャンやボーカリストが入れ替わりで参加しつつ、ライブギグをやっていた実在のグループで、公式レコードの発売が待ち望まれていたところへ、このシングル盤ですよ (^^♪
で、肝心の収録Ａ面曲「カボシャール」は作詞：与詞古＆作曲：斉藤ノブ、そして編曲：AKAGUY とクレジットされた、これがミディアムアップのＡＯＲ歌謡に仕上がっており、とにかく皆様ご推察のとおり、まずはカラオケパートのメリハリ効いた演奏は鉄壁の素晴らしさ♪♪～♪
演奏者の各パートが明確に聴こえるミックスも好ましく、大人の世界の恋愛模様が歌われた楽曲そのものの所謂シティ・ポップなフィーリングにキャンディーズ時代とは一線を画した田中好子の節回しは、最早「スーちゃん」とは呼べない雰囲気かと思いますが、それはジャケ写ポートレートの疑似パンクっぽいムードからも立ち昇っていますよねぇ～～♪
正直、ちょいと無理している感が無きにしもあらず……、かもしれませんが (^^;
それはそれとして、彼女が歌手としての復帰作にＡＯＲ歌謡を選択し、そのバックにトッププレイヤー集団だった「AKAGUY」を起用したという事実は、後々まで語られるはずと思い、あえて本日は取り上げさせていただいた次第です。
ちなみに「AKAGUY」は昭和61(1986)年、シンガーソングライター＆セッションボーカリストの浜田良美をフロントに迎えた待望のＬＰ「AKAGUY」を出し、そのポップロックなＡＯＲサウンドは心地良さの宝箱ですので、気になる皆様には、一聴をオススメいたします (^^)
それと、ここで「与詞古」と名乗って作詞を担当したのは、田中好子の変名でしょうか？
実は前述した「AKAGUY」のアルバムにも作詞を提供し、バックボーカル＆コーラスで参加しているクレジットがあるんですよねぇ～～！？！
あぁ……、真相は如何に？？？
最後になりましたが、ここでの曲タイトル「カボシャール」は香水の名前なれど、サイケおやじには縁の無いハイブラウな香と雰囲気の妙が、すんなりと歌の世界では自分に馴染んでしまう様な気にさせられるんですから、音楽って本当に魔力がありますねぇ～～♪
そ～思うばかりです (^^)
