OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

必修課目だったPPM

2009-09-30 12:01:31 | Pops

Puff / Peter, Paul & Mary (Warner Bros. / 東芝)

フォークソングのグループでは代表格として大衆的な人気者だったのが、ピーター・ポール&マリー=PPMです。そして同時に、ギターの練習には必修課目だったのが、この3人組の演奏だったんですねぇ。

PPMはピーター・ヤーロウ(vo,g)、ポール・ストーキー(vo,g)、そしてマリー・トラヴァース(vo) という男女混成のトリオながら、その絶妙のハーモニーワークと生ギターのアンサンブルで歌われるフォークソングの数々は、相当にエグイ歌詞の中身さえも爽やかなフィーリングで表現出来るという、実に大衆音楽の王道を歩んだグループだったと思います。

実際、1961年頃の結成から解散するまでの約10年間にはチャート入りさせたヒット曲が多数ありますし、その演奏スタイルをコピーし、後追いするアマチュア歌手&グループが世界中に存在していました。と言うよりも、PPMでなければフォークじゃ無い! という風潮さえあったと思います。

で、冒頭の話に戻ると、私がギターをどうにか弾けるようになったのは当時、隣にあった町医者に出入りしていた若い先生のおかげで、この人は何時も海外のフォークソングのメロディを口ずさんでいたという、なかなかの粋人でした。そして時には生ギターの弾き語りも聞かせてくれましたから、その流れで私にギターの弾き方を教えてくれたのも神様の思し召しかもしれません。

しかし最初の課題となったのが、PPMスタイルのフィンガーピッキングだったというのは、難関でしたねぇ。なにしろギターのコードの押さえ方もロクに覚えないうちから、右手の運指をあれこれと調教されては……。

またギターがナイロン弦のガットギターだったのも、ネックの幅が広くて、ちょっと……。

それに当時はエレキが大ブームの頃でしたから、私としては所謂テケテケが鳴らない生ギターには懐疑的だったのです。

まあ、それでもなんとかギターらしい音で弾けるようになった時は嬉しかったですねぇ~♪ 本日ご紹介のシングル曲「Puff」を通して弾けた最初の瞬間の達成感は、今でも筆舌に尽くし難いものがあります。

貸してくれたレコードを聴きながら、一緒にお手本のギターを弾いてみせてくれた先生の教えを思い出しつつ、練習した日々が懐かしくもあります。ちなみに掲載したシングル盤は、その時からのプレゼント♪♪~♪

ただし、正直に言えば、自分の感性にはエレキが合っていますから、歌謡フォーク全盛期の昭和40年代後半でも、あえてPPMを弾くことはありませんでした。しかしグループとしての音楽性は最高に素晴らしいと思っています。特にライプ音源を聴くと、アコースティックでありながら、実にダイナミックなグルーヴが圧巻! そして凄すぎるコーラスワークとギターアンサンブルの妙は唯一無二!

それがあればこそ、いつまでも不滅なのがPPMでしょうし、今日もどこかで、誰かが、この曲のギターを練習していると確信しております。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« リアルタイムで聴けなかった... | トップ | 「乞食の宴会」最強裏盤 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
フォークギター教本 (プーニール)
2009-09-30 18:12:16
フォーク・ギターを練習するために買った教則本の表紙がPPMでした。エレキもクラシック・ギターも弾いた経験がなかったのですが、フォーク・ギターの張りの強いスティール弦でとにかく指が痛かったです。それでも「パフ」や「朝の雨」のフィンガー・ピッキングが何とか出来て嬉しかった思い出があります。
PPMの魅力はおっしゃるように「アコースティックでありながら、実にダイナミックなグルーヴが圧巻!」ということだと思います。今でも一般的なイメージとしては、教科書的な端正な演奏と反戦平和メッセージのグループ、というものなんでしょうけど。
返信する
ギターの練習 (サイケおやじ)
2009-10-01 10:17:37
☆プーニール様
コメントありがとうございます。

やはり最初にFのコードを上手く鳴らせた時が、嬉しかったですよね。あとは所謂スリーフィンガーとか親指でのベースパターンの習得とか、難しい中にも、やりがいがありました。

PPMは個人的に最近になって聴きこみたいグループになりました。若い頃、しっかり聴いていなかったのが、ここにきて悔やまれる感じです。本当に生ライブに接したかったですねぇ。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Pops」カテゴリの最新記事