OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

ストーンズなら、これが最低ジャケット!?

2011-01-05 16:19:54 | Rolling Stones

この世界に愛を c/w ダンデライオン / The Rolling Stones (Decca / キング)

ここ2日、トホホなジャケットのシングル盤を掲載しておりますが、なんとストーンズでは、おそらくこれが最低じゃないか!?

そう思うのが、本日ご紹介の1枚です。

英米で発売されたのは1967年8月ですから、歴史的にはサイケデリックが流行の頂点を極めていた、所謂サマー・オブ・ラブの全盛期ということで、音楽的にも同路線に踏み込んだストーンズの最高傑作になるはずが……。

実は当時のストーンズは人気絶頂でありながら、グループ内はゴタゴタが絶えず、我国の洋楽マスコミで報道されるニュースにしても、巡業ライプでの暴動とか悪いクスリの云々が先行していたと記憶しています。

ちなみに今はストーンズ命の世界に入っているサイケおやじも、それは翌年に発売される「Jumpin' Jack Flash」以降の事ですから、リアルタイムでストーンズに関心があったとは必ずしも言えません。というか、一般的な洋楽ファンの認識としては、当時はビートルズが何でも一番で、それ以外は例えストーンズであったとして、その他大勢のポップスグループのひとつ!?!

そういう受け取られ方だったと思います。

で、詳しい内容については拙稿「転石音盤史1967 part-5」をご一読願いたいのですが、そういう事ですから、このシングル盤をサイケおやじが買ったのは完全な後追いでした。

しかも当然ながら中古で、昭和45(1970)年だったんですが、それにしてもジャケ写を見た瞬間、脱力したメンバーの不統一なショットには???の気分になりましたですねぇ……。

率直に言えば、これはフォトセッションのアウトテイクというか、公式ストーンズグッズのポスターや雑誌へのグラビア等々には絶対に使われないボツ写真でしょう。

う~ん、これが日本で発売されたのは昭和42(1967)年10月なんですが、その頃のレコード会社は、こんな写真しか入手出来ないほど力が無かったとすれば、如何に日本のマーケットがストーンズ側から軽視されていたか、まさに証拠となるべき物件かもしれません。

言うまでもなく、その頃のサイケおやじは既にストーンズのレコードは蒐集の対象になっていましたし、以降もそれは継続している中で、これ以下の写真が使われたジャケットは思い当たらないほどですが、強いて掲載すれば、同時期に発売されたコンパクト盤が、この時と同じボツ写真の別テイクが使われているのが、尚更に別の意味で興味深いところです。

ということで、「ジャケ買い」なんて言葉が堂々と罷り通るご時世ではありますが、その正逆にあるトホホなブツも確かに存在している事実には、あらためて衝撃を覚えています。

それが大物ミュージャンであればあるほど、特に大きなインパクトになるのは当然が必然!

これからも機会があればご紹介する所存ですが、既に手持ちのレコードを一部ではありますが再調査しておりますので、これからもお付き合い願えれば幸いです。

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ザ・フーよ、お前もかっ!?

2011-01-04 15:56:41 | The Who

マジック・バス / The Who (Track / 日本グラモフォン)

トホホなジャケ写のシングル盤・クリーム篇が望外にウケまくったので、同じ路線(?)で思い出したのが、本日ご紹介のこれっ!

ご存じ、ザ・フーが今日でもライプでは欠かさない人気定番曲の初出シングルで、我国では昭和44(1969)年に発売され、この偉大なバンドの大ファンだった青春期のサイケおやじは、もちろんリアルタイムで買っています。

それは昨日掲載した「スクラップ・ヤード」以前の事だったんですが、ここで問題になるのは、そうしたトホホのジャケットを付けられたシングル盤が、「日本グラモフォン」「洋楽」「昭和44(1969)年発売」に集中しているという、そんな結論が導かれる三題話になっているんですねぇ……。

なにしろ一目瞭然という、雑な切り抜き製版で用いられたグループショットは、その所為で丸っきりアンガールズみたいなヘアスタイルになっているピート・タウンゼント(vo.g)、ノーテンキ表情のキース・ムーン(ds) は地金が出たと言えばそれまででしょうが、心ここにあらずのロジャー・ダルトリー(vo) と居心地の悪そうなジョン・エントウィッスル(vo.b) は、これ如何に!?

あぁ、こんなの使われたら、果たして当時から最強のライプバンドと言われていたザ・フーの真価を疑われても、反論は出来ないでしょう。

おまけに括り記号を使ったデザインの安易なダサダサフィーリングも、情けない……。

さらにジョンとロジャーの頭部付近にある汚れはインクのシミ???

しかし、これを乏しい小遣いで買ったサイケおやじは、当時から全くイケていないジャケットとは正逆の歌と演奏に、それこそ心底シビれたことが不思議なほどでした。

そして今になって思うと、そうした落差はレコード会社の担当者が狙ったものかもしれない!?! そんな風にも理解出来るのですが、いかがなもんでしょう。

う~ん、日本グラモフォンから昭和44(1969)年に発売された洋楽シングル盤は、侮れない!

ということで、今年は一丁、集中的に集めてみる決意までさせられた次第です。

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クリームにもあったトホホなジャケ写

2011-01-03 17:02:02 | cream

スクラップヤード c/w 悪い星の下に / Cream (Polydor / 日本グラモフォン)

エリック・クラプトン(g.vo)、ジャック・ブルー(b,vo)、そしてジンジャー・ベイカー(ds.per,vo) の3人が組んでいたクリームは、まちがいなく世界遺産となるべきロックバンドだと思いますが、それにしては、この日本盤シングルのデザインはなんだっ!?!

A面は1969年に発売されたクリームの公式ラストアルバム「グッバイ」から、またB面はその前年に世界を揺るがした最高傑作「クリームの素晴らしき世界」からのカットで、我国では恐らく昭和44(1969)年に出たものです。

告白すれば、若き日のサイケおやじはB面のプルースロック「悪い星の下に / Born Under A Bad Sign」が聴きたくて買う決意をしたのですが、もちろん本命のLPが経済的に手が出なかった事に由来します。

しかし実際にレコード屋の店頭で現物を見た瞬間、ほとんど変態と低能とホームレスのような三馬鹿大将のジャケ写には呆れましたですねぇ……。

正直、買うのを止めようかと思ったほどです。

まあ、それでも音楽そのものの魅力は圧倒的でしたから、結局は入手したわけですが、思えばこの頃の日本グラモフォンから発売されていたシングル盤のジャケットには、例えばクリームなら「Crossroads」、ディープ・パープルならば「Emmaretta」のような、勘違い以上にトホホなデザイン&ポートレイトが少なくないと……。

まさか後世に所謂ネタを残そうとした担当者の目論見だとしたら、それこそ笑い話なんですけど、案外そんなところが真相だとしか思えないのは、お正月ゆえの戯言とご容赦下さいませ。

おめでたい初笑いとなれば、幸いではありますが、これは決してクリームの偉大な業績を貶める意図ではないことを明言させていたたぎます。

失礼致しました。

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ハンコックとジャズファンクなお正月

2011-01-02 15:48:27 | Soul Jazz

Fat Albert Rotunda / Herbie Hancock (Warner Bros.)

最近は何か、一抹の寂しさも覚えてしまうお正月というのは、自分があの世への一里塚を歩んでいることにも他ならないわけですが、やはり不景気というか、ほとんど気勢が上がらない世相が続いている所為もあるんじゃないでしょうか。

しかし「昭和」の時代ならば、お正月には映画鑑賞♪♪~♪

所謂オールスタア総出演作とか社運を賭けたが如き大作、さらに各社がその年の目玉とする意欲作やシリーズ人気作をぶっつけ合い、大きな宣伝看板や時にはドギツイ色彩のポスターが年末から街頭に溢れていましたですねぇ。

そして映画を観てからは、その余韻に浸るべくジャズ喫茶へ行ったり、さらに続けて中古盤屋巡りや輸入レコードのバーゲンセールを急襲するのが、サイケおやじのお正月でもありました。

例えば本日ご紹介のアルバムは昭和48(1973)年のお正月、中古でゲットしたものですが、当時のメモを読み返してみると、前年末に封切された東映の「女囚さそり・第41雑居房」と「唱和残侠伝・破れ傘」の2本立を観た後、これを買ったことになっているんですよねぇ。思えば高校生だったサイケおやじは、恥ずかしながらその時でも「お年玉」なんていう正月用の小遣いを貰い、また年末にガソリンスタンドでバイトをしていたので、それなりに懐も暖かったのですから、良い時代でした♪♪~♪

さて、肝心のアルバムについては、新主流派の代表格といって過言ではないピアニストのハービー・ハンコックが数々の名作名演を残したブルーノートを離れ、心機一転、ワーナーと新しい契約を結んだ1970年に発表したもので、そこにはジャズファンクがテンコ盛り♪♪~♪

しかし、その快楽性ゆえに、今でこそ所謂フロアDJ御用達のネタとして確立された人気盤も、リアルタイムでは評論家の先生方やイノセントなジャズ者からは無碍に扱われたであろう推察は容易です。

録音は1969年10~12月、メンバーはハービー・ハンコック(key) 以下、アルバム裏ジャケットに記載されているのはジョニー・コールズ(tp,flh)、ガーネット・ブラウン(tb)、ジョー・ヘンダーソン(ts,fl)、バスター・ウィリアムス(b,el-b)、アルバート・ヒース(ds) という当時のレギュラーバンドの面々以外にエリック・ゲイル(g)、ビリー・バトラー(g)、ジェリー・ジェモット(el-b)、バーナード・パーディ(ds) 等々の助っ人が参加しているらしく、また数人のホーンセクションが入っている事も、聴けば自然に納得出来るのですが、実は後に知ったところによれば、ここに収められた演奏は最初っから純粋にアルバムを作るためのものではなく、当時の人気タレントだったビル・コスビーがメインのテレビ番組「ザ・ファット・アルバート・カートゥン・ショウ」の為の音源だったと言われています。

A-1 Wiggle, Waggle
 いきなりサイケデリックなイントロはラガロック風味もあるんですが、続けて強いビートに煽られたリズミックなリフが始まれば、そこは完全なるソウルジャズ天国♪♪~♪ 分厚いホーンによる猥雑な雰囲気も素敵ですが、やはりエレキのリズムギターに蠢いて躍動するエレキベースが良い感じです。
 そしてジョー・ヘンダーソンのジャズロックなテナーサックスにブラスロックを強く想起させられるジョニー・コールズのトランペットがアドリブを披露すれば、ハービー・ハンコックも負けじとエレピで快楽の追及に没頭するのですから、たまりませんっ!
 結論から言えば、最後はフェードアウトで終わる、6分に満たない演奏ではありますが、濃密な熱気が溢れ出すムードは最高です。
 
A-2 Pat Mama
 ちょいと陰鬱なビートがメンバー各々のその後を予兆させてくれますが、ここでの曲と演奏そのものは穏やかなゴスペルメロデイが暑苦しいファンクに熟成されていくという、なかなかクセになる仕上がりです。
 もちろん主役はハービー・ハンコックのエレピとオルガンではありますが、リズム隊の埃っぽい雰囲気も流石だと思います。

A-3 Tell Me A Bedtime Story
 今となっては、このアルバム中で一番有名なジェントルメロディでしょう。
 なにしろハービー・ハンコックも重要メンバーとして参加したクインシー・ジョーンズの大ヒットアルバム「スタッフ・ライク・ザット」での人気トラックですからねぇ~♪ そのオリジナルバージョンが、これというわけです。
 もちろんクインシー版と同じく、ハービー・ハンコックのエレピがメインではありますが、ここでは適度にイモっぽいホーンの使い方やリズム隊のちょいと古い感じのグルーヴが逆に結果オーライでしょう。
 むしろバスター・ウィリアムスのアコースティックベースが効果的なところが、サイケおやじの琴線に触れています。

A-4 Oh! Oh! Here He Comes
 これが如何にもというリアルタイムのソウルジャズ!
 微妙に滲むアフリカ色にニューソウルなホーンリフ、さらにジャズっぽいビートを混濁させるエレキのリズムギターが、本当にたまりません。
 ですからハービー・ハンコックのエレピがアドリブをやっていても、それ以外のパートである前述した要素に耳が惹きつけられるという、確信犯がニクイところじゃないでしょうか。

B-1 Jessica
 ガーネット・ブラウンのトロンボーンとジョニー・コールズのトランペット、さらにはジョー・ヘンダーソンのフルートが絡み合いながら進行するテーマメロデイにアコースティックなリズム隊という展開は、明らかにブルーノート期のハービー・ハンコックという幻想性が大切に継承されていますが、これがリーダーの本音だったか否かは、ちょいと定かではないでしょう。
 極言すれば、このトラック以前のA面収録曲とは完全に異なるジャズっぽさが、賛否両論かもしれません。

B-2 Fat Albert Rotunda
 そのあたりのモヤモヤを上手く解消してくれるのが、このアルバムタイトル曲の演奏です。なにしろ初っ端から新主流派と思わせた次の瞬間、見事なソウルジャズへと進展させるバンドの意思統一は流石!
 しかも決してありがちな即席ではなく、重厚なジャズフィーリングがちゃ~んと奥底に潜んでいて、それをジワジワとを表出させていく演奏メンバーの感性こそが魅力です。
 チャカポコリズムのエレキギター、リズミックなアドリブフレーズを積み重ねるエレピ、タイミング良く咆哮するホーンセクション、そしてドライヴしまくるエレキベースに幾分バタバタしたドラムスが織りなすバンド全体のグルーヴが、ヤバイほど♪♪~♪
 そしてストイックなジャズ魂を発散させるジョー・ヘンダーソンが道化になっていないのも特筆物でしょう。と言うよりも、これが当時最先端のモダンジャズで、後半の呪術的な盛り上がりから自然終息していく展開も秀逸だと思います。

B-3 Lil' Brother
 そしてオーラスは、これまた歓喜悶絶のソウルジャズが実にカッコ良いです。
 ちょいとクインシー・ジョーンズっぽいスタイルもニクイところですが、ワウワウチャカスカのエレキギターと躍動するエレキベースという、このアルバムの味わいを決定的にした要素がますます拡大され、さらにビシバシにキメまくりのドラムス!!
 となれば、ハービー・ハンコックのエレピも大ハッスルですし、ジョー・ヘンダーソンの熱血アドリブにツッコミするどいホーンリフの応酬には、思わず腰が浮いてしまいます♪♪~♪

ということで、B面には新主流派的なジャズっぽさも残っていますが、ほとんど同じメンバーで録音されたブルーノートでの最終作「プリズナー」とは大いに異なる、実にストレートなソウルジャズ風味がたまらないアルバムです。

これは既に述べたように、実はテレビ用の音源という真相があるものの、やはりハービー・ハンコックの資質が、そうさせたものだと思います。

ちなみにご推察のとおり、ここで楽しめる演奏のムードは、その頃の我国で作られていた日活ニューアクションや東宝スパイ物、さらには後のロマンポルノあたりのサントラ音源と共通する味わいがあります。

つまり、これがある意味では「時代の典型」だったんじゃないでしょうか。

最後になりましたが、前述したように、サイケおやじが昭和48年に中古でゲットしたこのアルバムは、時代的に七百円という捨値(?)が当然でした。

冷静に考えても、その頃のハービー・ハンコックの人気はどん底というか、マイルス・デイビスのバンドで築き上げた実績も今は昔……。もちろん往年の人気盤「処女航海」等々は揺るぎない地位を確保していましたが、このアルバムを含む1970年前後に作られていた数作のリーダアルバムは、それほどの話題になることも無かったと思います。

ご存じのとおり、そこからハービー・ハンコックは所謂ブラックファンク路線に突入し、例の「ヘッドハンターズ」の大ヒットを放ったのが今日の歴史になっておりますが、しかし我国では、それがジャズ喫茶という文化が大きな影響力を持っていた事情もあり、決して正当化されてはいなかったはずです。

そして現実的には1970年代半ばに至り、4ビートリバイバルの突発的な復活を演出した「VSOP」によって、再びハービー・ハンコックが息を吹き返したのが真相じゃないでしょうか。

ですから、ここに聴かれるソウルジャズは如何にも中途半端であり、フュージョンブーム期にハービー・ハンコックが出していた諸作からすれば、大きく時代に遅れていたという受け取られ方がありました。

しかし、だからこそ、そして今だからこそ、このあたりのソウルジャズが愛おしい!

ファンクなソウルジャズのお正月も、楽しいものです♪♪~♪

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ジミヘンで寿ぐ新年

2011-01-01 15:17:54 | Jimi Hendrix

Jimi Hendrix Live At Berkeley 2nd Show (Experience Hendrix = CD)

最近はすっかり心身ともに老成モードに入りつつあるサイケおやじ、と書けば、お前は若い頃からそうじゃないかっ! と周囲から失笑まじりの叱責を受ける自分を自覚するばかり……。

しかし新しい年を迎えても、例えば聴くのは古い音源ばかりだし、そこへの拘りのスピードは加速するばかりなんですねぇ。

さて、そこで本日ご紹介はジミ・ヘンドリクスが1970年に残してくれた優良ライプマテリアルのひとつとして、これまでにも公式盤&ブートで断片的に出回っていた音源から、その「2nd Show」を纏めたものですが、発売された2003年の時点では正式に遺族の管理下にある商品として、リマスターもきっちりとしています。

 01 intoduction
 02 Pass It On (Straight Ahead)
 03 Hey Baby (New Rising Sun)
 04 Lover Man
 05 Stone Free
 06 Hey Joe
 07 I Don't Live Today
 08 Machine Gun
 09 Foxy Lady
 10 Star Spangled Banner
 11 Purple Haze
 12 Voodoo Cheld (Slight Return)

録音は1970年5月30日、メンバーはジミ・ヘンドリクス(vo,g) 以下、ジミー・コックス(b) にミッチ・ミッチェル(ds) という「続・エクスペリペリエンス」ですから、上記の演目からも一目瞭然、新曲も披露はしていますが、十八番のヒットパレード大会の中で炸裂するジミヘンの歌とギターが、これぞっの名演!

というか、非常に安定感があるんですよねぇ~、演奏全体に。

言い替えれば、心地良いマンネリでもあるんですが、やはりミッチ・ミッチェルのロックジャズなドラミングとの相性はジミヘンならではの個性を存分に引き出していると思いますし、ちょいと地味な感じもするジミー・コックスのベースにしても、潜在的な黒人特有のファンクなビートを基本にしているようですから、さもありなんでしょう。

しかしジミヘンが本来持っている攻撃的なロックフィーリングは、一概にブラックロックなんていう言葉では括れない爆発力が否定出来ません。

ですから、マンネリとはいえ、ここに収められた演目が時には絶妙のメドレー形式で繋がっていく瞬間も含めて、スリルと興奮は期待を裏切らないと思います。

もしかしたら初めてジミヘンを聴かれんとする入門用の音源かもしれません。

それほど典型的なジミヘン節が堪能出来るのです。

実は告白すると、昨年秋に待望の発売となったボックスセット「ウエスト・コースト・シアルト・ボーイ」を、サイケおやじは未だ、その全て楽しんでいません。

正直言えば、既出音源と未発表マテリアルの組み合わせという、如何にも当然の企画で纏められた収録トラックが、昔からのファンには聴き比べとか、驚きを強要している感じがして、疲れるんですよ……。

おまけに付属のDVDにしても、ジミヘン本人よりは周囲が思い込みで語っているような部分が多く感じられるんですねぇ。

そこで新春を寿ぎ、ストレートにジミヘンを楽しみたいサイケおやじは、思わずこのCDを取り出したというわけです。

くうぅぅ~、やっぱりジミヘンのギターは最高だぁ~~♪

曇ったような歌いっぷりのボーカルも唯一無二!

今後の希望としては、映像も残されている「1st Show」のマテリアルも纏めた完全盤を、ぜひっ!

ということで、今では良く言われるように、ギターだってもっと技術的に上手いミュージシャンが大勢いる中で、ジミヘンは時代遅れとする評価は真っ当かもしれませんが、いえいえ、音楽を聴く楽しみは個人の自由意思でしょう。

少なくとも、拙ブログでは今年も「オールドウェイヴ」を貫き通す所存です。

そして皆様におかれましては、ご幸多き年になりますように♪♪~♪

本年も、よろしくお願い申し上げます。

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