OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

仲宗根美樹の不滅

2022-09-10 17:23:44 | 歌謡曲

雨の花園 c/w 川は流れる / 仲宗根美樹 (キングレコード)

仲宗根美樹も波乱万丈・浮き沈みの激しい人生を過ごす昭和の歌謡スタアでありましょう。

おそらく全盛期は昭和30年代だと思いますが、昭和40年代中頃に芸能界から引退し、結婚・離婚・再婚を経ながらも、実業家として様々な事業を展開し、倒産・破産の憂き目にあいながら、現在でも時折に歌手として我々の前に登場してくれるのは、ファンならずとも嬉しいものがあるんじゃ~ないでしょうか (^^)

本日掲載したのは、歌手としての仲宗根美樹が最初にカッ飛ばした大ヒット盤で、発売されたのは昭和36(1961)年だったんですが、殊更B面収録の「川は流れる」が驚異のロングセラーヒットとなり、今日まで様々なジャンルで活躍する歌手によって、幾多のカバーバージョンが制作発売されているほどですから、曲名は知らずとも、日本で生活している我々にとっては、一度ならず耳にした事がある名曲名唱 ♪♪~♪

とにかく作詞:横井弘&作曲:桜田誠一が企図制作した「川は流れる」は、スローテンポの哀切歌謡曲であり、せつなさが滲み出たメロディラインに絶望と諦観が綴られた歌詞の相性の良さは、これを独特の粘っこい節回しで歌った仲宗根美樹の決定的な個性として、今も不滅の歌謡魂だと思うばかり ♪♪~♪

そ~した個性的な歌謡グルーヴは、彼女に流れている「沖縄の血」が影響しているのかもしれませんが、実は仲宗根美樹は生まれも育ちも東京であり、両親が沖縄出身というだけの話の様ですし、所謂「堀の深い」面立ち、エキゾチックでシャープなルックスがあればこそ、ひとつ間違えれば、ネチネチし過ぎてしまう歌唱フィーリングのベクトルが「吉」と出た!?

と、すれば……、作詞:横井弘&作曲:安部芳明というA面曲「雨の花園」がミディアムテンポのラテン歌謡っぽいスタイルではありますが、もしかしたら場違い?

みたいな唸りとコブシを全開させて歌ってしまった仲宗根美樹の異才は最高 (^^♪

この悲しいロストラブソングを、ここまでグッと濃ぉ~~いグルーヴで演じられては、本当にたまりませんし、現代においても唯一無二の存在感は、例えば島津亜矢に近い気もするとはいえ、やっぱり仲宗根美樹は、仲宗根美樹でしかないと思っております。

ということで、本日は高齢者バンドの練習に、これから参加させていただきます (^^)

楽しい事を作っていくのが、人生だっ!

これはサイケおやじの座右の銘ということで、よろしくお願いいたします <(_ _)>

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この変身の本心は?

2022-09-09 17:43:13 | 歌謡曲

ネオンばなし c/w 恋がしたいの / 東ひかり (日本コロムビア)

既に皆様ご推察のとおり、本日の掲載盤もサイケおやじが衝動的にジャケ買いしてしまった1枚でして、このフェロモン放出度の高い彼女のポートレートを眺めているだけで、自然と心が騒ぐというか (^^;

で、いよいよA面「ネオンばなし」に針を落とせば、それは作詞:三浦康照&作曲:くるみ敏弘から提供された典型的な夜の盛り場歌謡に仕上がっていたのは、曲タイトルに偽り無し!

当然ながら、東ひかりの歌いっぷりはハスキーなアルトボイスを活かした節回しで、ミディアムテンポの覚え易い曲調にはジャストミートしているんですが、ハッと気づけば、「東ひかり」って、あれぇ~~、あの素っ頓狂なグルーヴで昭和40(1965)年頃に「河内カルメン」をヒットさせた民謡系シンガーと同一人物!?!

いゃ~~、歌唱スタイルが、あまりにも違い過ぎるでしょう、これはっ!?

もう、サイケおやじは本当に混乱させられてしまったんですが、それにしても……、ここでの昭和歌謡フィーリングは制作発売された昭和43(1968)年7月の雰囲気にどっぷりであり、ほとんど青江三奈フォロワーとしての存在感を誇示しているかの様な…… (^^;

告白すれば、サイケおやじはジャケ写ポートレートの雰囲気から、西田佐知子っぽい歌唱スタイルを想像していたんですが…… (^^;

しかし、イントロから強い印象を残すバリトンサックス(?)やシブいギターの伴奏共々に、ここで東ひかりが聞かせてくれる「ネオンばなし」は、なかなかの裏傑作じゃ~ないでしょうか (^^)

ですから、レコードをひっくり返して針を落としたB面曲「恋がしたいの」が、一転して軽いビートで演じられる民謡風味の歌謡曲だったのには再び吃驚というか、むしろ東ひかりはナチュラルな感性で歌っているのでしょうか、これはこれで、なかなか素敵な名曲名唱なんですねぇ~~♪

う~ん、演奏パートのバリトンサックスと三味線の絡み具合もイイ感じ♪♪~♪

もちろん、聴いているうちに、やっぱり彼女は前述「河内カルメン」を歌っていた「東ひかり」なのかなぁ~~~、という思いを強くさせられたりもしますが、真相は???

ということで、女の変わり身の早さ、その場次第で態度も気分も変わってしまうのは、まあ……、男の立場から見た印象かもしれませんが、だからこそ、それを芸能という個人主義の大衆芸術に活かさないのは、バチアタリかもしれませんねぇ…… (^^;

所謂イメチェンと云えば体裁は悪くないんですが、その賛否は一概に求められるものでは無く、むしろ両刀の剣みたいものかもしれませんし、それ故に面白味もあろうと、サイケおやじは他人事で楽しんでいるというわけです (^^ゞ

うむ、東ひかりのレコードを集める決意が必要なのかなぁ……?

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日本語ロックは歌謡ポップス

2022-09-08 18:12:31 | 日本のロック

素敵なあなた c/w 悲しきロックン・ロール / 沢村美司子 (日本コロムビア)

我が国独自の大衆音楽である「歌謡曲」が、その汎用性故に洋楽の影響を素早く吸収応用した歴史は、所謂ポップス歌謡として演歌や日本語ロックにも繋がる美しき流れだと思いますが、その源流を辿る時、必ずや邂逅するのが作曲家の中島安敏と彼の妹である沢村みつ子=沢村美司子でありましょう。

良く知られているとおり、この兄妹は沖縄県那覇市の出身とされていますが、実は未だアメリカの統治下にあった沖縄において、幼少時から音楽に親しみ、それが当然ながらアメリカ直通のポピュラーミュージックであった事から、兄・中島安敏は昭和28(1953)年に渡米して、本格的に音楽を学び、そこでは殊更ジャズやR&B等々の黒人音楽の知識を体現吸収し、昭和34(1959)年に帰国すると日本コロムビアやポリドールをメインに作曲活動を本格化させ、例えば今日まで数多くのカバーバージョンが吹き込まれている「涙の太陽 / エミー・ジャクソン」や「モスクワの灯 / The Spotnicks」等々の本格的な和製洋楽のヒットに貢献した事は忘れられない歴史と思います。

また、妹・沢村みつ子も小学生の頃から沖縄の米軍基地で歌っていた天才少女であり、昭和30(1955)年には14歳で渡米し、ハリウッドのミュージカル映画に出演する等々の大活躍から、ナチュラルに育んだ洋楽フィーリングは、帰国後にも我が国歌謡界で異彩を放っていたのですが、しかし、それは当時の日本では早過ぎたカッコ良さだったのでしょう、今に伝わるほどの記憶が一般的には薄れている気がしてなりません……。

さて、そこで本日掲載したのは、件の「沢村みつ子」が「沢村美司子」として、昭和41(1966)年に出した和製洋楽の傑作シングル盤で、なかにし礼の作詞に実兄の中島安敏がロッキンポップなメロディを附した決定的なアップテンポのビート歌謡 (^^♪

絶え間ないロッキンリズムとラテンフィーリングのオーケストレーションで作られた演奏パートにノリまくった沢村美司子の明るい声質によるボーカルの弾み具合は、なかなか余人をもって代えがたいところと思いますが、いかがなものでしょう (^^♪

そして、同じソングライターコンビから提供のB面曲「悲しきロックン・ロール」が、これまた強烈なアップテンポのエレキ歌謡!

イントロから炸裂する激しいエレキギターにホワイトドゥーワップな男性コーラスもニクイところですが、全編を押し通すロック丸出しのリズム&ビートをバックにグイノリで歌ってしまう沢村美司子のノーテンキな節回しは痛快ですよっ!

あぁ~~、エレキ歌謡ならではのリズムギターとリードギターのコンビネーションも最高にイイ感じ♪♪~♪

う~ん、この2曲こそが歌謡ポップスの源流のひとつだとしたら、中島安敏と沢村みつ子=沢村美司子の兄妹が共に作り出した音源は全て、きっちり復刻されるべきでしょう。

と念じていたら、2年ほど前に「沢村みつ子スーパーべスト( SUPER FUJI DISCS)」という2枚組CDが発売され、一応日本コロムビア時代の音源が未発表と云われるトラックまで入れて復刻されたのは朗報でしたが、出来ればポリドール時代の音源も出して欲しいものです。

ということで、ちょいと最後に不満も書いてしまいましたが、とにかく沢村みつ子=沢村美司子に興味を抱かれた皆様であれば、前述のCDは速攻でゲットされる事を強くオススメする次第です。

歌謡曲の間口って、本当に広いですねぇ~~~♪

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この人だぁ~れ part-102:清ルミ

2022-09-07 17:36:49 | 歌謡曲

蝶 c/w なんとかしてよ / 清ルミ (CBSソニー)

黒人ソウルミュージックと歌謡演歌系のコブシに共用性がある事は今更述べるまでもない、その成り立ちや理論は知る由がなくとも、聴いていれば自然と納得されるものと思います。

ですから、黒人ハーフの歌手が我が国の歌謡曲を演じていれば、そこには自ずと粘っこいグルーヴが滲み出し、唸りとウネリが表裏一体となった名唱が残される事は、例えば青山ミチの諸作等々で皆様ご存じのとおりと思います。

本日掲載したシングル盤の主役たる清ルミ(きよしるみ)も、そ~ゆ~ムードを色濃く表出させた歌謡曲シンガーで、結果的に大きなブレイクは無かったんですが、一度聴いたら忘れられない魅力をサイケおやじは感じましたですねぇ~~ (^^♪

尤も、前述したとおり、このレコードが世に出た昭和46(1971)年3月当時は残念ながら売れていたとは言い難い状況だったらしく、サイケおやじにしても、掲載盤は完全なる後追いの中古ゲットですし、それも白抜きレーベルの見本盤ですから、リアルタイムでの清ルミの活動状況や詳細なプロフィール等々は知る由もありません。

さて、そこで肝心のA面に収録された「蝶」は作詞:阿久悠&作曲:鈴木征一が手掛けた、これぞっ! 

捨て鉢フィーリングが横溢したソウル演歌の決定版と申しましょうか、馬飼野俊一の編曲にはイントロから当時流行していたポップス歌謡の黄金律が用いられ、ミディアムテンポのリズム&ビートには、これまたは昭和歌謡曲ならではの味付けが施されているんですが、清ルミの歌いっぷりが堂々のストロングスタイルで、真っ向からコブシと唸りを披露する節回しなんですから、たまりません♪♪~♪

もちろん、厚みのある声質も素晴らしく、ですから歌詞に綴られた荒んだ生き様に居直りや諦観があろうとも、すんなりとそれがリスナーに訴えかけられているんじゃ~なかろうかと思います。

そして同じソングライターコンビが提供のB面曲「なんとかしてよ」は、それが尚更にストレートに表出されたミディアムアップのソウル歌謡に仕上がっており、程好いジャズ風味を入れた小杉仁三のアレンジにも臆することなくノッカッた清ルミのボーカルには、唸りとウネリが全開しているんですねぇ~~ (^^♪

ただし……、これはA面「蝶」にも言えると思うんですが、それゆえに当時の一般的な歌謡曲ファンにはアクとか、クセが強過ぎた様なところもあったかもしれず……。

サイケおやじにしても、プロモーションを含む彼女の芸能活動について、その昭和46(1971)年には清ルミの存在は全く記憶にありません。

しかし、きっちりとレコードだけは残されているわけですし、中古市場では、それなりの人気が維持されている様ですから、サイケおやじが知る限りの音源4曲の復刻を望んでおります。

つまり、清ルミには、もう1枚のシングル盤がサイケおやじの手元にありまして、その「幸福ってやつは c/w 海岸通り三丁目」も時機を見て(?)ご紹介させていただきとうございます <(_ _)>

ということで、「昭和」という時代には、とにかく大衆芸能のレコードが夥しく制作発売され、それが時を経た現代においても、我々を楽しませてくれている事に鑑み、それじゃ~「令和」の今は、どうなの……?

シングル曲がCDで10万枚ほど売れれば、それはメガヒットとされるみたいですし、そもそもメジャーなレコード会社が音楽制作に積極性を欠いているしか思えない現状では、大衆音楽そのもののが所謂先細りになるんじゃなかろうか……。

似た様な状況は、射精産業や遊戯関連事業にもあるみたいですし、楽しみ方が個々別々に多様化しているにしても、古い体質のサイケおやじにとっては、ど~にも面白くありません (^^;

と、なれば……、結局は過去の遺物に縋るというか、埋もれた宝物を探すのにも立派な意義と言い訳(?)が成り立つはずと思っているのでした。

断捨離なんて、愚の骨頂!?

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この人だぁ~れ part-101:宮城順子 ~ これを幻化させてはならない

2022-09-06 17:06:01 | 歌謡曲

東京怨歌 / 宮城順子 (クラウン)

作られた楽曲に附される題名には大なり小なり、インパクトがあって当然という仕来たりがろうとも、流石に本日掲載のシングル盤A面曲タイトルには、ガッツゥ~~ッとやられましたですねぇ~~!?!

だって、それが「東京怨歌」、しかもジャケットスリーブには「怨」という文字だけが特別に大きく扱われているという、そのオドロの雰囲気には、これが発売された昭和48(1973)年4月という時代を鑑みても、強烈過ぎたと思いますねぇ~~!?

もちろん、サイケおやじはリアルタイムで楽曲そのものに接した記憶はありませんし、ジャケ写デザインも、またレコードそのものにだって邂逅していませんので、これまた昭和50年代中頃に中古ゲットした1枚ではありますが、その頃でも、笑い飛ばせない衝撃度は高かったですよ (^^;

で、肝心の楽曲「東京怨歌」は作詞作曲:丹古晴己、補作曲&編曲:水上卓也が提供の盛り場ホステス歌謡の秀作で、夜の街で生きる女の情感に附されたメロディも典型的な昭和演歌路線の王道がド真ん中♪♪~♪

ちょい聞きには、ありきたりの印象ではありますが、メロディラインの奥行きの深さは、なかなかキャッチーな仕上がりですし、なによりも宮城淳子のライトタッチのハスキーな声質、そして西田佐知子直系(?)の如き節回しがミディアムテンポの曲調にジャストミート (^^♪

そして曲タイトル中の「怨歌」は「エンカ」じゃ~なくて、「うらみうた」と歌われているんですから、たまりません♪♪~♪

しかも、決してドロドロした恨み言が表現されているんじゃ~なくて、これは女の哀切歌謡なんですねぇ~~♪

泣きのフレーズで演奏パートをリードするトランペット、そして歌心溢れるギターの伴奏も素晴らしく、聴くほどに歌謡曲って、イイなぁ~~~♪

本当に、そ~思われされてしまうんですよ (^^♪

いゃ~、この「東京怨歌」は絶対、現代に蘇るべきだと思いますし、もしもリメイクカバーされるのであれば、おかゆ、門松みゆき、椎名佐千子あたりに歌って欲しいと願っておりますが、もちろん、宮城順子のオリジナルバージョンが復刻され、あらためてヒットするのが一番に望ましいところでしょうか (^^)

ちなみに宮城順子については、もちろん「この人」シリーズですから、詳しいプロフィールは知る由もありませんが、ジャケットスリーブ裏には沖縄県宜野湾市出身と記載してありますし、小さく扱われたジャケ写ポートレートの彼女のシャープな面立ちと強い眼の力は歌の雰囲気共々に、同時期に大ブレイクしていた梶芽衣子を想起させられたりもしますが、やはり似て非なる宮城順子の魅力は唯一無二!

どうか、皆様にも機会がございましたら、ぜひとも聴いていただきたい昭和歌謡曲の隠れた名曲名唱が、この宮城順子の「東京怨歌」であります。

ということで、実は本日、仕事で日本海側の某都市へ早朝から出張し、先ほど戻ったんですが、現地の異常な猛暑は台風の影響とはいえ、冷房がなければ、何も出来ないっ!?

なぁ~んていう危険なレベルでありました。

しかし、そ~ゆ~ところでも、2ヵ月後ぐらいからは車の冬タイヤとか、そんなこんなの越冬準備に入らなければならないんですから、いやはやなんとも……。

春夏秋冬があればこそ、日本の日常生活は豊かな感情を伴っているとは思いますが、最近の異常気象は、新しい生活スタイルを要求しているのかもしれません。

サイケおやじとしては、OLD WAVE に拘りたいんですけどねぇ…… (^^;

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この人だぁ~れ part-100:水島ゆみ

2022-09-05 17:15:03 | 歌謡曲

ニースのポストカード / 水島ゆみ (Elektra / ワーナーパイオニア)

逃げの一手で続けております「この人」シリーズの大台百人目は、おそらくはアイドルシンガーであったと思われる水島ゆみです。

彼女に関しては、掲載盤を含めて中古ゲットした2枚のシングル盤を所有しているのですが、ジャケットスリーブ裏にもプロフィールが記載してありませんし、レコードそのものも白抜きレーベルの「見本盤」ですから、それらが発売された昭和55(1980) ~ 同56(1981)年当時の彼女が、どのような活動を行っていたのかは、少なくともサイケおやじの記憶には全くありません。

しかし、レコード制作方針は完全にポップス系アイドル歌謡の王道路線を狙っていた様で、この掲載盤A面曲「ニースのポストカード」にしても、なんとっ!

聴いて吃驚というか、イギリスのポップスバンドとして、1970年前後に我が国でも人気があったヴァニティ・フェアのヒット曲「しあわせの朝 / Early in the Morning」の日本語リメイクカバーだったんですねぇ~~!?!

尤も、我が国では、この「しあわせの朝 / Early in the Morning」はクリフ・リチャードのカバーバージョンが1969年末頃から大ヒットしており、ヴァニティ・フェアのオリジナルバージョンは本家でありながら、後追い的にヒットしたという経緯も懐かしいところなんですが、それはそれとして、こ~ゆ~懐メロ洋楽路線でアイドルを売っていこうとする企画は、もしかしたら、その時点をリアルタイムで過ごし、オンタイムでは既に二十代後半のプレおやじ連中をもターゲットにしていた戦略だったとしたら、失礼ながら、彼女の歌唱力では…… (^^;

そこで制作クレジットを記載しておけば、原曲はイギリスを中心に活動していたソングライターコンビのマイク・リーンダー&エディ・シーゴが書いたソフトロックなポップロックで、日本語歌詞を附したのは川野珠音、そしてアレンジは後藤次利とされています。

しかし、聞かれるサウンドがELO風味とはいえ、サイケおやじには、どこかしら煮え切っていない印象で、シンプル過ぎるリズムアレンジと中途半端なエスニック調の彩りも、水島ゆみの声質や節回しには荷が重いというか……。

ということで、なんとも、実に勿体無いばかりの水島ゆみではありますが、このシングル盤が世に出たとされる昭和56(1981)年5月と云えば、所謂「80年代アイドル」大ブームの勃興期であり、大ヒットを放って芸能界に生き残ったスタアと空振りを繰り返してバラドルに転身したり、あるいは圧倒的に多かったのが泡沫組という熾烈な状況が、その頃に制作発売されていたレコードに刻まれ、今も様々に我々を楽しませてくれている、その至福には感謝するしかないと思っております。

最後になりましたが、前述したヴァニティ・フェアについては、何かしら書こうと思いつつも幾年月……。

この機会に、ちょいとレコードを取り出してみようかなぁ~~ (^^)

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この秋は真理ちゃん

2022-09-04 17:23:56 | 歌謡曲

ラブ・イン・ブルー / 天地真理 (ソニー・ミュージックダイレクト=LP)

   ★Side A
    A-1 水色の恋
    A-2 涙から明日へ
    A-3 ちいさな恋
    A-4 ひとりじゃないの
    A-5 虹をわたって
    A-6 ふたりの日曜日
    A-7 若葉のささやき

   ★Side B
    B-1 恋する夏の日
    B-2 空いっぱいの幸せ
    B-3 恋人たちの港
    B-4 恋と海とTシャツと
    B-5 想い出のセレナーデ
    B-6 木枯らしの舗道
    B-7 矢車草

今月、サイケおやじが一番楽しみにしているのが、本日ご紹介する天地真理デビュー50周年記念レコード「ラブ・イン・ブルー」です。

これは掲載したサンプル画像をご覧いただいたとおり、アナログ盤LPの体裁で、しかもレコード盤が透明水色にピクチャーレーベルという、実に嬉しい仕様であり、しかも収録トラックは上記したとおり、真理ちゃんの大ヒット曲ばっかりという、この正統派の企画はコアなマニアにとっては物足りないかもしれませんが、ファンならずとも、こ~ゆ~レコードにこそ惹きつけられるのが歌謡曲好きの本性だとしたら、これは大正解でしょう (^^♪

また、今回の発売ではアメリカのA&Mレコードで活躍し、グラミー賞の他に様々な受賞歴を誇るマスタリング・エンジニアのバーニー・グランドマンが直々にディスクカッティングを担当するということで、メーカー側の宣伝によれば、ウエストコースト風西海岸サウンドで真理ちゃんの歌声が楽しめる!?!

ですから、サイケおやじは、速攻で予約し、いよいよ9月28日に予定されている発売をソワソワしながら待っているというわけです (^^♪

ちなみに収録楽曲については、拙ブログの過去記事にリンクを張ったトラックもございますので、御一読いただければ幸いです <(_ _)>

ということで、商売ってのは、如何に消費者の心を惹きつけるかが勝敗のカギという基本法則に鑑みれば、この天地真理の記念アルバムは本当に優良作だと思うばかりですし、もちろん、これからはレア音源を纏めた「お宝トラック集」とか、レコーディングセッション毎のコンプリート音源集等々、尚更にマニア心を刺激するブツを出して欲しいと願っております。

あぁ~~、再び真理ちゃんに会える、この秋の楽しみ (^^♪

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時代は変われど、中村晃子は何時だって最高!

2022-09-03 16:48:10 | 歌謡曲

恋しぐれ c/w 愛の終止符 / 中村晃子 (キングレコード)

それなりに浮き沈みが激しい中村晃子ではありますが、やっぱり彼女はスタアだと思いますし、ビジュアルも素晴らしければ、歌手としての輝きも決して色あせるなんてこたぁ~~、ありません (^^)

ですから、何時の時代に出していたレコードにも、愛着がある中にあって、本日掲載のシングル盤は昭和50(1975)年2月に発売された、これが思惑ほど売れなかったとはいえ、なかなかの名作なんですよ (^^)

まず、それは作詞:なかにし礼&作編曲:川口真によるA面曲「恋しぐれ」を聴けば忽ちシビレさせられる事は請け合いで、アップテンポで軽快なリズム&ビートにドンズバでノッた中村晃子のボーカルの潔さは、京都を舞台にした女の密やかな情念には聊かのミスマッチを感じさせながら、実は深~いエモーションを表出させ、ちょいとばかりベンチャーズ歌謡っぽい曲メロ&アレンジは、小柳ルミ子の路線を狙ったのかもしれませんが、これは立派な中村晃子の世界でしょう (^^♪

あぁ~~、この声質にして、この歌心♪♪~♪

ですから、同じソングライターコンビが手掛けたB面曲「愛の終止符」が一転して純情な女心を歌っていても、サウンドはライトタッチのソウル歌謡という狙いがジャストミートの裏傑作 (^^♪

ソフトロック風のイントロから泣きのギターがリードする演奏パートの気持ち良さがあればこそ、中村晃子のメリハリの効いた節回し、そして厚みを感じさせる持ち前のアルトボイスの素晴らしさは、それこそ絶品!

いゃ~~、聴くほどに、せつなさが込み上げてきますねぇ~~ (^^)

ちなみに当時の中村晃子は、アイドルから大人への転身を果たし、歌手としても細川俊之とデュエットした洋楽カバー曲「甘い囁き」を大ヒットさせた後でしたが、それゆえにちょいと落ち着いた時期というか、相変わらずのセクシーな雰囲気は維持しつつも、歌手活動に関しては一般的な注目度は下降気味だった事は否めません。

しかし、製作されていた楽曲、発売されていたレコードには、全く駄作が無かった充実期であり、それなのにヒットが放てなかったのは、サイケおやじには今も解せない不思議であります (^^;

大方の皆様にすれば、この掲載盤収録の2曲にしても、大した仕上がりではないかもしれませんが、個人的には再評価を強く望みたいところです <(_ _)>

ということで、今日は久々に借りているトランクルームに出向き、ネタの入れ替えをやっていたんですが、ど~ゆ~理由か、ずぅぅ~~っと以前に紛失した腕時計が出てきました。

しかも、それは祖父の形見のネジ巻式というアンティークな逸品なんで、こりゃ~、きっちり調整して使えっていう、神様の思し召しでしょうか?

でも、腕時計なんて、使わなくなってから、かなり長い年月が経っているんで、腕に重さを感じてしまったですよ (^^ゞ

うむ、時代は確実に変わっているんですねぇ~~~ (^^;

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この新みのりは絶品!

2022-09-02 18:01:05 | 歌謡曲

たそがれに待つ女 / 新みのり (MECCA)

掲載したのは、新みのりが昭和46(1971)年に出したシングル盤で、実は最近中古ゲット出来たブツではありますが、作詞:阿久悠&作編曲:鈴木邦彦というクレジットが確認出来るA面曲「たそがれに待つ女」は、今やサイケおやじのヘビロテ (^^♪

なにしろ、男に裏切られた女の悲哀と新たなる旅立ちが綴られた歌詞に附されたミディアムテンポでメリハリの効いたメロディラインを節回す彼女の歌唱力は本当に素晴らしく、それは以前述べたとおり、藤圭子のフォロワーという印象から、ここでは自らの個性をしっかりと確立させた歌いっぷりが、実に最高なんですねぇ~~ (^^♪

持ち前の細身でしなやかな声質を堂々と活かしきったところは、何度聴いても飽きませんし、ハワイアンスチールと演歌系テナーサックスの響きをミスマッチ寸前で用い、さらには浮き上がった様な男性コーラスの存在感も確信犯的なアレンジの妙と申しましょうか、それは相変わらず鈴木邦彦のイイ仕事と思うばかりです。

しかし、これだけの名曲名唱がヒットしたとは言い難い状況だった事はサイケおやじの記憶違いかもしれませんが、なんとも勿体無い現実……。

もちろん、新みのりはジャケ写の大アップポートレートからも一目瞭然、ルックスだって素敵ですからねぇ~~~♪

また、楽曲の素晴らしさは、もしもこれを現代の女性歌手にリメイクカバーさせるにしても、絶対に新みのりの歌唱には及ばないんじゃ~ないですかねぇ……。

そんなこんなのところから、新みのりの残した音源は絶対にコンプリートで復刻されるべきだと強く願っておりますし、ぜひとも皆様には、この「たそがれに待つ女」だけでも、お楽しみいただきとうございます <(_ _)>

ということで、またまたトンデモ勢力の台風が襲来するということで、なんとも不穏な週末、皆様の無事安全を祈り申しあげます。

不要な外出は避け、自宅で趣味の世界に浸りきりたいと思っているサイケおやじでした。

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これも歌謡ロックかな?

2022-09-01 17:58:17 | 歌謡曲

青空は泣かない c/w 雨あがりの散歩道 / P.S.ヴィーナス (東芝)

日本中を席巻した昭和40年代前半のエレキ ~ GSブームも、流石に昭和44(1969)年に入ると下火になりつつあった事は今や歴史ではありますが、だからこそ、その時期に登場したバンドやグループは有象無象、なかなか面白く、色褪せない楽曲を残してくれた芸能史は探りつくせぬ宝の山でしょうか (^^)

本日ご紹介のP.S.ヴィーナスは渡辺プロに所属していたという、メンバー全員が高校 ~ 大学生だったらしく、つまりはセミプロだったのかもしれませんが、公式に堂々のレコードを制作発売したとなれば、それは立派なプロのバンド!

メンバーは石井芳夫(vo)、松沢豊(g)、甲斐公志(g)、木幡好彦(b)、八木架寿人(ds) という5人組で、ジャケ写から見ても、なかなかルックスも当時のイケメン揃いという感じですし、昭和44(1969)年10月に発売された本日掲載のシングル盤に収録のA&B面2曲共が、作詞:橋本淳&作編曲:筒美京平とクレジットされているんですから、相当に期待されていたんじゃ~ないでしょうか。

そして実際、A面「青空は泣かない」はブラスセクションも導入した前向きなソフトロック歌謡であり、カラオケパートには「ロイヤル・ポップス・オーケストラ」が助っ人参加している事がジャケットスリーブ裏解説に記してありますが、ドラムスやギター等々のベーシックな部分はバンド自らの演奏かもしれません。

それは失礼ながら、ちょいとグルーヴに欠けているタテノリっぽい感じが滲んでいるからでして、しかし、もしも、これを完全にスタジオプレイヤーだけの演奏で録っていたら、同時期の東芝レコードに特有の低音域が強いサウンドになっていたと思うんですよ。

そのあたりは完全にサイケおやじの独断と偏見ですから、異論もございましょうし、賛否両論やお叱りも重々覚悟しております <(_ _)>

ですから、その意味でミディアムテンポのR&B歌謡に仕上がっているB面収録の「雨あがりの散歩道」は、だからこそ、バンドが自前と強く思われる演奏をバックに素直なボーカルとコーラスが楽しめますし、なによりも、如何にも筒美京平のソウル歌謡風味が本当にたまりません (^^♪

説明不要のイントロからのサウンド構成や初期フィリー系のストリングもイイ感じ♪♪~♪

告白すれば、最近活動を再開した高齢者バンドで、この「雨あがりの散歩道」をやろうっ!

なぁ~んて、サイケおやじが独り主張している我儘も、ご理解願いたいとろです (^^;

ということで、個人的には昭和44(1969)年物の歌謡曲や和製洋楽(?)が大好きなもんですから、このシングル盤にも特段の愛着があります。

しかし、これを「日本のロック」とするか、「歌謡曲」に分類するかは本音で迷っておりまして、やはり「筒美京平」という御尊名がある以上、ここは後者とさせていただきました。

尤も、素敵な歌にジャンル分けなんか、必要なんですけどねぇ~~ (^^)

機会がございましたら、皆様もお楽しみくださいませ <(_ _)>

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