■サイケデリック・ドリーム / The Ventures (Liverty / 東芝)
現在では「懐かしロック」なぁ~んて揶揄されるベンチャーズではありますが、昭和40年代には常に我が国へ本物のロックサウンドを届けてくれた、その功績は絶大の極み!
ですから、エレキインストをやっていても、決してロックンロールやサーフィン、カントリーロック等々には留まらず、既に日本での大きな人気と並行して制作していたスタジオセッションから世に出したレコードに最新流行のサイケデリックロックが刻まれていた事実は、例え賛否両論があろうとも、それは言うまでもなく、侮れるものではありません。
本日掲載のシングル盤は、そ~した先進的なベンチャーズが、1967年に出したLP「これがサイケデリック・サウンド / SUPPER PSYCHEDELICS」から、おそらくは我が国独自にシングルカットされた1枚なんですが、ど~です、このジャケ写デザインだけで、いきなりシビレさせられますよねぇ~~ (^^♪
そして肝心の収録A面曲「サイケデリック・ドリーム / Endless Dream」はノーキー・エドワーズ(g)、ドン・ウィルソン(g)、ボブ・ボーグル(b,g)、メル・テイラー(ds) というベンチャーズ黄金時代の面々が共作した如何にものベンチャーズメロディをベースにしつつも、イントロでのエレクトリックなシタールみたいな雰囲気フレーズ、そして幾層にも重ねられたリード&リズムギターの味わいは現代の耳で聴いても、なかなかにサイケデリックじゃ~あぁ~りませんかっ!?
―― と、書いてしまったのは、実は本日の高齢者バンドの練習において、何時ものエレキインストでやっている幾つかの持ちネタにサイケデリック風味を入れてみようという、まあ……、これはサイケおやじの我儘な提唱をメンバーが受け入れてくれた、ありがたい成り行きでありまして、そこで言い出しっぺのサイケおやじが周到に準備して持参したのが、このベンチャーズが演じた「サイケデリック・ドリーム / Endless Dream」の音源ファイルでありました (^^;
もちろん、やってみれば、あらためて述べるまでもなく、半端なく難しいのが雰囲気の出し方であり、テキトーに場当たり的なフレーズや音を出すだけじゃ~~、クダクダな演奏でしかありませんからねぇ…… (^^;
いゃ~~、流石はプロのスタジオセッションと驚嘆させられるとはいえ、この音楽センスやアイディアの纏め方には平身低頭のサイケおやじであります。
ちなみに前述のLP「これがサイケデリック・サウンド / SUPPER PSYCHEDELICS」は何故か日米で収録曲が多少異なり、曲順も変えられているという罪作りな仕様ではありますが、内容の深~い味わいは聴くほどに感銘が大きくなるばかり ♪♪~♪
そこには多重録音、テープの逆回転、多種多様なエフェクターやエコー等々が用いられているのは言わずもがな、レコーディングの技術や方法論までも含めて、1960年代中・後期の音作りの様々な秘密(?)が、ぎっしり詰まっていると思っておりますので、拙サイトでは追々ご紹介の所存ではありますが、気になる皆様には、ぜひとも、お楽しみいただきたい名盤ですよ、これはっ!
ということで、好きな事をやれる時間が持てる事ほど、幸せはありません。
もちろん、人は環境では幸せにはなれないわけですが、個人の気持は夫々多様でしょう。
成り行きまかせも、そのひとつかもしれませんねぇ。