OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

サイケデリックな夢こそ幸せ

2023-09-10 18:02:29 | Rock

サイケデリック・ドリーム / The Ventures (Liverty / 東芝)

現在では「懐かしロック」なぁ~んて揶揄されるベンチャーズではありますが、昭和40年代には常に我が国へ本物のロックサウンドを届けてくれた、その功績は絶大の極み!

ですから、エレキインストをやっていても、決してロックンロールやサーフィン、カントリーロック等々には留まらず、既に日本での大きな人気と並行して制作していたスタジオセッションから世に出したレコードに最新流行のサイケデリックロックが刻まれていた事実は、例え賛否両論があろうとも、それは言うまでもなく、侮れるものではありません。

本日掲載のシングル盤は、そ~した先進的なベンチャーズが、1967年に出したLP「これがサイケデリック・サウンド / SUPPER PSYCHEDELICS」から、おそらくは我が国独自にシングルカットされた1枚なんですが、ど~です、このジャケ写デザインだけで、いきなりシビレさせられますよねぇ~~ (^^♪

そして肝心の収録A面曲「サイケデリック・ドリーム / Endless Dream」はノーキー・エドワーズ(g)、ドン・ウィルソン(g)、ボブ・ボーグル(b,g)、メル・テイラー(ds) というベンチャーズ黄金時代の面々が共作した如何にものベンチャーズメロディをベースにしつつも、イントロでのエレクトリックなシタールみたいな雰囲気フレーズ、そして幾層にも重ねられたリード&リズムギターの味わいは現代の耳で聴いても、なかなかにサイケデリックじゃ~あぁ~りませんかっ!?

―― と、書いてしまったのは、実は本日の高齢者バンドの練習において、何時ものエレキインストでやっている幾つかの持ちネタにサイケデリック風味を入れてみようという、まあ……、これはサイケおやじの我儘な提唱をメンバーが受け入れてくれた、ありがたい成り行きでありまして、そこで言い出しっぺのサイケおやじが周到に準備して持参したのが、このベンチャーズが演じた「サイケデリック・ドリーム / Endless Dream」の音源ファイルでありました (^^;

もちろん、やってみれば、あらためて述べるまでもなく、半端なく難しいのが雰囲気の出し方であり、テキトーに場当たり的なフレーズや音を出すだけじゃ~~、クダクダな演奏でしかありませんからねぇ…… (^^;

いゃ~~、流石はプロのスタジオセッションと驚嘆させられるとはいえ、この音楽センスやアイディアの纏め方には平身低頭のサイケおやじであります。

ちなみに前述のLP「これがサイケデリック・サウンド / SUPPER PSYCHEDELICS」は何故か日米で収録曲が多少異なり、曲順も変えられているという罪作りな仕様ではありますが、内容の深~い味わいは聴くほどに感銘が大きくなるばかり ♪♪~♪

そこには多重録音、テープの逆回転、多種多様なエフェクターやエコー等々が用いられているのは言わずもがな、レコーディングの技術や方法論までも含めて、1960年代中・後期の音作りの様々な秘密(?)が、ぎっしり詰まっていると思っておりますので、拙サイトでは追々ご紹介の所存ではありますが、気になる皆様には、ぜひとも、お楽しみいただきたい名盤ですよ、これはっ!

ということで、好きな事をやれる時間が持てる事ほど、幸せはありません。

もちろん、人は環境では幸せにはなれないわけですが、個人の気持は夫々多様でしょう。

成り行きまかせも、そのひとつかもしれませんねぇ。

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これも彼女の素晴らしさ

2023-09-09 17:16:02 | 歌謡曲

■波 c/w ローリング・タイド / 林エイコ (DENON / 日本コロムビア)

「面白いブツが入ってますぜ」

―― みたいな事を店主から言われてしまっちゃ~、サイケおやじのスケベ心が動かないはずはなく、早速ゲットしてしまったのは裏ビデオや悪いクスリでは当然無く、本日掲載した中古のシングル盤でした。

そのポイントはジャケ写に登場の林エイコと名乗る、ちょっぴりアクの強い美女こそが、後にベンチャーズ歌謡「もうすぐ…故郷」を出す林美果だという真相がっ!?!

う~ん、そ~言われてみれば、彼女の長い髪とか面立ちから、そんな気もしてくるわけですが、そんな真偽云々よりも、実際に針を落として聴いてみたA面曲「波」は、作詞:北条暁&作曲:藤本卓也、そして編曲:玉木宏とクレジットされた、これがミディアムテンポのソウルフルなポップス歌謡 (^^♪

それは神妙なピアノのイントロから静々としつつも、ゴスペルっぽい腰の据わった芯の強いボーカルを聴かせるという、その歌唱力は林エイコの存在感を存分に印象づけてくれますし、サビからのグルーヴィなエレキベースやテンションの高いオーケストラをバックに熱く盛り上げていくあたりはサイケおやじの本当に好むところ (^^♪

正直、大衆的なヒットには結びつかない楽曲&歌唱とは思いますが、こ~ゆ~歌謡曲は発売された昭和46(1971)年8月当時には、それなりに様々制作されていたんですねぇ~~♪

つまりは既にしてニューミュージックとかAOR歌謡の先鞭とも言いたくなる仕上がりでして、歌いっぷりからは弘田三枝子の影響も強く感じられるところが、これまた高得点 ♪♪~♪

ですから、B面収録の「ローリング・タイド」が実はA面曲「波」の英語バージョンであり、こちらはレイ・パーキンス作詞による「Roaring Tide」と表記されているんですが、これまたディープ&ハートウォームな林エイコの歌唱が冴えまくり (^^♪

あぁ~~、こ~ゆ~ブツに邂逅する事こそが、猟盤活動の醍醐味という真実はひとつ!

なかなか、抜け出せない奥の細道というわけです (^^;

ということで、明日の高齢者バンドの練習に備えて、ギターの弦を張り替えていたら、ど~ゆ~ハズミか?

右手中指がツッた感じで、焦りました (^^;

なんとか指のストレッチみたいな事をやってたら、普通に動かせる様にはなったんですが、それも身体の老化現象でありましょうか…… (^^;

悔いの無い生き様を心掛けたいものです。

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秋のコスモスも素敵

2023-09-08 17:11:04 | 歌謡曲

■恋に恋して / コスモス (ワーナーパイオニア)

掲載したしたのは、「ふたりの青い鳥」でサイケおやじをシビレさせたコスモスが昭和48(1973)年11月に出したシングル盤で、前述「ふたりの青い鳥」から、約1年後、レコード会社を移籍しての作品ではありますが、聴かせてくれるのは、全くファンには嬉しいという、安心印の仕上りだったのが作詞:松山猛&作編曲:馬飼野俊一が提供のA面曲「恋に恋して」でありました (^^)

なにしろ、それはアップテンポの典型的な歌謡フォークであり、ホンワカしたポップなメロディに今となっては懐かしモードの歌詞という、まあ……、曲タイトル「恋に恋して」なんていうのは「ありがち」なものかもしれませんが、リアルタイムの十代には、それが良かったりしたものです (^^)

そして当然ながら、立井雅子と田村悦子によるユニゾン&ハーモニーコーラスで歌われる「恋に恋して」のジャストミート感は、正に当時の雰囲気を今に伝えるものと思っているのですが、いかがなものでしょう。

また、カラオケパートのリズム隊が意想外とも思える強いグルーヴを提供しており、サウンド的にはソフトロック&ポップカントリーな歌謡曲という狙いがトンズバっ!

いゃ~、ここでのドラムスとベースを聴いているだけで、なんとも心がウキウキさせられてしまうのは、サイケおやじだけでしょうか (^^♪

ということで、今日は台風の襲来により、各地で大雨によるに難儀が続出……。

事前の予報から覚悟は出来ていたとしても、やっぱり気が滅入るわけでして、だからこそ、本日はコスモスのウキウキ盤に針を落としたという次第です。

願わくば、明日からは台風一過、爽やかな秋の日和を♪♪~♪

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ついに…

2023-09-07 17:14:35 | サイケおやじの日常

……、というか、健康診断の結果で医師から宣告されたのは、心房細動という、心臓の病気でした (>_<)

実はサイケおやじの両親は共に件の心臓病を患い、母は心臓にペースメーカーを入れているというサイボーグ状態……。

そ~ゆ~ことですから、少しは病気の本質を知っているつもりではありますが、詳しい検査が今後予定されているので……。

まだまだ、引導を渡されるつもりは無いので、努めて平常心を心掛けますね。

失礼いたしました <(_ _)>

 

 

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秋にはポップカントリーな歌謡曲

2023-09-06 16:56:53 | 歌謡曲

秋のささやき / 里美ゆり (RCA)

掲載したのは昭和48(1973)年、「川口礼子」が「里美ゆり」と改名して出した、所謂再デビューのシングル盤なんですが、残暑厳しくとも、一応は「秋」ということで、ここに収録のA面曲「秋のささやき」を「秋の歌」として選んでしまったという、本日はモロにベタなご紹介です (^^;

それでも、とにかく作詞:千家和也&作曲:八木架寿人が提供の「秋のささやき」はアップテンポのポップカントリー歌謡が狙いだったのでしょうか、チト河内が施したアレンジにしても、Aメロではシンプルな伴奏がサビでは一転、低音域を補強したサウンドにライトタッチの女性コーラスをバックにする里美ゆりの溌剌とした歌いっぷりは、なかなかイケてるんですねぇ~~♪

演奏全体から発散されるオールディズ風味満点のロケンロールなグルーヴも素敵ならば、それゆえに……、ちょいと短いと思ってしまう楽曲本編の物足りなさが勿体無いと思うのは、サイケおやじだけでしょうか (^^;

ちなみに彼女の前身たる「川口礼子」は如何にも歌謡曲という湿っぽさが個性に繋がっていた感じでしたが、それを思えば、里美ゆりには、こ~ゆ~オールディズ風味よりも、若干のソウルっぽさが入った楽曲を望みたくなるのがサイケおやじの偽りの無い本音です (^^;

また、ジャケットスリーブに記載してあるキャッチフレーズが「青いトマト」云々というのも、なんだかなぁ……。

このあたりは「川口礼子」時代とは大きくイメージチェンジしたルックスに別人疑惑も浮上していた事にも、何かがあったんでしょうか……。

ちなみにサイケおやじは、トマトならば熟しているものが好きとはいえ、だからこそ、里美ゆりがブレイク出来なかった事の原因を推察したくもなりますねぇ……。

ということで、本日は失礼千万、里美ゆりには申し訳のない文章になってしまいましたが、それでも彼女が歌う「秋のささやき」は今の時期、妙に思い出されるのも、また事実 (^^;

まあ……、こ~ゆ~季節感を前面に狙ったレコードが制作されていたのも、昭和歌謡曲の普遍性を象徴しているのかもしれませんねぇ~~♪

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歌謡フォークの梓みちよ

2023-09-05 17:54:21 | 歌謡曲

赤いつるばら c/w 白い浜 / 梓みちよ (キングレコード)

何を歌っても上手い梓みちよが昭和41(1966)年の流行ド真ん中だった歌謡フォークで素晴らしい結果を出したのが本日掲載のシングル盤A面曲「赤いつるばら」です。

サイケおやじと同世代の皆様であれば説明不要かもしれませんが、当時の我が国歌謡界はエレキ ~ GSの大ブームと並んで、所謂「フォーク」「フォークソング」が若者にはウケまくっており、その中には反戦とか反権力を高らかに訴える硬派から私小説的な内省派、さらにはパロディともプログレとも判別不能なアングラ系のレコードで勝負する有象無象が文字どおり、群雄割拠(?)していたもんですから、商業的な成功を第一義とする大手レコード会社や芸能プロダクション各社は、従来の歌謡曲と遊離しないスタイルとして「歌謡フォーク」を提唱・制作しており、特に昭和42(1967)年初頭に公式レコードデビューした森山良子が、その代表格に上り詰めた事は今や歴史でありましょう。

そして、その流れを鑑みれば、既に梓みちよは既に前年、この「赤いつるばら」で先鞭をつけていたとも思えるわけですよ、サイケおやじには (^^)

なにしろ、それは作詞:水島哲&作曲:平尾昌晃が明確に「歌謡フォーク」を意識して書き上げたとしか思えない、スローテンポの泣きメロと甘美な愛情が刹那の幸せという歌詞の世界に、どこからしら儚げなものを滲ませる歌唱表現こそは、梓みちよの一期一会の節回しであり、絶妙のブレスが実にたまりませんよ (^^)

ですから、ガット弦のアコースティックギターやハーモニカをメインに用いた森岡賢一郎のアレンジもジャストミートのフォーク色♪♪~♪

あぁ~~、これこそが「歌謡フォーク」のプロトタイプと言うよりも、初期の完成系じゃ~ないでしょうか。

そ~思ってしまえば、弾厚作=加山雄三が自作自演で同時期に発表していた「白い浜」が作者十八番のハワイアン歌謡で、森岡賢一郎のアレンジも、その味わいを優先させたものでありながら、梓みちよのフェロモンをソフトに漂わせる歌唱には、妙にゾクゾクさせられてしまいますよ (^^♪

このあたりはA面曲「赤いつるばら」にも感じられる、梓みちよだけのセクシー衝動とでも申しましょうか、それも彼女の大きな武器(?)なのかもしれませんねぇ~~♪

ということで、「歌謡フォーク」は所謂「フォークブーム」から派生した商業主義の大衆音楽ではありますが、それゆえにアマチュア感覚では作り出しえない魅力が確かにあります。

それを当時は「シャリコマ」なぁ~んて言い表していたので、ちょいと売れたフォークシンガーやグループを軟弱と貶める風潮があり、その良し悪しを二の次にされていたのが、楽曲そのものの楽しみだった様に思いますが、いかがなものでしょう。

個人的には十代の頃、フォークや歌謡フォークをやっている連中を一概に「軟弱」と表向きは言い放っていたサイケおやじではありますが、「歌謡フォーク」は決して嫌いではなく、むしろ……、大好きだったという告白が本日のオチであります。

失礼いたしました <(_ _)>

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好みのツボは何時も変わらず ~ それでも川口雅代が好き

2023-09-04 17:02:36 | ニューミュージック

やさしいAffair / 川口雅代 (FOR LIFE)

音楽を聴き続けていると必然的にというか、自分の好みがパターン化されている事に気がつく場合がありまして、サイケおやじのそんな一例が、1979年にドゥービー・ブラザーズが放った大ヒット「ある愚か者の場合 / What a Fool Believes」で作者たるマイケル・マクドナルドが編み出したとされる、あのリズミックなピアノのリフであります (^^)

いゃ~、これは文章で説明したり、楽譜を掲載しての説明よりも、一度は皆様が耳にしたことがあるはずと決めつけてしまうほどに現代の大衆音楽には馴染み切ったリフでありましょう。

ですから、そのパターンを利用してのパクリ&使い回しの後追い楽曲が夥しく世に出たのも、1980年代前半の流行であり、例えば洋楽であれば、ロビー・デュプリーが 1980年にヒットさせた「ふたりだけの夜 / Steal Away」なんかはモロ過ぎて、笑ってしまうのは、それだけサイケおやじの好みのツボの証明かもしれず、また、我が国においては昭和56(1981)年、河合夕子の「東京チーク・ガール」が、これまた「やってくれた」お好み曲でありましたが、この世の中には、まだまだ……、あるんですよねえ~~♪

そんな中から本日ご紹介させていただくのは、川口雅代が昭和56(1981)年4月に出した掲載シングル盤A面曲「やさしいAffair」でありまして、これは作詞:川野珠音&作曲:川口雅代が書いた、基本は洋楽の影響下にあるニューミュージック歌謡だと思うんですが、そこに船山基紀が附したアレンジが、完全に「ある愚か者の場合 / What a Fool Believes」しているもんですから、たまりません (^^♪

しかも、恣意的とも思えるユーミン調のイントロもニクイばかりですし、キメのパートで冴えまくる前述マイケル・マクドナルドが十八番のパターン、さらにはビーチボーイズ風のコーラスも含めて、これは完全にサイケおやじのツボを直撃というわけなんですが、川口雅代の声質と節回しが、これまたジャストミート♪♪~♪

また、ジャケ写からも一目瞭然、彼女はルックスもイケてますし、もはや完全に都会派ニューミュージックの新星になると思っていたんですが……、実は彼女はルックスの魅力から、最初は女優として芸能界で起用されていたらしく、かなり有名な当時のテレビドラマにも欠かせないポジションで出演していたとかっ!?

残念ながら、サイケおやじは、そのあたりの実情を把握しておりませんので、詳らかな事は知る由もありませんが、そんなこんなの流れからでしょうか、川口雅代の名前は何時しか、レポーターとかバラエティのアシスタント等々の分野で目にするばかり……。

このシングル盤と同時期に制作されたLP「ごあいさつ」も相当に充実していた事を鑑みれば、勿体ないと思うしかありませんが、様々な事情が彼女にはあったんでしょうねぇ……。

ということで、あらためて考えてみれば、この「やさしいAffair」に件のマイケル・マクドナルドっぽさが用いられていなかったとしたら、サイケおやじは川口雅代を知る事がなかったと思えるんですから、それも運否天賦のひとつかもしれません (^^;

最後になりましたが、件の「ある愚か者の場合 / What a Fool Believes」は決してマイケル・マクドナルドが単独で書いた楽曲ではなく、実はケニー・ロギンスとの共作として、既に 1978年
、ケニー・ロギンスのリーダーアルバム「ナイトウォッチ」に収録されており、またアレサ・フランクリンが1980年にカバーヒットさせていたという事実を付記させていただきます。

また、スパイダースが昭和43(1968)年に放った大ヒット「あの時君は若かった」を「ある愚か者の場合 / What a Fool Believes」のリフパターンを入れて演奏する事も可能であり、これはサイケおやじが実践出来ておりますので、皆様も、ぜひっ!

そして自分の好みは、何時だって変わらないというのが、本日の結論というわけです (^^)

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西田佐知子全盛期のシングル盤にハズレ無し!

2023-09-03 17:42:41 | 歌謡曲

夜霧のむこうに c/w 恋は夢いろ / 西田佐知子 (ポリドール)

名曲・名唱、そして多くのヒット曲を出してくれた西田佐知子ですから、必然的に発売されたレコード、殊更シングル盤にはウリのA面に裏のB面も素晴らしいという傑作曲が沢山残されており、本日掲載の1枚も魅力がたっぷり (^^♪

発売されたのは昭和43(1968)年7月ということで、音作り的にも当時流行のエレキ&GSサウンドばかりか、R&Bやイージーリスニング系ジャズ等々、そんなこんなの洋楽志向とムード歌謡の巧みな折衷が企図され、もちろん西田佐知子ならではのアンニュイで絡みつく様な節回しと持ち前のフェロモン&クールな声質との共犯関係(?)が、存分に楽しめるんですねぇ~~♪

それは作詞:三浦やす代&作曲:オダ・マナブ、そして編曲:伊部晴美が提供のA面曲「夜霧のむこうに」から全開で、いきなりイントロから弾むリズムセクションにラテンソウル風なオーケストラサウンドが配置され、それに導かれたキャッチーな曲メロを節回す西田佐知子の絶妙のモタレ歌唱があればそこ、サビでのセルフコーラスパートでのエコーの使い方も強い印象を残しますし、演奏パートでの芸の細かい(?)オカズの用い方、中でもギターやベースは相当に難しいと思うほどなんですが、全体としてはリラックスしたムードが横溢したミディアムテンポのポップス歌謡に仕上がっているのは、正に彼女の全盛期の証明でありましょう (^^♪

ですから、作詞:水木かおる&作编曲:秋本薫が提供のB面曲「恋は夢いろ」が、これまた最高に素晴らしく、それはミディアムアップのジャズロック風味も強いロッキンソウルにして、フックの効いた曲メロにディストーションも程好いエレキギターやラウンジ系のオルガン、キメまくりのリフが用意された演奏パートに臆する事の無い西田佐知子の歌いっぷりは、全く自らの個性に迷いが感じられない、その唯一無二の歌唱姿勢はファンが望むところを見事に演じたものと思うばかりです (^^♪

いゃ~~、やっぱり、西田佐知子は何時だって最高ですねえ~♪

ということで、実は本日、このシングル盤をご紹介したのは、入れてもらっている高齢者バンドで、このB面曲「恋は夢いろ」をやってみるという算段になったからでして、それは新加入の女性ボーカリストが何故か、西田佐知子の物真似が上手いという理由に根差したところです (^^;

もちろん、失礼ながら、歌唱力は本家の足元にも及ばないわけですが、雰囲気と声質の妙は似ているので、面白いかなぁ~~~、なぁ~んていう思惑であります (^^)

ちなみに今月の敬老日、身内だけのミニライブを予定しているので、本日は鋭意練習に勤しみ、楽しませていただきました (^^)

こ~ゆ~休日の過ごし方はサイケおやじにとっては幸福そのものであり、大切にしたいものです。

う~ん、それにしても昭和40年代の歌謡曲って、素敵ではありますが、歌唱&演奏は難しいし、だからこそ、今でも新鮮という思いを強くしているのでした。

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そんなリンダに見つめられ

2023-09-02 16:34:17 | 歌謡曲

やけどしそう / 山本リンダ (キャニオン)

拙ブログにおいて、特段シリーズ化にはしていないものの、一応の吉例「大アップポートレート」のジャケ写として、本日は山本リンダが昭和50(1975)年10月に出したシングル盤の掲載です。

う~ん、やっぱり……、美しさよりも怖さが滲むと思ってしまうのは、サイケおやじだけでしょうか (^^;

そして、作詞:伊藤裕弘&作編曲:馬飼野康二が提供のA面曲「やけどしそう」が、ジャケ写の雰囲気どおりと申しましょうか、アップテンポのアクション系フェロモン歌謡に仕上がっておりまして、まあ……、曲調としては再ブレイクした昭和47(1972)年のメガヒット「どうにもとまらない」から続く一連の挑発エロティック路線を踏襲しているもんですから、やはり……、この時期になっては些かの煮詰まりは隠し様も無く…… (^^;

しかし、だからこその愛着を覚えるファンや歌謡曲愛好者だって、少なからず存在していると思えば、山本リンダの大アップポートレートは実に効果的!?

レコードに針を落とし、彼女に凝視されながら聴く「やけどしそう」の半信半疑な情熱も、すんなり受け入れられてしまうんですが、いかがなものでしょう (^^;

ということで、結論としては、この1枚は完全なる「ジャケ買い」であって、本日まで、サイケおやじの自室の壁にあったブツでして、もちろん「本日まで」と書いたのは、壁飾りの入れ替えを実行中というわけです。

ですから、久方ぶりに針を落としたレコードに対する新鮮な愛着は、なかなか良いもんですねぇ~~♪

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倉田保昭! 衝撃の登場!

2023-09-01 10:52:46 | Movie

闘え!ドラゴン / 子門真人 c/w ロンリー・ドラゴン / 倉田保昭 (ワーナーパイオニア)

映画界の本格アクションスタアとして、倉田保昭は絶対に忘れられません。

実際、「和製ドラゴン」としての登場は如何にも衝撃的であり、その我が国における大ブレイクの端緒は昭和49(1974)年に公開された香港制作のアクション作品「帰ってきたドラゴン」だったんですが、もちろん、これはブルース・リー主演の「燃えよドラゴン」が前年末に公開されるや、忽ちにして爆発的な大ヒット・大ブームを巻き起こした流れを受けての興行でありましたから、そこへ日本人のカンフースタア=倉田保昭が出演しているという話題は沸騰!

ただし、この時点での日本における倉田保昭の知名度は知る人ぞ、知る!?

しかし、封切られた前述「帰ってきたドラゴン」は、ブルース・リャンとの猛烈なカンフーアクションが冴えまくり、正に手に汗握る大興奮の仕上がりでしたから、それこそ、一夜にして倉田保昭は日本中に名前を売ったわけです。

そして当然ながら、日本の映画演劇界からの出演依頼も相当に多かったわけですが、その頃の倉田保昭は香港映画界では悪役として絶大な存在感があり、撮影スケジュールも厳しかった中にあって、それでも我が国の宣弘社が制作したのが、昭和49(1974)年7月から放映された30分枠のテレビドラマ「闘え!ドラゴン(東京12ch)」であり、掲載したのは、その主題歌とラストテーマを収録したシングル盤なんですが、それはそれとして、まずは件のテレビドラマ「闘え!ドラゴン」は、とにかく倉田保昭のカンフーアクション全開を第一義とした作風が当然の狙いであり、それゆえに前述「帰ってきたドラゴン」で共演したブルース・リャン等々の香港スタア俳優、そして我が国からも現役プロレスラーだった羽田光男や伊藤正男、さらには志穂美悦子の主演作「女必殺拳」やテレビ特撮ドラマ「カゲスター」での素敵なパンツ見せでファンを熱くさせた早川絵美の他にも時代劇や特撮ドラマでお馴染みの顔ぶれが続々登場したという人気作でありました。

もちろん、主役・倉田保昭の溌剌としたカンフーアクションは最高の極みなんですが、倉田保昭の凄いところは本人が幼少期から修練を積んでいた空手の有段者であり、加えて柔道や合気道においても段位を持っているという本物の格闘家としての実力があればこそ、アクション演技においては相手に「当てる」「当てない」という所謂殺陣の「お約束」があろうとも、そこでのキレやキメには偽りがありません。

このあたりは、件の「闘え!ドラゴン」が、しっかりとパッケージ化されておりますので、ぜひとも、皆様には、お楽しみいただきたいところです。

ちなみに倉田保昭が香港映画界において確固たる地位を築いたのは、我が国でも一応は役者としての活動はあったものの、それは端役ばかりだったところに香港の映画会社「ショウ・ブラザーズ」のオーディションの話が舞い込み、即合格から単身香港へ!

それが昭和46(1971)年からの伝説のスタートとして、その頃からの出演作が前述した「帰ってきたドラゴン」を筆頭に、後に我が国でも続々と封切られていったわけですが、日本人俳優は基本、当地では悪役であり、それが強ければ強いほど、ラストのカタルシスが大きいというポイントからしても、武道に秀でていた倉田保昭の半端無い強さは、抜群の存在感を発揮していたわけです。

さて、そこで、よ~やく掲載盤のご紹介ということで、まずはA面収録の「闘え!ドラゴン」は作詞:伊上勝&作曲:菊池俊輔が提供したアップテンポのスリリングなアクション歌謡であり、それを歌っているのは説明不要、子門正人ですから、ロッキンソウルなファイト節がハナからケツまで、リスナーをシビレさせてくれるわけですよ (^^♪

実際、サイケおやじは日常生活のおいて、ヘコタレそ~になった時、この「闘え!ドラゴン」のテーマ曲が頭の中に鳴り響く瞬間さえあるほどです (^^♪

そして一方、B面収録の「ロンリー・ドラゴン」は、やはりA面と同じ制作スタッフが提供した番組ラストテーマですから、スローテンポで哀愁に満ちた歌詞の世界と泣きメロが心に染み入る名曲であり、しかも、歌っているのがドラマの主役を演じた倉田保昭ですから、たまりません。

それは正直、決して上手いとは言い難い、「味の世界」の歌唱力で聴かせる仕上がりですから、その朴訥とした歌いっぷりに好き嫌いがあるのは当然だとしても、激しいアクションとスリルに溢れた劇中本篇を堪能した後には、これほどジャストミートするラストテーマは有りますまいっ!

このあたりも、皆様には、ご確認いただきたいところです。

ということで、冒頭で述べたとおり、やはり倉田保昭は世界的なアクションスタアという位置付けが今日では一般的かもしれませんが、もうひとつ、決して忘れてはならないのが俳優としての本質的演技の素晴らしさでしょう。

それは昭和50(1975)年からスタートした人気テレビドラマ「Gメン '75」にレギュラー出演しての草野刑事としての活躍であり、件のドラマが単なる警察アクションというよりは、犯人側の人間模様や被害者夫々の深い事情等々までも遠慮せずに抉り出す作風でしたから、そのハードボイルドでありながら、人情劇をも含む演出の中で、常々アクション第一主義と思われていた倉田保昭が披露した演技は、原田大二郎や岡本富士太、夏木陽介等々の共演者の中にあっても、強い印象を残しているのです。

そのあたりは現在、デアゴスティーニから鋭意復刻中の「Gメン '75」のDVD諸作をご覧くださいませ (^^)

ということで、倉田保昭の偉大さについては、まだまだ語りつくせるものではありませんし、サイケおやじの稚拙な筆では、尚更です <(_ _)>

しかし、倉田保昭の出演作は何れも面白く、香港映画作品においては絶対的な悪役に徹しながら、その強さは半端無く、主人公よりも強烈な印象を残すほどです。

例えば、サモ・ハン・キンポーやジャッキー・チェンと共演した傑作「七福星」では、なんとっ!

大スタアのジャッキー・チェンに勝ってしまうという大暴れ (^^♪

そんなこんなの大活躍は多くの映画で楽しめるわけですが、もうひとつ、これまた大きな功績が自ら設立したアクションクラブにおいて、多くの俊英アクション監督や俳優を育て上げたという、それも古希を過ぎた現在でも元気に活動しておられる倉田保昭の素晴らしい仕事だと思っております。

うむ、ドラゴンの闘いは、今も続いているんですねぇ~~ (^^)

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