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愛国心と靖国参拝⑧ 落石 北朝鮮が愛国心に点火

2006年07月20日 13時46分07秒 | Weblog

小泉さんの靖国参拝は最初、総裁になるための手段でした。
中国などの批判は、そんなに予想していなかったかも知れません。
ところが、中国・韓国から強い批判が出ました。
国民の意見も割れました。
国内では、靖国参拝に反対するという人より、
小泉さんの素直な戦死者への感情、祖先崇拝の感情を
理解するという意見が多かったようです。
また、中国などの批判は内政干渉という声も多かったように思います。

(日本人が宗教と習俗を渾然一体としたものとして考えていること。
また、靖国参拝は、本来、宗教の問題というより、政治問題であるという
認識が弱かったことなど、様々な要因が重なっていると思います)

    


小泉さんは、外国から口を差し挟まれる行動ではないと反論。
中央突破作戦に出て、国民から一定の支持を得ます。
とくに、若い世代の間に、反中国・反韓国感情が強く表れたのは、
経済大国のなかで育った人たちの素直な反応だったのでしょう。
あるいは反日デモを起こした中国は知らず知らずのうちに
日本人の誇りを傷つけていたのかもしれません。
影響にたまりかねた経済界が靖国参拝を批判しても
小泉さんは参拝を続けました。
靖国参拝を支えたひとつの要因は、日本人の心の中で眠っていた
愛国心だったのでしょう。

小泉さんは新しい敵をつくりだしました。中国と韓国という外国です。
そして敵の攻撃を中央突破する作戦を支えたのが、愛国心です。
外国の「敵」は、愛国心に火をつけたようです。

    


 
そして北朝鮮のミサイル発射事件が起りました。
危機が伝えられると、愛国心はますます燃え上がりました。

北朝鮮の拉致問題は、本来、日朝間の友好が進むなかで
解決されるはずでしたが、主に北朝鮮側の事情で、
新しい局面に入りました。
内政の失点を外交で取り返そうという瀬戸際外交。
日本は経済制裁による圧力を強めようとしています。
以前より経済制裁を行いやすい空気が存在しています。
日本国内で北朝鮮は、完全な仮想敵国と化したのです。

国民の目は内政から外交に。その不満も北朝鮮に向けられていきます。
日本外交が、今回、国連安保理の議論のなかで、アメリカよりも
強硬路線を選択したのは、こうした国内での愛国心の支持を
読み取っていたからでしょう。

    


しかし、こうした動きには危険な側面もあることを知っておく必要があります。
国内の空白感、不満は解消するメドは立っていません。
そして外交は必ずしも政治家の思う方向には進みません。
強まる愛国心に押されて外交路線が、さらに強硬なものへと
簡単に転換していく可能性が高まるのです。

                つづく


コメント (3)
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