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私の戦争体験 ⑤ 満州引揚者として

2008年09月11日 14時17分17秒 | 歴史・戦争責任・戦争体験など
 今までは戦争の被害者体験ばかり多く語られました。
大事なことは、日本国及び日本人が加害者であったことが殆ど語られませんでした。被害をうけた他国の恨みは消えることありません。
 それが侵略先の国中で、日本軍の征く総べての所で行われてきたのです。
他国軍のために自分の肉親を犯され殺された人達の気持ちを考えて下さい。
 あなたは、日本人として、米国兵による婦女暴行のニュースを聞いた時の気持ちを思って下さい。戦争は人を狂気にします。今イラク派兵の米軍兵士の振る舞いのニュースを見て下さい。
 日本陸軍は食料の補給を現地調達でする軍隊だったと知りました。実質は略奪をしないと生きて行けない軍隊だったのです。結果は明らかです。
 なぜ戦争に駆り出された何万の兵士の方々が黙していたのでしょうか?
黙していた原因の一つは思い出したくない体験であったことと、ましてや占領下であっては加害者は戦争犯罪人として、処刑される状況にあったことです。
 加えて日本が島国であり、直接被害を受けた国の人々と接触が無かったことです。文字通り井の中の蛙で過ごしてきたのが現在の日本です。
 そして戦後62年が過ぎ、時代の証人の世代の人々は世を去りました。
 この事がすっぽりと欠落して育った人々の世代になった結果今の政治家を含め多くの人達が、あの戦争は何であったかも知らずに愚かにも目先の利益を求めて、何時か来た道を歩んでいるとしか思えません。
 この戦争の総括と清算を怠った代償が此処に現れたと思います。
 総括とは、国として、何故戦争を起こしたのか、戦争で何の過ちを犯したのかを、正確に分析し、失敗は失敗として正しく認め、どうすればその時の問題および困難を正しく乗り越えるべきだったかを検証する事だと思います。
 失敗は実は大変な財産です。
 喧嘩して相手を良く知ると言います。まして戦争は民族対民族です。そこには普段知りえない幾多の知識・情報があります。それを日本民族は生かす機会を失ったと思っています。
 清算とはたとえ負の資産でも、国として明確に認め、国の施策と国民の生活に反映することです。そして後世に歴史として正しく伝えることだと思います。そうでなければ、被害を受けた国々の人人が、今の様に、法律上では国家間で解決済みとされた事でも、国民感情としては納得できないとの訴えが出て来るのは当然です。これではこれから平和国家として生きて行こうにも近隣の諸国からの真の信頼を得られずに寂しい道を歩まなければなりません。現にその兆しは国外旅行した人の話に聞くことが出来ます。
 負債は何らかの形で払わされるものです。今がそうかも知れません。
 日本とは対極にあるのがドイツで占領軍に強いられずに自らの手で徹底的に清算しました。
 ドイツでは戦後生まれの人も教育を受け先の戦争の愚かさを知っています。
 欧州旅行をして判ったことですが、陸続きの大陸には国境は無いも同然で隣国に憎まれては生きて行けないのです。
 今、日本は大変な時期です。為政者は目先の利益のために、国民の知らぬ事を幸いに気がつかぬように目先の些少事を煽り立て、いかにも隣国のミサイルを受けるがごとき宣伝をし、それを理由に国民の為にある憲法を踏み躙り、自分達の憲法を作ろうとしています。(自由民主党新憲法草案参照)
 冷静に考えて下さい。戦争の歴史は自国の利益のために、他国の資源(領土)を求める争いでした。今は、世界は何度かの戦争の経験から、他国領土侵略・領有は害こそあれ何の益も無いことは世界の常識で列国の旧植民地は総て解放されています。
 ましてや、日本は何の資源も持たず侵攻しても労こそ在れ何の益も得られない国です。それを今にも侵攻が有るかのように言い立て防衛に名を借りて憲法を変えようとしています。
 今世界の各地であるのは民族や部族の対立紛争です。これには武力は文字通り無力です。ロシアがアフガニスタンで手を焼き今アメリカがイラクの泥沼にある事を見ても明らかです。

 この文を読まれたあなたに申し上げます。中国全土(含旧満州)南方諸国、諸島、沖縄、東京を始めとする日本全土の大空襲、広島、長崎の原子爆弾、等々で、何十万、何百万もの日本や交戦国各国の尊い命を失った方々を深く想って、今の憲法をよく読んでください、あなたの未来である、孫・子を護って下さい、国民の権利はあっても護らなければ無いのと同じです。
 二度と戦争をしない国 日本にすること、これが真の愛国心では有りませんか。

コメント (6)
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