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 「規制の虜」の復活(3)「海へのだだ漏らし」確信犯!  文科系

2013年07月10日 20時33分29秒 | 国内政治・経済・社会問題
 10日の中日新聞朝刊二面に「福島第一セシウム濃度上昇」という記事があった。「五日に同じ場所で採取した分に比べて、濃度は九十倍近く」という超絶の高濃度に変わったと。朝刊ではさらに、「今のところ、セシウム濃度が急上昇したのは一本の井戸だけ。他でセシウムはほとんど検出されず、ストロンチウムなどベータ線を出す放射性物質だけが検出され続けている」。
 それが夕刊ではこうなったのだ。事態が急で、かつ重大なせいか、今度は一面トップ記事だ。
「規制委は、土が吸着したとされるセシウムの濃度が高い▽3,4号機側でも放射性物質を検出した。▽海水中の汚染も1~4号機の取水口すべてで高い─ことから、東電の説明を疑問視」
 さて、濃度が五日から九日にかけて90倍になって、1本の井戸からだけ漏れていると東電が広報したその直後には、規制委が疑問になって調べたら、1~4号機とも漏れている?!! それもこんな高濃度が!

 この場のこの光景には、既視感がある。2011年5月にこういう拙稿をここに載せたことを思い出したからだ。この時はまだ、犯罪者達がメルトダウンさえ認めていなかった時であった。

【 原発、酷いニュース二つ 文科系  2011年05月13日
 今問題になっている1号機のメルトダウンは、小出裕章氏がずっと繰り返し指摘、警鐘してきたこと。この指摘は、ここでも何回かご紹介した。彼は今でも、1号機について再臨界発生を恐れているはずだ。
 ところが、昨日と今日、あと二つの非常に深刻と思われる記事が、中日新聞に載った。一つは昨日のもので、「高濃度汚染水 再び海に 福島第1 3号機立て坑から」。
 (中略)
 ともあれ今日は、3号機立て坑の高濃度汚染水問題を取り上げたい。漁民たちの遠い将来までがかかった、とても恐ろしい事実が、ここには含まれていると考えるから。
 以前2号機が高濃度汚染水を垂れ流しにしていたと、大問題になったことがある。ところが、その2号機の垂れ流し目視点検が、4月20日で打ち切りになったのだという。そして酷いことに、こんなことが書いてあるではないか。
 『福島第1原発3号機から11日、高濃度の放射能に汚染された水が海に流出していることが分かり、ほぼ同じ状況で流出した2号機の二の舞となった』
 『11日昼に作業員がこの立て坑に水が流れ込んでいるのを見つけた。水位は上がっておらず、近くの海に漏れ出していると判断した』
 そして、今回の何よりも唖然とした話が、こうだ。
『3号機の立て坑は開口部にがれきが積み重なった状態で、11日に取り除くまでそもそも目視確認を一度もしていなかったことも分かった』

 3号機って、恐ろしいモックス燃料を使ったものではなかったか。だから近寄れなかった、だから目視もできなかったと、そんな疑念さえ湧いてくる。それにしても、漏れ始めたのはいつのこと? 3月からずっと垂れ流しだったのだろうが、大変なことだと思う。こんな重大なこと、なぜロボットを使うかなにかしてでも、至急に確認しなかったのか。半減期が恐ろしく長く、かつ透過力が強い放射性物質だったかで、海、漁民への影響は計り知れないと思うのだが。

 東電の事故処理作業はもう、伏魔殿というしかない。今後も何が出てくるか分からなくって、恐ろしい。国民を何だと思っているのか! 】

東電って、一体どういう会社なのだろう。よほど政府・官僚達に甘やかされてきたとしか思えないのである。操業停止になっている漁民の方々のことを、一体どう考えているのだろうか。

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 今、民主党政権発足時を振り返る(後編の②)  文科系

2013年07月10日 14時06分58秒 | 国内政治・経済・社会問題
①検察審は法原理的に疑問  2010年12月01日
②日本記者クラブ、この暗黒の権力者(前後編)  2010年12月29,30日
③ニューヨークタイムズも「小沢国策捜査」と  2010年12月31日
④忘れまい、村木厚子冤罪事件の「国策」性  2011年01月02日
⑤転変の重要官僚が語る「官の巻き返し」(前後編) 2011年01月04,05日
⑥改めて、「検察、もう一つの暴行!」  2011年01月11日
⑦ウィキリークス(15) 官僚「核密約」でも、売国  2011年05月07日
⑧ウイクリークス(16) 「自治共和国・官僚」   2011年05月09日
⑨保安院の大罪(13)「官僚」は大暴力制度?  2011年06月26日
⑩保安院の大罪(24) 「体制側にも大亀裂」①②  2011年07月21日
⑪官僚主権国家 民主党政権へのやり口を振り返って  2011年12月29日

①は、裁判所や検察がこんな風に国会議員を裁くことが出来るなら、国権の最高機関の動向まで左右できることになるからその独裁国家と一緒だという議論を提起させていただいた。
②日本記者クラブ、この暗黒の権力者(前後編)
 政治に関わる記者クラブというものがいかに官僚のスピーカー、世論操作に徹した、偏向しかつ閉鎖的な世界であるかがわかる。記者クラブがあるから官僚独裁が可能であったとさえ見てもよいと思う。

③ニューヨークタイムズも「小沢国策捜査」
 この記事を紹介した僕の書き出しはこうだ。
『ここに、米ニューヨークタイムズの東京支局長である記者が、「小沢潰しは、官僚マスコミ連合軍による国策捜査である」旨の記事を書いていました。それも既に、民主党政権発足前の去年5月に書いていたのだから、驚きです。この国策捜査、その後はもっともっと執拗にだらだらと続いています。この動向が、民主党マニュフェストの勢いを弱める方向に働いていることも明らか。
 既に、裁判で決着がついた事件であって、推定無罪よりももっとハッキリした無罪になっている事件です。第五検察審査会なるものをめぐっても、怪しげな動きばかりで、それこそ情報公開して欲しいものと思わざるを得ません』
 そして、この記事自身の書き出しは、
『 東京検察官が3月に次期総理候補の野党党首小沢一郎の秘書を逮捕したとき、次期選挙で敗北するのが確実視されていた自由民主党 を延命させるかのごとく、民主党にダメージを与えるスキャンダルを誘発させた。多くの日本人が権力の不正行使に抗議したが、大手新聞社やテレビの報道が国民の真の声を覆い隠してしまった』
 さらに記事文中には、
『米国でも、どこでも、ニュースメディアは政府に近すぎるとの似たような批判に直面しているが、問題は日本でより大きなものとなっている。政府との居心地のいい絆が、「記者クラブ」という仕組みをつくり、一般に、大手メディアのメンバーだけが出入りできるようになっている。
 このシステムが、大手報道機関に政府報道を鵜呑みにした記事をかかせることにつながると、長い間批判されている。ジャーナリスト達は、「記者クラブ」にかかわらず、独立性を保っているといっているが、情報へのアクセスを失うことを脅しに、時々、政府寄りの記事を強制して書かせられているとも言われている。
先月、日本の大きな全国紙に比べて小さな日刊紙であるが、しばしば全国紙より政府に批判的である報道で知られている東京新聞 は、小沢氏に献金した同じ会社から寄付を受け取った与党議員についての調査の記事を載せた後、3週間、東京検察官と話すのを禁止された。』

④忘れまい、村木厚子冤罪事件の「国策」性  2011年01月02日
この異常な事件は「民主党シフト」、「小沢喚問」と同根のものである。この事件が初めに新聞に載った時、「政治案件」の語が紙面に躍り上がり、政治家の介在が、具体的には民主党副代表・石井一氏の名前が騒がれた。石井氏が村木氏を強引に動かして莫大な郵便料金詐欺を仲介したものという構図を、マスコミも書きたてていたはずなのである(なお、この詐欺事件は実際にあったものだ)。検察がマスコミを虚報で躍らせた責任は? 検察情報を鵜呑みにしたマスコミの「酷い書き方」、名誉毀損はそもそも一体どうなるのか。

⑤転変の重要官僚が語る「官の巻き返し」(前後編) 2011年01月04,05日
 この記事の僕としての書き出し。
『時事ドットコムに、興味深い記事をみつけました。題して、【改革派官僚に聞く『やりたい放題の「官の巻き返し」を憂う』】。野党が、民主党の官僚改革後退を批判すべく政府参考人として臨時国会に出席させた古賀茂明氏のことです。鳩山民主党がその出発に当たって彼を重用しようとしたが、一昨年の12月に仙石大臣に更迭されたという問題の人物です』
 民主党政権は、この人物を初め重用し、後に疎外した。ここに政権の変質を見るというのも興味深いことだ。古賀はこんなことを語っている。
『 古賀 民主党は政治主導のあり方について、2つのミスを犯したと思います。ひとつは総理主導を打ち出せなかったことです。
 憲法では、行政権は内閣に属すると規定されています。官僚はこれを「行政権は内閣にあるのであって、総理にあるのではない」「各省の事務を実施する権限は個々の大臣にあるのであって、総理にはない」と解釈します。これなら大臣ひとりコントロールしていれば行政の実権を握れるし、総理の“勝手なマネ”を抑止することができるからです。
 しかし、総理には大臣を任免できるという強い権限があるのです。方針に従わない大臣は罷免して自らが兼任するということも可能です。要は、総理の決意次第で、行政全般を動かすことができるのです。
 では、現実はどうだったでしょうか。長妻昭前厚生労働相のケースを見てみましょう。長妻さんはマニフェストに掲げたことを忠実に実現しようとしました。その一環として、役所の人事にも手を入れようとしたのです。大臣が仕事の目標を示し、それが達成できたか否かで信賞必罰を行なおうとした。天下りはまかりならんと宣言し、独法の役員を公募して、そこに官僚が応募してくると「これは天下り同然ではないか。ダメだ」と蹴飛ばし……。そういうことをひとりでやっていたのです。』

『 古賀 民主党は政治主導を掲げて勇躍、役所に乗り込んだものの、本気で官僚と対峙した大臣はサボタージュに遭って仕事が前に進まなくなった。長妻さんと厚労省がその典型です。しかし、役人を排除しては何もできず、長妻さんにいたってはその結果、更迭されるはめになりました。
大臣も、役所の振り付けどおりにしていれば、気分がいいうえに間違いを犯さずに済みます。仮にミスをしても弥縫策や善後策を官僚が講じてくれます。反対に、振り付けにないことをすると、長妻さんのようにサボタージュに遭う。なんとも怖い話です。繰り返しになりますが、鳩山総理、菅総理はやはり長妻さんを助けるべきでした。(中略)』

(続く) 注 前回で終わる予定でしたが、後編が3回めまで続くことになりました。
コメント (2)
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