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新聞の片隅に載ったニュースから(101)   大西五郎

2013年07月22日 09時04分51秒 | Weblog
大阪府警が誤認逮捕 堺の窃事件 防犯カメラ時刻誤る (2013.7.21 朝日新聞)

 堺市内で1月に起きた窃盗事件で、大阪府警北堺署が逮捕した男性会社員(42)を、大阪地検堺支部が事件に無関係だったとして釈放したことがわかった。犯行を裏付ける有力な物とした防犯カメラの時刻が正しく設定されていなかったといい、男性のアリバイが確認された。
 男性は85日間、拘留された。検察側は今後、起訴を取り消すか、公判で無罪判決を求めるか検討する。府警幹部は「時刻について標準時とすりあわせる基本が欠けた。きわめてずさんな捜査といわざるをえない」と話し、誤認逮捕の原因を調査するとともに、改めて窃盗の捜査を続けている。
 捜査関係者や弁護側によると、事件は1月12~13日に発生。堺市北区のコインパーキングの乗用車から給油用カードが盗まれ、13日朝、堺市西区のガソリンスタンドでの給油(25㍑、約3500分)で使われた。
 北堺署は、販売記録から犯行時刻を13日午前5時39分と断定。防犯カメラに給油する姿が映っていた男性を4月24日、給油カードの窃盗容疑で逮捕し、5月15日、カードを使ってガソリンを盗んだとして再逮捕した。堺支部は6月、ガソリンを盗んだ罪で起訴した。
 しかし男性は「身に覚えがない」などと一貫して否認。弁護人が調べたところ、犯行時刻とされた1分後に、ガソリンスタンドから約6・4㌔離れ高速道路の入り口を通過したETCの記録が見つかった。
 指摘を受けた府警が改めて調べたところ、府警が有力な証拠とみた付近の防犯カメラの時刻設定が間違っていたことが判明。弁護側によると、カメラが正しい時刻より約8~9分進んでおり、男性は、犯行時刻の5分ほど前の午前5時34分ごろ給油していたことがわかった。
 堺支部は今月17日、男性は無実の可能性が高いとして公判日の取り消しを請求。男性の拘留も取り消され、男性は釈放された。
 弁護人の赤堀順一郎弁護士によると、男性は85日間の拘束で会社も休職を余儀なくされ、物
理的、精神的に回復しがたい不利益を被ったといい、公訴取り消しではなく、きっちりと裁判を開いて無罪を言い渡すべきだ」と捜査を厳しく批判した。(弁護人の話一部を省略)
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 名古屋でも名東区のリサイクルショップから高級ギターが盗まれた事件で、防犯カメラに映っていた男に良く似た男性が逮捕され、その男性が犯行が行われた時間帯には勤め先の千種区の美容院にいたこといがわかり、釈放されるという事件がありました。(「新聞の片隅に載ったニュースから」№88参照)
 防犯カメラの映像を得たとして基本的な捜査(アリバイの有無を確かめる)をせずに、安易に犯人と断定しましたが、本人の言い分を聴いてガソリンスタンドを出てからの行動を検証すれば、防犯カメラに刻まれた給油の時刻から1分後に高速道路の入口まで行くことはできないことは容易に分かったはずです。
 防犯カメラは正確に記録するという一種の機械信仰のようなものが警察にあって、機械に頼って人間が行うべきことをしなかったという点で名古屋の事件と一緒です。防犯カメラの時刻設定
が間違っていることがあるということも覚えておきましょう。
                                       大西 五郎
コメント (2)
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