世界のサッカークラブが何十万あるか知らないが、その頂点を決める世界クラブカップ決勝戦が日本時間の明日行われる。ヨーロッパチャンピオン・クラブのリバプールと、南米チャンピオン・フラメンゴの間で。フラメンゴは日本にとってはジーコのチームとして有名で、このジーコの時代には同じこのカップを獲ったことがあるのだ。この二チームの決勝戦について、こんな朗報も入った。
『日本時間22日午前2時から日本テレビ系で生中継される』
さて、日本代表の南野拓実がこのリバプールに行くことに決まった。この機会にこそ、リバプールの強さをもう一度説明してみたい。攻撃ばかりを観る日本サッカー観では、このチームの強さが分からないからである。かと言って、守備ばかりを観るサッカー観でもこの強さは分からないのだし、さらに堅守速攻などと言うすでに古くなった概念で捉えられるチームでもない。堅守速攻の世界一名監督と言われたモウリーニョがどんどん勝てなくなって来たのが、その証拠だ。
2013年イングランド優勝後のマンチェスター・ユナイテッド(香川がいたチームだ)は、翌14年にファーガソンが退いてから、現在までずっと坂道を転げ落ちるように凋落していく。その間に名監督モウリーニョを呼んでも立て直すことが出来なかった。他方、15年にクロップを招いたリバプールは、年々順位を上げて、今年とうとうCL優勝にまで上り詰めたのである。
このことが示す事実は誰にでも分かりやすいものだろう。つまり、世界サッカーが激しく換わったということである。換えたのは、間違いなくクロップ自身。その中身が守備即攻撃、攻撃即守備というゲーゲンプレスだったと、これが僕の言い続けてきたことだ。その中身がまず、日本でもこういう表現で表されるものである。
「攻撃的・組織的守備」、「攻から守への速い転換」、「(香川のように)全力で走りながらトラップやワンタッチパスその他が出来る技術」、「コンパクト、特に高位コンパクト」、「守備に走れないFWは使えない」などなど・・・。
その後の世界サッカーは、イングランドがダントツの強者になっていく。イタリアが落ち、ここのところスペインも落ちてきた。イングランドの方は、CLもELも、決勝がイングランド同士という勢いである。グアルディオラもこれを見越してきたように、というよりもクロップを追いかけるようにして、その1年後にイングランドに来たものだ。
僕は、だからこそ言いたい。イングランドのこの強化からこそ、他は学ぶべきなのだと。世界の名選手が集まっているというのは結果であって、真の原因ではない。クロップとペップに続いて、トットナムも後を追うようにして強くなったから今の隆盛があり、弱かったリバプールも強くなったからこそここに名選手が集まるようになったのだ。例えば、マネもサラーも、前チームではこれほどの選手ではなく、リバプールに来て輝いたのである。世界の名選手は、CLで勝てるチーム、リーグにあつまるのである。
さて、クロップの強さの秘密は今でもそのゲーゲンプレスにある。そのゲーゲンプレスとは、こういうものだ。
「敵陣に攻め入った身方ボールを敵が奪って攻撃に転じた瞬間こそ、そのボールを身方が奪い返せるなら、『ゲーム中最大の得点チャンスが生まれる』。ということから、奪い返せる組織を常に意識しつつ敵陣に攻め入っていくやり方」
つまり、ゲーゲンプレスとはプレスという守備用語を使いながらも、実は得点術なのである。それが攻守を分けて考える日本人には、どうしても分からない。攻撃というと繋ぎ(であって、その典型監督がグアルディオラであるとか?)、守備というとプレスと分けてしか考えられないからである。
リバプールを観る時は、とにかくここを観よう。敵陣になるべく近い高い位置でどう敵ボールを潰すか。そこから、どう攻撃に転じるか。
『日本時間22日午前2時から日本テレビ系で生中継される』
さて、日本代表の南野拓実がこのリバプールに行くことに決まった。この機会にこそ、リバプールの強さをもう一度説明してみたい。攻撃ばかりを観る日本サッカー観では、このチームの強さが分からないからである。かと言って、守備ばかりを観るサッカー観でもこの強さは分からないのだし、さらに堅守速攻などと言うすでに古くなった概念で捉えられるチームでもない。堅守速攻の世界一名監督と言われたモウリーニョがどんどん勝てなくなって来たのが、その証拠だ。
2013年イングランド優勝後のマンチェスター・ユナイテッド(香川がいたチームだ)は、翌14年にファーガソンが退いてから、現在までずっと坂道を転げ落ちるように凋落していく。その間に名監督モウリーニョを呼んでも立て直すことが出来なかった。他方、15年にクロップを招いたリバプールは、年々順位を上げて、今年とうとうCL優勝にまで上り詰めたのである。
このことが示す事実は誰にでも分かりやすいものだろう。つまり、世界サッカーが激しく換わったということである。換えたのは、間違いなくクロップ自身。その中身が守備即攻撃、攻撃即守備というゲーゲンプレスだったと、これが僕の言い続けてきたことだ。その中身がまず、日本でもこういう表現で表されるものである。
「攻撃的・組織的守備」、「攻から守への速い転換」、「(香川のように)全力で走りながらトラップやワンタッチパスその他が出来る技術」、「コンパクト、特に高位コンパクト」、「守備に走れないFWは使えない」などなど・・・。
その後の世界サッカーは、イングランドがダントツの強者になっていく。イタリアが落ち、ここのところスペインも落ちてきた。イングランドの方は、CLもELも、決勝がイングランド同士という勢いである。グアルディオラもこれを見越してきたように、というよりもクロップを追いかけるようにして、その1年後にイングランドに来たものだ。
僕は、だからこそ言いたい。イングランドのこの強化からこそ、他は学ぶべきなのだと。世界の名選手が集まっているというのは結果であって、真の原因ではない。クロップとペップに続いて、トットナムも後を追うようにして強くなったから今の隆盛があり、弱かったリバプールも強くなったからこそここに名選手が集まるようになったのだ。例えば、マネもサラーも、前チームではこれほどの選手ではなく、リバプールに来て輝いたのである。世界の名選手は、CLで勝てるチーム、リーグにあつまるのである。
さて、クロップの強さの秘密は今でもそのゲーゲンプレスにある。そのゲーゲンプレスとは、こういうものだ。
「敵陣に攻め入った身方ボールを敵が奪って攻撃に転じた瞬間こそ、そのボールを身方が奪い返せるなら、『ゲーム中最大の得点チャンスが生まれる』。ということから、奪い返せる組織を常に意識しつつ敵陣に攻め入っていくやり方」
つまり、ゲーゲンプレスとはプレスという守備用語を使いながらも、実は得点術なのである。それが攻守を分けて考える日本人には、どうしても分からない。攻撃というと繋ぎ(であって、その典型監督がグアルディオラであるとか?)、守備というとプレスと分けてしか考えられないからである。
リバプールを観る時は、とにかくここを観よう。敵陣になるべく近い高い位置でどう敵ボールを潰すか。そこから、どう攻撃に転じるか。