イランの報復ミサイル被害でも両国マスコミ報道の食い違いがあったが、もう一つイラン関連で重大な食い違いが起こっている。10日夕刊によれば、ウクライナの旅客機墜落事件をアメリカはイランの報復ミサイルが原因だと、以下のように言い始めている。その際日本マスコミがいつもアメリカのニュースを第一に大きく掲げるが、これは昨今疑問に思わざるを得ない。だって、地球の裏側の中東に56,000だかの軍隊を送り込んで勝手な暴力三昧。その上、こんな乱暴狼藉を働くなら出て行ってくれと今回イラク国会決議が出ると、直前のエントリーのように暴力団のような脅しを掛ける始末! これをおかしいとマスコミが考えないのが不思議で仕方ない。
ちなみに新たな食い違いはこれだ。テヘラン空港近くで「墜落」したウクライナ機を、アメリカは早速こう発表した。
「イランの報復ミサイル2発が当たった可能性がある」
対するイランはすぐに こう応えている。
「ミサイル攻撃なら、飛行機は空中で爆発している。墜落は技術的な問題だろう。合同調査団を作って『墜落した』原因をウクライナとともに究明していくよう申し入れた」
一方はワシントン発の記事、他方はうんと小さい「テヘラン発」の記事である。なお、公器としての新聞報道は、当該国の政権がその国に近いか否かで報道の差をつけるのは誤ったやり方ではないか。今のアメリカ・トランプのイラク政府に対する恫喝は目に余るものがある。元はといえば、国連の制止を振り切ってイラク戦争に踏み切り、この国を滅ぼして自分らの都合が良い政権を作り上げた上に、その政権にさえ「イラクでのスレイマニ殺害はイラク国権の無視である。米軍撤去を要求する」と出された国会決議であったはずだ。