サッカー外信報道がねじ曲がりすぎている。まるでバラエティー番組のように、「本田・・・」、「久保建英・・・」ばかり。この間にあった37歳長谷部キャプテンのフランクフルトが成し遂げた世界王者バイエルンからの2対1勝利などは、どこからも聞こえてこないのである。
フランクフルトは、20日にあったこのゲームで4連勝、11戦無敗の勝ち点差3位で、チャンピオンズリーグ出場を視野に収めた。37歳の長谷部がリベロからボランチに戻ったとたんのこの好調なのである。しかもこのバイエルン戦は、同僚で2シャドーの一人鎌田大地が1得点を挙げ、もう1得点にも絡んだのだった。これがどうして日本でニュースにならないのか。ある外信報道では、長谷部の活躍がこんなふうに描かれていたのである。
『今の長谷部は相手のフィジカルコンタクトに一切怯まない。体をぶつけられても保持したボールを体軸の中心に置けるし、たとえ体勢を崩されてもパス精度を落とさずに味方へボールを受け渡せる。おそらく今の長谷部のプレー強度の高さはリベロでのプレーによって培われたのだろう。最終局面でデュエルに挑んだ経験は確かに息づき、ミッドフィルダーとしての長谷部誠を格段にレベルアップさせている。』
この所の世界クラブ王者・バイエルンの大男達相手にこう描かれる長谷部は、もはや世界最先端強豪中盤選手である。こんな長谷部誠描写を前にした時、「身体がない日本人は、技術で勝負」などとトロいことを言っていた評論家など消えるが良いのである。今のサッカーは攻守含めて格闘技。そして日本人も十分すぎるほどに闘えるのである。長谷部が日本人に示してくれたのは、そういうことだった。宇佐美が使われなかったことや、今久保が使われないのも、守備に弱いからともうはっきりしている。つまり、現代サッカーに関して勘違いをしていた。