九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

専らさんへ『バブルは3年に一度生成し、弾ける』  文科系

2014年11月06日 20時20分29秒 | Weblog
 ご質問の表題の言葉を語ったその学者というのは、アメリカのローレンス・サマーズ元財務長官です。経済学者で、マサチューセッツ工科大学の教授だった。財務長官の後はハーバード大学の学長ですから、とても有名な人ですよね。問題の彼の言葉は、前に述べた通りこういうもの。
『バブルは3年に一度生成し、弾ける』(サマーズ元米財務長官)
 10月26日のエントリーに書いてありますから、前後関係を含めて、よーく読んで下さい。
 ところで専らさん、「その学者は誰?」という質問には上のようにあっさり応えられますが、僕のコメントの他の部分に全く言及がないのはどうしてですか? 

 他にも、こんなことを語る「有名な学者」もいますね。こういう問題は相場師のようなミクロ経済の人では全くダメで、マクロ経済の人でなければいけない。
『実際。リーマンショックとほぼ同じ時期、2008年9月に発表されたIMF(国際通貨基金)の一調査によれば、1970年から2007年までの38年間に、208カ国で通貨危機が、124カ国で銀行危機が、63カ国で国家債務危機が発生しています。金融危機は、先進国、新興工業国、開発途上国を問わず、アジア、ヨーロッパ、南北アメリカ、アフリカを問わず起こっていたのです。これに対し、第二次世界大戦以前の時期には、国際金融危機や大規模な一国金融危機はほとんど発生していません。第二次大戦後に限れば、金融危機は1970年以降の現象だったのです』(伊藤正直東京大学大学院経済学研究科教授「金融危機は再びやってくる」)
 これらの通貨危機とか、国家債務危機とかは、「過大評価されている市場」で空売りを狙うもの。1999年のヘッジファンド世界大会である投資家がこんな発言をしています。
「世界中を見渡せば、過大評価されている市場がどこかにあります。そこが私たちのおもちゃになるんです」
 まー、誰でもお金持ちに見せたいということでしょう。その方が見かけの信用で金も集まるから。
 
『リスク回避のために高度な金融デリバティブ商品をつくるほど、バブルが崩壊すると、膨大な国家信用に依存することなしにシステムを維持できなくなってしまう。結局のところ、市場原理を徹底する金融自由化は、世界の名だたる金融機関が国有化されたり、公的資金による救済を受けたりする結果に帰結してしまった。もはや経済学主流は、こういう事態を全く説明できない』(金子勝慶応大学経済学部教授「脱『世界同時不況』」)
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「よたよたランナーの手記」(77) 低速を、長く!   文科系

2014年11月06日 09時22分47秒 | 文芸作品
 再度、お願い。苦労しなくとも自然に書ける生活随筆・ここではバラエティーのようなものをしばらく書いていきますから、本論らしきものは他の方々にお願いします。

 2日に9.3キロ、4日に8.8キロ、そして翌5日に70分少々で10.3キロと走った。4日に続く5日は、疲れを感じたらすぐに止める積もりで多少の不安を抱えつつジムへ赴いたのだが、これくらいなら何ともないと分かった。10キロ時近くの速度を長く走るのでなければ、つまり基本9キロ時までに留めておくのであれば、今の僕に疲れは出ないらしい。「LSD(ロング・スロウ・ディスタンス)」と言って、長い時間、ゆっくりと、距離を走る練習なら、人がただ歩くのと同じで毎日できると分かったわけであって、またまた喜んで帰ってきたもの。そしてまた、このLSDが、心肺機能のトレーニングとしては最も効果的とされているのだ。さらにまた、このスピードなら15キロ走っても毎日できそうだと感じていた。これらすべて、アキレス腱痛が治ったからできたことであって、あれ以来良いことばかり続いている。苦労して脚を鍛えたしな-。

 秋真っ盛りの中を、どこか里山へサイクリングに出かけたいと、地図とにらめっこしている。足助でも、自転車ならスイスイ行けるはずだし。香嵐渓の奥の神越渓谷もいいなーとか。
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沖縄知事選挙・琉球日報より    らくせき

2014年11月05日 09時44分36秒 | Weblog
県知事選(16日投開票)が10月30日に告示されたことを受け、琉球新報社と沖縄テレビ放送は1、2の両日、県内全域の有権者を対象に電話世論調査を合同で実施し、選挙戦の序盤情勢を探った。
調査結果に本紙の取材を加味すると、無所属新人の翁長雄志氏(64)が先行し、無所属現職の仲井真弘多氏(75)=自民推薦=が追っている。これに無所属新人の下地幹郎氏(53)と、無所属新人の喜納昌吉氏(66)が続いている。
まだ2割以上が投票先を決めていない。同日選の那覇市長選や県議補選、那覇市議補選はまだ告示されておらず、今後の展開は流動的だ。

地域別では那覇市や北部、中部、南部、八重山で翁長氏が先行し、仲井真氏が追っている。宮古は仲井真氏、下地氏が競り合い、翁長氏が後を追う展開だ。喜納氏はまだ支持が広がっていない。

支持政党別に見ると、自民支持層は6割以上が仲井真氏、2割弱が翁長氏を支持している。翁長氏は社民、共産、社大などの票を9割近く固めた。自主投票となった公明と民主の支持層から多くが翁長氏に流れているもようだが、公明支持者などでは態度未定が3割いる。

 翁長氏は無党派層からも多くの支持を得て、仲井真、下地氏が追っているが、同じく2割以上は態度を決めておらず、今後の情勢を左右しそうだ。

仲井真さんが強いようですね。
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村上春樹のインタビュー   らくせき

2014年11月05日 09時39分47秒 | Weblog
毎日新聞のインタビューを中央日報が紹介。それをブログに紹介します 。

                

村上春樹は3日、毎日新聞とのインタビューで、「日本の抱える問題に、共通して自己責任の回避があると感じる」と述べた。「1945年の終戦に関しても2011年の福島第1原発事故に関しても、誰も本当には責任を取っていないという気がする」ということだ。来年の終戦70周年を控え、近代日本の戦争を小説で扱った作家の考えを尋ねた質問の返答でだ。

村上春樹は「終戦後、悪かったのは軍閥で、天皇もいいように利用され、国民もみんなだまされて、ひどい目にあったという考えがある」とし「結局、誰も悪くないということになってしまった」と述べた。日本人が自ら犠牲者であり被害者という誤った認識の中にいるという説明だ。

村上春樹は「(日本が起こした戦争に)中国人も韓国人も怒っているが、日本人には自分たちが加害者でもあったという発想が基本的に希薄だし、その傾向はますます強くなっているように思う」と付け加えた。

福島原発事故にしても「誰が加害者であるかということが真剣には追及されていない」と指摘した。村上春樹は「加害者と被害者が入り乱れているということはあるが、このままでいけば『地震と津波が最大の加害者で、あとはみんな被害者だった』みたいなことで収まってしまいかねない」と懸念を表した。


                 

まっとうな感覚ですね。
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「よたよたランナーの手記」(76) 適正ピッチ数  文科系

2014年11月05日 06時22分17秒 | 文芸作品
 4日のトレーニングで驚いたことがあった。ピッチ数を変えるだけで、同じ10キロ時というスピードでも心拍数が激変するのである。4日の僕の場合は、こうだった。時速10キロを1分に160歩で走ると155になる心拍数が、170歩に換えてみたら145に下がったのである。これは、心拍数に縛られる老人ランナーとしては、凄く大切な知識ではないだろうか。心拍155というのを長く続けたら危険かも知れない人でも、145なら十分にその速度を継続常用できるからである。そして、これは、僕の場合で言えばこういうことになる。時速10キロで十分走り続けられるということになるのだ。さらに、僕の継続できる常用心拍数として155までなら余裕だと体験してきたから、今の身体のままでも、もっともっと速度が上げられるという見通しが出てきた、と。

 こうして、かなり励まされる資料、知恵を手に入れられたと、ちょっと興奮している。8~9日と連れ合いが旅行不在になることでもあるし、なんか愛車・パナソニック・プレステージ(デュラエース・フルセットの1997年製)にまたがって、宿を定めぬ遠出にでも思いっ切り出かけたくなってきたな。里山の秋は真っ盛りだろうし! 
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「よたよたランナーの手記」(75) 復活の続き  文科系

2014年11月04日 03時17分20秒 | 文芸作品
 (苦労しなくとも自然に書ける生活随筆・ここではバラエティーのようなものをしばらく書いていきますから、本論らしきものは他の方にお願いします。
 なお、病気で伏していた友人の管理人さんがやっととうとう本を読めるようになったと聞いて、嬉しくて仕方ない。なんとか、ここにも書けるようになるように養生して欲しいと、期待をお伝えしたところだ。この歳になると学生時代からの親友はかけがえのないものだと、そう痛感するのである。まして、両者が独身時代に今の配偶者ぐるみでダブルデイトなども重ねて、つきあった仲であれば・・・。)


 30分×2回の走行距離で言って、5月5日以来の9キロ台が出せた。30日に各4.5キロ、4.7キロの合計9.2キロまで行った。いろんな故障、事故、病気と連続したそれ以前の走りが戻ったと22日付けで実証できて8.9キロ走り、さらにその上へと戻ったのである。以前の9.2キロ以上と言えば、故障前の今年5月5日。この日の9.6キロ以降初めてのことになる。こういう現在において今後のために何よりも肝心な心拍数も、9キロ時で145以下、10キロ時で155以下とほぼ安定しつつ、下がってきた。これが、心臓病カテーテル手術歴がある僕にとっては、何より嬉しい身体情報なのである。10キロ時の心拍数が150前後からほとんど大きく上がらなければ、このスピードで走り続けられるのである。年齢相当の最高心拍数が確か「220ー年齢」と言われているはずだからだ。
 そしてさて、10年のこの手術以来30分×2回の最長記録は、何度も書いたように本年3月15日の9.85キロなのだから、そろそろこれを越せないかなと意識して走り始められる。そういう領域にまでついに漕ぎ着けたということで、嬉しくて仕方ない。

 さて、31日に上のように書いておいたのだが、11月1日には1日置いてジムへ。9.3キロまで行けた。つまり、1時間走の距離が100メートル伸びた。ただ、30日の9.2キロをちょっとは伸ばしたいと無理したのは明らかで、途中で正直言って疲れを痛感しながら走っていた。この日から1日置いた本日3日、右アキレス腱周辺を触ると軽い痛みも感じられる。やはり、自分現在の最高速度近くを持続して1日置きで9キロを走るというのは、無理しすぎということだろう。でも、これで、5月5日の9.6キロまで、あと300メートルと迫って来たわけだ。その上は4月27日の9.7キロで、これ以上は3月15日の9.85キロとなる。つまり、手術前後からのここ6年ほどで30分×2の最長距離9.85キロまで、あと550メートルと迫って来たわけだ。こういう30日と1日があったから、以降ずっと、ちょっと興奮している。あと550メートル伸ばせるだろうか。

 時速10キロというと今は好調時の心拍155,不調時では165近くにもなる。心拍165と言えば、普通なら55歳の人の最高限度心拍数ということだ。トレーニングとは、同じ速度の心拍数を下げるべく励むものだが、僕に時速10キロが心拍155ほどで安定する日は来るのだろうか。死にそうな顔でなく、息も安定した程度の走りで距離が伸びていく実績を日毎鮮やかに重ねていくことしか、道はないのである。9.85キロが可能かどうか全く分からないが、とにかく努力はしていきたい。こういう目標を立てて励むのは、僕には本当に楽しいことなのだ。青年時代から根っからのスポーツ好きとは、こういうものなのであろう。

 それと、この頃思うことなのだが、もう一度テニスをしようかなという気になってきた。今なら往時のようにもう無理して走るということはないだろうし、などと。
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聖戦さんに、馬鹿馬鹿しいけど!  文科系

2014年11月03日 16時26分29秒 | Weblog
 聖戦さんとやらに出したコメントを格上げして、エントリーにも載せておく。

【 馬鹿馬鹿しいけど! (文科系)2014-11-03 16:20:57

①まず、この二つの文章の整合性いかに?

『さて、少し話は変わるけど、私なんかはあの当時の人たちが敢然と戦ってくれたことに対して感謝しかない。あの時おじけづいて戦っていなかったら、かなりの確率で日本も他の多くのアジア諸国同様欧米列強の植民地となっていただろう。』

『昨日からの私の書き込みをもう一度精読してみたまえ。そこには「日本が戦ったおかげで欧米列強をアジアから追い出すことができたんだよなあ」という趣旨のことも「日本が勝てなくて残念だ」という内容のことも書いていない。もう一度よく読んでほしい』

②二つ目はこの文章

『「言語を絶する非道=女狩り・娘狩りが日本軍によって半島の各地で行われていたというのなら、なぜ朝鮮人全員が決起しなかったのか?」←ちゃんと答えてくれよ。わからないなら中日新聞でも東京新聞でもいいから電話して聞いてみてくれよ』

僕がここまで書いてきた慰安婦問題は、こういう論理である。
 だからこそ僕は、朝鮮を40年かかって日本が占領し、その後植民地にしたこと、その間70年ほどに東学党の反乱鎮圧などなどを通じて無数の人々を殺してきたことなどなどを書いてきた。大きな対日本反乱者用刑務所まで作られたほどだ。つまり、決起などはいっぱいあったということ。どんな小さな反乱(的なことも含めて)にもすぐに日本憲兵が出てきたのは史上有名な話である。こうして、29年の世界恐慌以降は日本でも「娘売ります」の時代だから、これだけ人を殺してきた朝鮮ではなおさら身売りはあったろう。日本軍がさせたに等しい身売りも多かったと考えて良い。高価な米は群山港などから日本に輸出し、相当な人でもそれ以外のものを喰い、他は食うや食わずで暮らしていたのだから。そして、軍隊が正式に慰安所を設けて、こういう娘たちを前貸し金で買い、借金で縛り付けて逃げないようにした。中国や日本では、女衒の娘集めでトラブルが起こっている。日本では警察ざたになったことが軍の文書で分かっているし(9月22日エントリー参照)、中国でははっきりと娘狩りがあったとあなた方の論客としても引用される日本史学者の畑郁彦氏が述べている。韓国人からはそれがあったとの証言があるが、これ以外の実証はまだ今のところないようだ。
 こういう歴史的事実を全く知らないのだろうけど、よく朝鮮史は云々って書くものだと思うね。
 僕は、中日新聞、東京新聞、朝日新聞などに頼らず上は歴史家の文章を書いたはずだが。これに反論するなら「岩波、朝日だからダメ」などとトロイ事はいわないように、歴史的事実、文献をちゃんと上げて反証して欲しいと言っておく。】
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聖戦さんへ   文科系

2014年11月03日 03時16分47秒 | 歴史・戦争責任・戦争体験など
 聖戦さんへ、
 こういうコメントが来ると、必ず返すようにしているので、過去ログをひとつ。過去の貴男のような人との論争結果です。


【 ざくろさんのアジア・太平洋戦争観 文科系  2011年04月02日

前置き
 1国の戦争には、確かに意図と結果が存在しよう。そして、意図の通りに結果が出るものでもないだろうし、結果からだけ戦争の善悪を云々してみても無意味だ。
「泥棒に入った家にもう1人泥棒が居て、両者が殴り合いになった結果、家としては何も盗まれなかった。よって後からの泥棒が良い事をした」
と、こんな事を語って何か意味があるのか。
 かくのごとく意図と結果は別物であるのだから、歴史を論ずるやりかたではないのである。歴史は事実、真実の流れを叙述するというのが基本でなければならず、意図と結果はむしろそこから判明してくるということだろう。
 こういう視点で見れば、ざくろさんの語り口は、日本の戦争を派生的結果などを総動員してまで美化しすぎているし、日本の好ましくない意図が関わっているやの行為を「周囲にそう強いられた」「他国も同じような事をしていた」と言う側面を探し出してきてまで、免責しすぎていると、そう僕は思う。つまり、歴史の論じ方が情緒的に過ぎると思う。ちなみに、彼が僕の太平洋戦争論議に関わって「日本を『邪悪』と見ている」「アメリカを『正義』と見ている」と論難したが、こういう言葉を使っていないことでもあるし、こんな言い方は僕としては拒否するものである。
 また、サッカー代表戦などで日本を熱烈応援する僕だが、事実から見て醜く見えるような日本の過去の行為を無理に美化しようとは全く思わない。むしろ、反省すべきは反省してこそ、さらに美しい国にも出来、これを愛する事ももっと可能になるのだろうと考えている。また、こんな事をせねばならぬほど、美点の少ない国だとは僕には到底思えない。
「日本の過去の醜い点はなるべく美化しなければならない。そうでないと青少年が日本を愛せなくなる」

1 朝鮮併合
 僕はざくろさんにこう語った。
『明治維新直後の征韓論出兵騒動や江華島事件などなどの1870年代からおよそ40年かかって日本が朝鮮半島を併合したのも、「アジアにおける欧米列強の植民地解放のため」であるのか? この40年間に独立国であった朝鮮抑圧への反発を武力で抑えるべく、どれだけの方々を殺したことだろう。それもみんな「アジアにおける欧米列強の植民地解放のため」と貴方は言い張るのか。そもそも「朝鮮の人々のためにこそ40年かかって併合したのだ」という理屈を、朝鮮の人々が認めているとでも言われるのか? 』
 これに対して、彼はこう反論した。
『日本が明治維新直後から、ずっと朝鮮半島を狙っていた、というふうな見方は明らかに偏見でしょう(自覚あります?)。明治初期の征韓論は――理由はそれだけではありませんが、立場・考え方の違いから原因の一つとして――内乱(西南戦争)にまで発展して、一旦は消え去っています。』
 歴史的事実を上げておきたい。僕があげておいたのに彼が無視した1875年の江華島事件と、ここから生まれた不平等条約、日朝修好条規。1882年の壬午事件。その結末の一つに日本軍の常時駐留があるが、これは、帝国初の平時外国駐留軍ということになる。1884年の甲申事変では、反日感情が急増している。1894年の東学教徒反乱事件に際した日本の大兵力出兵。これは、日清戦争のきっかけになった事件でもある。朝鮮がきっかけで日清戦争も起こったというこの事実は、朝鮮のこの40年と後の日中戦争が結びついて何か象徴的な出来事のように僕は思う。
 こういう事実が続いていれば、『ずっと朝鮮半島を狙っていた』かどうかは別にして、上のように、僕がこう述べるのはごく自然な事のはずだ。
『明治維新直後の征韓論出兵騒動や江華島事件などなどの1870年代からおよそ40年かかって日本が朝鮮半島を併合したのも、「アジアにおける欧米列強の植民地解放のため」であるのか? 』
 
2 中国侵略と対米戦争
 僕がざくろさんに書いた事はこうだ。
『次いで対米戦争であるが、これも「アジアにおける欧米列強の植民地解放のため」の戦争などでは全くない。
 日本は中国侵略戦争を継続するために、これを中止させようとするアメリカ・イギリス・オランダと開戦することになったのであって、中国侵略戦争の延長線上に対英米欄戦争が発生したのであり、中国との戦争と対英米欄戦争とを分離して、別個の戦争と考えることはできない』
 対して彼は、中国侵略と対米戦争とを分けて語る。後者は帝国主義戦争であって、アジア開放には無関係であるとし、前者についてはおよそこのように。
【『中国についても、不戦条約などに従っていては欧米支配打破などはできなかったのだから、『悪行は(欧米と)五分と五分というのがぎりぎりのところ』であり、仕方なかった(『と大東亜戦争肯定論者の多くは捉えていると思います』)。ただ中国については、国民が欧米の奴隷状態でもなかったことなどから『日本の進撃が、支那人にとって、解放と映らなかった』。】
 これも歴史的事実と違っている。事実はこうだ。
『結局、日本の武力南進政策が対英戦争を不可避なものとし、さらに日英戦争が日米戦争を不可避なものとしたととらえることができる。ナチス・ドイツの膨張政策への対決姿勢を強めていたアメリカは、アジアにおいても「大英帝国」の崩壊を傍観することはできず、最終的にはイギリスを強く支援する立場を明確にしたのである』
『39年7月、アメリカは、天津のイギリス租界封鎖問題で日本との対立を深めていたイギリスに対する支援の姿勢を明確にするために、日米通商航海条約の廃棄を日本政府に通告した。さらに、40年9月に日本軍が北部仏印に進駐すると、同月末には鉄鋼、屑鉄の対日輸出を禁止し、金属・機械製品などにも、次第に輸出許可制が導入されていった』
 こういうことの結末がさらに、石油問題も絡む以下である。太平洋戦争前夜、ぎりぎりの日米関係をうかがい見ることができよう。
『(41年7月28日には、日本軍による南部仏印進駐が開始されたが)日本側の意図を事前につかんでいたアメリカ政府は、日本軍の南部仏印進駐に敏感に反応した。7月26日には、在米日本資産の凍結を公表し、8月1日には、日本に対する石油の輸出を全面的に禁止する措置をとった。アメリカは、日本の南進政策をこれ以上認めないという強い意思表示を行ったのである。アメリカ側の厳しい反応を充分に予期していなかった日本政府と軍部は、資産凍結と石油の禁輸という対抗措置に大きな衝撃をうけた。(中略)以降、石油の供給を絶たれて国力がジリ貧になる前に、対米開戦を決意すべきだとする主戦論が勢いを増してくることになった』
 以上『 』【 】内は、岩波新書「アジア・太平洋戦争」から。著者は、吉田裕一橋大学大学院社会学研究科教授。

 ちなみに、「帝国国防方針」の1923年2月28日改訂版で、アメリカが初めて帝国仮想敵国の筆頭にあげられるに至ったという資料もある。これまでの筆頭はロシアであった。
『仮想敵国 陸海軍共通のものとしてアメリカ、ロシア・中国がこれに次ぐ。(中略)国防方針第3項 中国をめぐる利害対立からの日米対立を予測』。岩波新書「満州事変から日中戦争へ」、著者は、加藤陽子東京大学大学院人文社会系研究科教授。
 
 以上全てから、ざくろさんが次のように語るのは史実をねじ曲げるものだと言いたい。
『真珠湾攻撃は、日本が南方資源を手に入れ、ヨーロッパ列強からアジアを解放しようとする日本の戦争に何の貢献もなかったばかりではない。それが、先の大戦の唯一の敗因となった。
 そのことを頭にいれておかなければ、大東亜戦争の全体像がゆがみ、日本は、アジアを侵略して、それに反対したアメリカに噛みつく、ばかな戦争をして、自滅したという、GHQ史観にのみこまれることになる。
 どの民族、国家もももっている。誇るべき戦史が、日本に限っては存在せず、そのため、アジア諸国が「日本軍がヨーロッパ列強を追い払ってくれたおかげで、独立することができた」と感謝している先の戦争を、侵略だった、アジアに迷惑をかけたと謝ってまわるのは、愚かをこえて、悲劇というしかない。』

 日本の三つの戦争を巡る事実は、ずっと語られてきたようにこうである。朝鮮併合に関わって日清戦争が起こり、朝鮮と満州との経営を巡って日露戦争が起こった。そして、23年の帝国国防方針にあるように『中国をめぐる利害対立からの日米対立を予測』していて、太平洋艦隊の増強などによって大々的にこれに備えてきて、真珠湾攻撃は事実としてはほとんど確信犯なのである。

 なお、ざくろさんは日中戦争も真珠湾攻撃もともに、欧米の工作によって日本が巻き込まれたものであることを立証しようと努力している。僕が以上に示したような、普通に語られてきた事実経過がありながら、何故こんな事に精魂傾けるのか。日本の主体性をあまりに軽視しており、いかにも不自然である。帝国の重大決意を他国のせいにして、その責任を免罪しようとしているとしか、僕には思えないのである。日本を美化したいという望みから、歴史を見る目を曇らせているのではないか。

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慰安婦は?     らくせき

2014年11月02日 10時21分23秒 | Weblog
安倍さんたちは、朝日の誤報を根拠に安所はなかったというが・・・

日本の裁判所はあったと認定しています。

元慰安婦だった女性が、慰安所があった事実関係を認めること、
違法行為だった事を認めること、
日本国の謝罪と補償を求め、1993年に提訴。

地裁の判決は、だまされて慰安婦として働かされたという事実、
およびそれが国際法上の不法行為にあたることについては認定。
損害賠償については権利が消滅しているとして、訴えを棄却。

原告が慰安婦として受けた被害事実について、
1932年から終戦時まで各地に従軍慰安所が設置され、
従軍慰安婦が配置されとこと。
原告が1938年頃から終戦時まで、各地の慰安所で意に沿わないまま
否応なく従軍慰安婦として軍人の相手をさせられたこと。

東京地裁はこの事実を認定、最高裁も認定している。

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アギーレジャパン(14)  岡崎、また得点暫定首位   文科系

2014年11月02日 00時07分59秒 | 文芸作品
 岡崎が、本日のブレーメン戦前半3分だかで得点した。合計6点で、ゲッツェなどと並んで得点ランク首位は今のところ3人である。
 ここのところ、忙しかったり、走り疲れたりしたから、ここまで確認しただけでもう十分。寝る。明日が楽しみだ。ドルトムント対バイエルン戦も今夜あるのだし。香川の得点かアシストでドルとが勝たないかなー。大迫も得点するような気がする。

 それにしても日本のサッカーサイトはおかしい。世界一位のドイツ(日本人)を脇に置いて、イタリアばかりを扱っている。イタリアなんて今や、チャンピオンズリーグベスト8に1チームも残らない国なのに。八百長ばかりが目立つ国に落ちぶれたのに。対するドイツは、今や世界1位の国。チャンピオンズリーグベスト8にも二つは残る国なのだ。サッカーサイトなら、サッカーそのものの力量でニュース取材対象、着眼点を決めろよな! 自分らの「方針」に視聴者を引きずっていく馬鹿。編集方針が偏っとるぞ!

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日銀と株屋さん大はしゃぎ。      らくせき

2014年11月01日 09時38分06秒 | Weblog
株価が急騰。
なにこれ?というのが私。
国民のほとんどは?でしょうね。

アメリカは今バブルの真最中。
日本も後追い・・・

付けは税金。支払わさせられるのが国民。

こまった政治ですね。
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新聞の片隅に載ったニュースから(174)     大西五郎

2014年11月01日 09時34分50秒 | Weblog
「撃ち方やめ」報道 首相側近「私が言った」説明を修正(14.10.31 朝日新聞)

朝日新聞や他の全国紙などが30日付け朝刊で、安倍晋三首相が側近議員に「撃ち方やめになればいい」と発言したと報じたことについて、首相は30日午前の衆院予算委員会で、朝日新聞を名指しして「捏造だ」と発言した。朝日新聞などは、29日に首相と側近議員の昼食会の様子を出席者に取材するなどして記事化した。しかし、朝日新聞が取材した出席者は30日夕、「撃ち方やめ」は自分の発言だったと述べ、首相の発言だったとしたこれまでの説明を修正した。
この出席者は29日の昼食会後、複数の報道機関の記者に対して首相の発言として説明していた。朝日新聞は30日付朝刊4面で「首相『撃ち方やめになれば』」の見出しで、首相が29日の側近議員である萩生田光一総裁特別補佐と山本一太前科学技術担当相との昼食会で、民主党の枝野幸男幹事長をめぐる政治資金問題が発覚したことを受け、「これで撃ち方やめになればいい」と発言したと伝えた。
だが首相は30日午前の衆院予算委員会で枝野氏の質問に対し、「きょうの朝日新聞ですかね、『撃ち方やめ』と私が言ったと報道が出た。これは捏造です。朝日新聞は安倍政権を倒すことを社是としていると、かつて主筆がしゃべったということです。私に確認すればすぐ分かることです。私が言ってもいない発言が出ているので、大変驚いたところです」と発言した。
朝日新聞が取材した出席者は30日夕、複数の報道機関の取材に、「私が『これで、撃ち方やめですよね』と言ったら、総理たちも理解を示した」と、これまでの説明を修正した。
また枝野氏は同日午後の記者会見で、「産経新聞、毎日新聞、日本経済新聞、共同通信、そして朝日新聞が報道している」と指摘。「一般的に考えて、これだけ各社そろって同じ報道をしているということは、捏造だと主張する側に証明する責任があると述べた。
朝日新聞が菅官房長官に30日午後の記者会見で政府の見解について聞いたところ、菅氏は「首相自身が自分の言っていないことを書かれたからそう言ったのじゃないかと思う。政府の立場で申し上げることは控えるべきだと思う」と語った。
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実際に30日の産経新聞、毎日新聞、日本経済新聞、共同通信(47NEWS)に当たってみました(産経新聞は名古屋配達では31日)。各紙とも首相が「撃ち方やめになればいい」と発言したと報じていました。
首相が閣僚や政務官などの「政治とカネ」の問題が次々に明らかになっている時に民主党の枝野幹事長の政治資金収支報告書に収入の一部が記入されていないことが判って、これで任命責任者である自分への批判をかわそうとしたと考えたのだと思いますが、そのことが表に出ると首相が批判されると考えて、側近に発言を修正させたのだと思います。(朝日新聞では「昼食会出席者」となっていて、発言者の氏名は伏せられていますが、産経新聞は「首相は萩生田光一総裁特別補佐にこう語った」と、説明者が萩生田氏であることを明らかにしています。)
安倍首相は国会の答弁などでも質問者に反論したり、質問されてもいないことを永々と説明(主張)したりして、野党議員から「傲慢だ」と指摘されていますが、首相は批判されることを極端に嫌う性格があるようです。批判が止まる「撃ち方やめ」を望んだことが十分推測されます。

                                          大西 五郎
コメント (4)
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