Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

上下2巻のミステリを下巻だけ

2010-01-21 07:34:28 | 読書
拓未(たくみ)司「禁断のパンダ」宝島社文庫(2009/10).

新幹線の改札の中の書店で

「このミステリがすごい」大賞受賞作
元フレンチシェフが描いた魅惑のグルメ・ミステリー

という帯に惹かれた.200ページくらいだから読み切れそうとワンコインで購入,

ところが,座席で開けてはじめて,上下2巻の下巻の方だということが分かった.帯で「下」の字が隠れていたのだ.

しかし
むかし映画は2本だて・3本だてで,たいてい入ると途中であった.そのあと1本あるいは2本をまるごと見て,最初のを観ていないところまで観て映画館を出るのが普通だった.後半を観てあとから前半を観てもちゃんと解析接続した.

だから
本だって,下巻から読み始めても悪いことはあるまい.
さいわいミステリだからはじめに登場人物リストがあった.それを参照しながら難なく読了.時間つぶしは成功.

しかし
ミステリの楽しみのひとつは伏線の張りかただが,後半だけでは当然伏線は分からない.
また解説によれば,このミス大賞選考委員各氏は「特長はズバリ,料理描写」「唾が湧くほどリアル」「味覚そのものを的確かつ典雅に描写」などと言っておられるが,どうやらそうした部分は上巻に集中していたらしい.
結末はおぞましい.
大賞といってもB級大賞の印象.

もう上巻は読まなくてもいいや.拓未さん ごめんなさい.
コメント
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