【大阪IR】:計画は及第点 規模評価も経済推計に「粗さ」指摘
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【大阪IR】:計画は及第点 規模評価も経済推計に「粗さ」指摘
カジノを含む統合型リゾート施設(IR)が国内で初めて、大阪で開設される見通しとなった。政府が14日認定した大阪府市のIR整備計画は、国土交通省の有識者審査委員会による千点満点の採点で657・9点を獲得。合格ラインが600点以上とされる中、何とか及第点に届いた形だ。評価されたのは施設規模や事業遂行力の安定性。一方で集客や経済効果の試算については「一部に過大推計となる粗さが見受けられる」と指摘された。
大阪IRの全体イメージ(MGMリゾーツ・インターナショナル、オリックス提供)
審査委は竹内健蔵東京女子大教授が委員長を務め、経済や観光などの専門家7人で構成。非公開の会合を令和3年7月~今年4月まで27回にわたって開催した。審査対象は5分野25項目で、各項目に5~150点が配点された。
審査報告書によると、審査項目「施設の規模」は配点10点で8・6点。大阪IRの規模(延べ床面積約77万平方メートル、敷地面積約50万平方メートル)は、シンガポールIR「マリーナベイサンズ」(同約60万平方メートル、同約19万平方メートル)などと比べて同規模以上と評価し「日本を代表する観光施設にふさわしい十分なスケールを有している」とされた。
海外で有名IRを手掛ける「MGMリゾーツ・インターナショナル」とオリックスが事業者の中核株主となる点も、「MGMがIRの運営経験、オリックスが日本でのビジネス適合という点で補完し合う関係を構築している」として、事業遂行能力では配点50点中37・9点を与えた。
「地域経済への効果」は配点50点で37・1点。計画が想定する約1兆800億円の初期投資額や、約11万6千人の雇用創出効果を評価しつつ、開業3年目に約1987万人を見込んだ来訪者数の推計値については「裏打ち以上に意欲的な数字となっている面がある」として、過大推計となるおそれを指摘。推計の精緻化とともに、推計値が実現されるよう高い意識でIRの魅力増進に取り組むよう注文を付けた。
また大阪IRへの反対運動や住民訴訟が提起されていることを踏まえ「地域住民との良好な関係構築には課題が残る」とした。
元稿:産経新聞社 産経ニュース WEST関西 ライフ 【地方自治・大阪市・政府が14日認定した大阪府市のIR整備計画】 2023年04月14日 22:49:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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