路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【社説①】:日米首脳会談 アジアの安定へ責任を果たせ

2023-05-20 05:00:40 | 【外交・外務省・国際情勢・地政学・国連・安保理・G7サミット・G20】

【社説①】:日米首脳会談 アジアの安定へ責任を果たせ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:日米首脳会談 アジアの安定へ責任を果たせ

 民主主義陣営の中核が集う先進7か国首脳会議(G7サミット)が広島市で開幕する。岸田首相と各国首脳との個別会談も始まった。国際秩序の回復に向け、結束を固めたい。

 首相はバイデン米大統領との会談で、自由で開かれたインド太平洋の推進や、半導体など重要物資のサプライチェーン(供給網)の協力を確認した。

 両首脳の会談は今年1月以来だ。様々な機会を利用して認識を一致させていく意義は大きい。

 首相は会談で、「日米同盟はインド太平洋の平和と繁栄の礎だ。G7で国際秩序を守る意思を示したい」と述べた。バイデン氏は「誇りを持って言えるのは、日米が複雑な安全保障環境に共同で対処していることだ」と語った。

 両首脳に共通しているのは、中国の覇権主義的な活動への警戒感だと言えよう。

 中国公船は、尖閣諸島周辺で領海侵入を繰り返している。中国の領土・領海だと主張し、その既成事実化を図ろうとしているのは疑いようがない。中国軍は台湾周辺で威圧的な活動を続けている。

 中国国内に生産拠点を置いている日米欧の企業は多い。そこで働く従業員を、中国政府が容疑を明らかにせずに拘束する事案も増えている。中国に、様々な製品や部品の供給を依存するのが危うい状態にあるのは明白だろう。

 中国が独善的な振る舞いを改めない以上、日米が様々な課題について協力することは大切だ。

 日米同盟を深化させて、海洋の国際秩序の維持に取り組まねばならない。経済安全保障の観点から、重要物資を確保する体制を構築することも不可欠だ。

 欧州には今なお、中国との関係を損ねたくないという考えがある。マクロン仏大統領は先月、台湾情勢について「最悪なのは、欧州が米国に追随しなければならないと考えることだ」と述べた。

 G7の足並みが乱れれば、中国につけ込まれてしまう。首相は今回のサミットの議長として、中国がいかに地域の安定を脅かしているかを各国に訴え、結束を固め直すよう主導すべきだ。

 バイデン氏は当初、サミット後にパプアニューギニアと豪州も訪問する予定だったが、政府の借入金の限度を定めた「債務上限」を巡る議会との調整が決着せず、両国への訪問を中止した。

 西側のリーダーである米国が、国内対立で指導力を発揮できないようでは困る。民主、共和両党とも大国の責任を自覚すべきだ。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2023年05月19日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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