【話題】:国立科学博物館が運営ピンチと話題だが…議員海外視察「予算5.3億円」の2割減で軽く救える
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【話題】:国立科学博物館が運営ピンチと話題だが…議員海外視察「予算5.3億円」の2割減で軽く救える
“地球の宝”が危機に瀕している。自然史などの標本・資料500万点以上を保管する国立科学博物館(東京)が7日、運営が危機的状況だとして、1億円を目標にクラウドファンディングを開始。1日足らずで目標金額を達成した。
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目標金額は1日で達成(寄付を呼びかける国立科学博物館の篠田謙一館長〈左から2人目〉ら)/(C)共同通信社
科博の困窮はコロナ禍による入場者収入の落ち込みと、光熱費高騰などが原因だという。
「今年度の入場者収入は、コロナ禍前と比べて約1億円減の見込み。光熱費は高騰前に比べて約2倍に達し、1.8億円の不足が見込まれます」(科博担当者)
科博は2001年に独立行政法人化。収入の8割は国の交付金だが、コロナ禍や物価高に伴う追加の財政支援は認められなかったという。日本最大級の総合科学博物館が困窮するとは、よほどの事態だ。その一方、国会議員の海外視察には今年度5億3000万円もの予算が割かれる。
海外視察は衆参両院議員150人を予定。コロナ禍が落ち着いたとして、4年ぶりに復活した。今月は衆院予算委員会のメンバーが21~26日に韓国とモンゴル、厚労委が28日~9月4日にスペイン、オランダ、スウェーデンを訪問。参院ではエネルギー問題の視察のため、複数の議員が9月上旬にドイツとアイスランドを回る予定だ。
折しも、自民党女性局長の松川るい参院議員らによるパリ視察が観光気分丸出し写真で大炎上。研修時間がわずか「6時間」だったことも判明し、国民の怒りの火に油を注いでいる。
「予算5億3000万円」を計上する海外視察は国会法に基づき行われるが、そもそも「コロナ禍が落ち着いたから4年ぶりに復活」という理屈には首をかしげざるを得ない。
■コロナ禍は落ち着いていない
札幌医大フロンティア研ゲノム医科学の集計によると、過去7日間の全国の新規感染者推定値は先月30日時点で人口100万人あたり4990人。昨年同期の1万1260人よりも減っているが、おととし夏の感染ピーク時(1251人)の約4倍だ。コロナ禍はまだ「落ち着いた」とは言えない。
渡航する議員を2割カット、30人ほど削れば、1億円は軽く捻出できる。代わりに科博の窮状ぶりを視察し、浮いた1億円を科博の予算に回したらどうか。
元稿:日刊ゲンダイ DIGITA 主要ニュース ライフ 【暮らしニュース・話題・自然史などの標本・資料500万点以上を保管する国立科学博物館(東京)】 2023年08月08日 13:40:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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