路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

《社説②》:核ごみ処分場の調査 幅広い議論が欠かせない

2024-02-19 02:04:40 | 【電力需要・供給、原発再稼働・廃棄物(核ゴミ)の中間貯蔵施設・他の電力...

《社説②》:核ごみ処分場の調査 幅広い議論が欠かせない

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《社説②》:核ごみ処分場の調査 幅広い議論が欠かせない

 原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分をどうするか。日本全体に突きつけられている課題だ。

北海道寿都町と神恵内村で行われている文献調査の報告書案が示された資源エネルギー庁の審議会=東京都千代田区で2024年2月13日午後4時、高橋由衣撮影

 原子力発電環境整備機構(NUMO)が、北海道の2町村を対象に地質データや論文を分析した文献調査の結果を公表した。

 寿都(すっつ)町は全域、神恵内(かもえない)村は一部について、次の「概要調査地区の候補とする」と結論づけた。

<picture><source srcset="https://cdn.mainichi.jp/vol1/2024/02/18/20240218ddm005070097000p/9.webp?2" type="image/webp" />北海道の寿都町と神恵内村の位置。2町村の間に泊原発が立地している</picture>
北海道の寿都町と神恵内村の位置。2町村の間に泊原発が立地している

 核のごみは強い放射線を発する。火山や断層の活動の影響を受けない地域で、地下300メートルより深い場所に数万年間埋設することになっている。

 処分場に適しているかを3段階で調べる仕組みが2000年に定められた。文献調査はその1段階目で、クリアするのは今回が初めてとなる。

 概要調査は実際に地質を詳しく調べる。地元自治体の首長に加え、知事の同意が必要だ。

 2町村の首長は現時点で態度を保留している。北海道の鈴木直道知事は、かねて否定的な立場を取ってきた。過去の火山活動などを理由に「適地ではない」と指摘する地質学者もいる。

 求められるのは、先入観を排した幅広い議論である。

 2町村では、概要調査への同意を問う住民投票を実施する案が浮上している。北海道だけに負担を押しつけるような現状への不信感も根強い。

 NUMOは今後、説明会を開く。長期間の安全性が保てるのかなど、懸念や疑問に誠実に答えるべきだ。

 02年の公募開始以来、高知、鹿児島、長崎などで応募に向けた動きが起きたが、いずれも住民らの反対で断念している。

 危険物を長期にわたって保管する「迷惑施設」を受け入れることへの抵抗感は理解できる。

 だが日本は多くの核のごみを抱える。最終処分の問題を避けて通ることはできない。

 政府は昨年、適地選定への関与を強めると決めた。既にいくつかの自治体を個別訪問したが、詳細は明らかにしていない。手続きの透明性を確保することが重要だ。

 地震の多い日本で適地を見つけるのは難しいとの見方もある。科学的知見を総動員して慎重に検討を進める必要がある。

 元稿:毎日新聞社 東京朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年02月18日  02:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【余禄】:海に三方を囲まれ... | トップ | 《社説①》:自民の政策活動費... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

【電力需要・供給、原発再稼働・廃棄物(核ゴミ)の中間貯蔵施設・他の電力...」カテゴリの最新記事