路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【政界地獄耳・09.28】:安倍政治からの脱却、シンパ包囲網打ち破った石破

2024-09-29 07:40:50 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【政界地獄耳・09.28】:安倍政治からの脱却、シンパ包囲網打ち破った石破

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・09.28】:安倍政治からの脱却、シンパ包囲網打ち破った石破 

 ★これほど議論が低調で華がない総裁選があっただろうか。現職のデジタル相、外相、元官房長官、幹事長の党員、議員。いずれも国民人気のなさには驚いたが、同時によく出馬したものだ。20人の推薦人もただの義理か政治センスのなさを見せたか。自民党自慢の一流国家の政治家が長老の指示で動くとか、一国の首相を決める際に義理で動くなど、直前に右往左往するさまに恥ずかしさはないのか。これが「面倒見」の正体だ。党内のキーパーソンたちも推薦人にちりばめられたものの、スパイの役割も大きかった。

記者会見する自民党の石破茂新総裁(共同)

 

 ★前経済安保相・小林鷹之は、スタートダッシュは良かったが、失速したのは政策ではなく、柔軟性と政治力。立ち回りに課題が残った。官房長官・林芳正は優等生発言もあるが、安定した答弁と敵を正面から受け止めない余裕があった。3年後には総裁候補筆頭だろう。元環境相・小泉進次郎は人気先行。今回急いで出馬する必要があったのか。ことに終盤、野田聖子が手引きして全国郵便局長会(全特)幹部と面会したのは、かつて父の元首相・小泉純一郎が進めた郵政民営化に反対した経緯を考えれば鼻白む。また、派閥批判をしながら唯一派閥を残す党副総裁・麻生太郎詣では情けないとしか言いようがない。派閥単位の総裁選はなくなったものの、旧派閥や長老の縛りが、最大のテーマだったはずの「政治とカネ」などの刷新感を示すべき総裁選を台なしにした。自民党は正々堂々が苦手で、裏にばかり逃げ込み、うごめきたがる。これは治りそうにない。

 ★この総裁選のさなか、ロシアは領空を侵犯して挑発、大規模な集中豪雨、イスラエル首相・ベンヤミン・ネタニヤフはガザ侵攻とレバノン攻撃で容赦なく民間人の命を奪い、核使用の現実度は増している。この間、長期の政治空白を作り、争点が選択的夫婦別姓では、どれほどのんきな国家なのか。結局、この総裁選の構図は多くのにぎやかし候補で薄められたものの「安倍政治対石破」の戦いだった。経済安保相・高市早苗、小林鷹之、元官房長官・加藤勝信の政策や発言には安倍政治の名残が色濃く残る。キングメーカー気取りの前首相・菅義偉、麻生はいずれも安倍内閣で重用された人物。安倍シンパ包囲網の中、石破が今回5度目の戦いを選んだのは安倍政治からの脱却で自民党を再生させなければという使命感だろう。(K)※敬称略 

 

 政界地獄耳

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません4。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2024年09月28日  08:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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