【政界地獄耳・08.27】:代表選を前に組織や自分の都合ばかり…立憲民主は分かりにくい
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・08.27】:代表選を前に組織や自分の都合ばかり…立憲民主は分かりにくい
★まもなく立憲民主党の代表選(9月7日告示、23日投開票)が始まるが、出馬しそうな候補者のビジョンがなかなか国民には理解しがたい。党代表・泉健太は早い時期からミッション型内閣を提唱している。これは各野党と一点でも組めるところがあれば、そのミッションを実現するために協力し合う。教育無償化を維新と、ガソリン税を一部軽減する「トリガー条項」凍結解除を国民民主党とといった具合だ。それでいて外交・防衛、社会保障などの根幹を担う政策は自民、公明両党の政権の政策を踏襲する。与党との違いを見せるのはむしろこっちではないか。各党との協議はうまくいっていない。
★元首相・野田佳彦は表明こそしないが、党内の若手・中堅の「直諫の会」が出馬要請し、小沢一郎のグループからも期待がかかる。野田は3月、テレビ番組で次期衆院選で「地域的に強い弱いがある。すみ分けは仕方がない」と日本維新の会との候補者調整を提唱。関西を維新、関東を立民で調整すれば「接戦区でも自民党に勝てるかもしれない」と乱暴なプランを打ち出し、党内から強い反発を受けている。野田は財務相、首相を歴任し財務省の考えを踏襲。消費税の増税などにも理解を示す。また民主党政権時、野党の自民党総裁・安倍晋三と党首討論で解散を表明、惨敗して多くの仲間を失った。野田と言えばすぐこの話をし始める議員は多く、その傷はいえていない。
★応援団の勘違いも理解しがたい。22日、連合会長・芳野友子は代表選について会見で「これまで築き上げてきた信頼関係を継続できる候補に代表に就いてほしい」と泉の再選を期待した。立憲の衆院議員が言う。「一体どういうつもりでこういう発言をするのか。衆院はほとんど連合のおかげで当選する議員はいない。でも誰も口にしない。参院の組織内候補は何を考えているのか、威張ったり仕切りたがりが多い。背景には芳野発言のように党にプレッシャーや影響を与える」。誰も国民を向いていない。組織や自分の都合ばかりだ。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2024年08月27日 07:41:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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